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第4話 カリンとの会話にて

ケティーがラドンの角の粉について聞いてきてちょっとして、読書も飽きたので屋敷内を散歩しているとカリンがいたので、ちょっとしたら部屋に来るように言いつけた。

その後部屋に戻り、カリンが来るまで暇だったのでカミサマからもらった本・・・

未だにこの本にはタイトルがないのでここで決めようとし、知識の入っている本だから『知識の書』と何のひねりもない、すごく分かりやすいタイトルを付けた頃にカリンはやってきた。

「若様、お呼びでしょうか。」

「うん。今日はちょっとカリンに聞きたいことがあってね。」

そう返しながら長話になりそうだと目で訴えつつ向かい側にある椅子を示す。

「・・・失礼します。」

材料集めで呼び出すときに1,2度長話になったことがあり、流石にかわいそうだと思って座るように言った。

その時に座る様子がなかったので、今後座るように指示して座らないことがあれば手篭にされたとケティーに泣きつくと伝えてあるので、渋々座るようになった。

脅シデハナイノデ大丈夫デス。ハイ。

「で、聞きたいことなんだけど、カリンって魔道具の制作に関して、どこまで分かる?」

「魔道具の制作ですか?専門の学校に入ることができなかったので、完璧とは言えませんが、王国で5本の指に入る工房で指名の制作依頼を受けたこともあります。」

それってすごいだろ・・・

むしろ専門の学校出るよりすごいと思うのだが。

「じゃあ、主にどんなものを作ってたの?」

「そうですね・・・私が居たところが土人形を中心に色々なものを作っていたので、簡単な土人形とそれの装備、補助物です。」

「補助物は戦闘以外で使えるようなものとか無かったの?」

「ほとんどが戦闘目的だったと思います。直接戦闘には響きませんが、非戦闘中だけ魔物が近づくことを知らせるというものと作ったことがあります。」

「戦闘中はだめなの?」

「常に一定以上の魔力を供給しなくてはいけなくて、魔力を扱えるものはだいたい魔法で攻撃を行うため、歴史的に見ても戦闘中に使用する人はいません。」

もともと使う可能性が低いし、使える状況も限られる。

それから僕が魔法を使えるかも怪しいし、今は作ったら必ずと言っていいほど使うというものを作ることにしているので、今回は見送るとして。

他に何か役立つものはいないのだろうか。

「じゃあ、他に戦わない方向で役立つものとかなかった?」

「非戦闘系に属する魔道具ですか・・・そうですね。」

無いかな?

1つくらいあってもいいとは思うんだけど。

やっぱり、土人形とか装備って言っていたからないのかな?

「・・・あ。ありました。あれは2つで1つの魔道具なのですが、片方はピアスになっていてもう片方は栞型です。効果は文字の読み上げと書き込みです。」

「詳しく聞かせて。」

何か使えそうな予感がするんだよな。

「はい。事前に本の適当な位置に栞を挟んでピアスを耳につけておきます。その状態で読み上げるページやキーワードを言うとその情報がピアスから栞に移動して本の中から探し、読み上げてくれます。書き込みは、指定したページに開始から終了までの間に拾った声を記録してくれます。ただ・・・」

「何か副作用とかあるの?」

「いえ。ただ、これを作るには少し前に見つかった“異世界のダンジョン”と呼ばれるダンジョンから指定された3種のモンスターから剥ぎ取ったアイテムが必要となります。」

「その敵が強いの?」

強敵なら諦めるしかないが、そこそこなら冒険者に頼んだりできないのかな?

「いえ。3種のうち2種はダンジョンに出てくる7種の敵のうち1番目と2番目に弱い敵から手に入ります。しかし、3種類目のアイテムは4番目に弱い、強さ的には真ん中の敵ですが遭遇するには1番強い敵から得るアイテムが必要となります。」

「1番目倒さない以外で何か方法はないの?」

「商業会から買い取る以外にはないです。」

商業会は商業ギルドと同じ意味を持つ。この世界には冒険者ギルドしかないうえ、他のギルドを立てようとすると各国が強い反発を見せるので、これからもできることはないだろうと言われている。

「ないんだ。それで、1番強い敵はどれくらい強いの?」

「はい。噂に聞くところによると、50レベルの戦士が4人集まってぎりぎり倒せる敵。らしいです。」

ちなみにレベルは上限が100で最初は皆市民。転職するといろいろなスキルが習得できる。戦士は市民から1回の転職でなることができる。

転職の条件は転職したい職業にそれぞれ指定されたクエストがあるのでそれにクリアする事。

戦士は市民30レベル以上で住んでいる場所を治めている領主が指定した者を倒すこと。

それでも最低ラインが45レベルと言われているので、戦士50レベルはほとんど2週目という事になる。

転職しても変わるのは取得しているスキルと取得できるスキルだけだからだ。

「・・・強くない?」

「強いです。公爵家の精鋭ですら傷を負うとも聞いたことがあります。」

「そうなんだ・・・あ。じゃあ、4番目の敵はどれくらいなの?」

「4番目は戦士60レベルならば1人でぎりぎり倒せます。」

それでも強いよな・・・

ほとんどの手練れと呼ばれる冒険者が60レベルなので、戦闘になれた人じゃないと集まっても危険という事になる。

その分、3種類目の材料は高くなるという事か。

「ちなみに、3番目の材料は出回っているの?」

「一般の市場には出回ることはないです。商業会直属の高級店なら置いていると思います。」

高級店って最低でも侯爵家の家がある街に家族4人が住める家が買えたような気がするのだが。

それで伯爵直轄の街でも人が4人が住む家を買うのに1000Gp|(平民成人男性の丸2年の収入)になるのだ。

6歳のお小遣いで買える額じゃないぞ。

・・・どうするかな。


ということで、4話でした。

今回は2話同時更新ですので、良ければ次話も読んでいただけたらと思います。


誤字脱字その他は気軽にご指摘ください。

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