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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
東京での、僕たちについて。
67/69

25の春。

Ep67です!

今日も、ごゆるりと。

 春。僕たちはお花見に来ていた。柏木も誘って、夏生の車で男5人。流石に狭い。


冬真は、1番後ろの席をゆったりと使っていた。


「冬、つまみ食いすんなよ。」

冬真のいるところに、先程買ったご飯類を積んでいるのだ。


「わかってますよー。」

夏生の言葉に軽く返しながら、冬真は袋の中身の匂いを嗅ぐ。


「美味そうー。ねー春輝先輩、お腹空きましたよー」

僕に向かって駄々をこねる。


「…もう少しの我慢だよ。」

僕は笑って返す。


お花見の場所に到着して、スーパーで買った三色団子とお菓子、ジュース、揚げ物、おにぎり、サラダをレジャーシートにどんどん置いて行く。 



花見をしている人たちは、僕たちの他にも大勢いた。


「いただきます。」

唐揚げを口に放り込みながら、桜を見上げる。

見事な桜並木だ。……まだ満開まではいかないのだろうか。ちらほらと蕾がついている。

それでも、圧巻だ。


暖かな風が、桜の花びらを連れてくる。

何とも、風情のある光景だろうか。



「花見、いつもしてんの?」

柏木は、僕にジンジャーエールを渡しながら問う。


「まぁ大体?このメンバーは東京に揃ってからは、なにかと集まることが多い気がする。」


「ふぅん。」

柏木は珍しそうに言って、アイスコーヒーを口にする。


「…羨ましいなぁ。」

「え?」


「いや、俺は地元も大学も東京だったけど。今じゃあこうやって集まることもなくてさ。……こう言う関係、良いなって思って。」


柏木は、目を細めて幹樹先輩たちを見つめる。


「じゃあ、これから柏木も誘うよ。」

「え!?」

「柏木も、このメンバーに入って一緒に楽しもうよ。」

「……いいのか?」

「もちろん。」

僕は笑う。柏木も笑った。



 ある程度お腹が満たされたので、コーヒーを口にしていると、冬真がやってくる。


冬真は、早くもデザートの三色団子を食べている。


「春輝先輩。」

「ん?」

「幹樹先輩と付き合えて、幸せですか?」

突然の問いだった。僕は驚きながら返す。


「…うん。幸せだよ。」


僕の答えを聞いて、冬真は微笑む。

「そっか。……先輩。俺、秋のこともっかいがんばってみようかなって思ってます。俺は、秋と一緒に居たいって思うから。」


「…うん。いいんじゃない?」

僕の言葉に、冬真は大きく頷く。


柏木も、他のメンバーと打ち解けたようで、楽しそうに話をしている。



 僕は、幹樹先輩の隣にそっと座る。

そんな僕を、先輩は優しく笑って迎える。


「…楽しかったな。」

「はい。」


「先輩。僕この間、母親に名前の由来を聞いたんです。」


「名前?」

「はい。先輩が僕のこと名前を褒めてくれるから。」


僕は、誰もが魅入られる桜並木を見上げながら言う。



「春爛漫。春の陽だまりのような、誰かのあたたかな光になってほしいと願って付けた名前らしいです。」


僕の言葉に、先輩はおどけて言う。


「すげえ。その通りになってるじゃん。」

「……はい。先輩が居てくれたから。自分の存在理由を知ることが出来た気がします。」


「ふぅん。」

先輩は、優しく相槌を打った。


ありがとうございました!!

物語は明日で完結予定です。

最後まで、どうぞお付き合いください。

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