1/2
あらすじ
2010年、"最後の学生生活"を終えてフリーターとなった御手洗瑛太(21)は、これから始まるであろう、自らの「輝かしい未来」への甘い希望を捨てねばならなかった。
幼少の頃より文学の世界に恋い焦がれ、数多くの本を読んで育ち、いつかは自分も後世に残るほどの『文筆家』になると決めていた彼だったが、4年前についにその限界を知ることとなる…。
しかし、"決定的な敗北"から見事に這い上がることが出来た瑛太は、ついに世に出る為の『一策』を思い付いた。
「このおれは至弱より出づり、草を踏み分け、やがては天へと昇る。決してこの先安息の地を望むことはないだろう。おれは死んでも、おれの作品が世に残ればそれでいい」
後の文筆界の王、御手洗瑛太の、激動の人生が幕を切って落とされたー。