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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
東京での、僕たちについて。
65/69

春輝の受難。①

Ep65です!

終わりが見えてくると少し寂しい気持ちになりますね。


今日も、ごゆるりと。

 先輩との同棲生活にも慣れた頃だった。


焼けるような日差しを浴びながら、柏木と2人で新規開拓の営業をしていた。



「なぁ、暑くね?」

柏木がワイシャツを仰ぎながら言う。


「……暑いな。」

僕も頭から汗が溢れ出ていて、気持ち悪い。


「昼飯どっかで食べてくか。」

「…そうしよう。」


暑さでやられた僕たちは、お店に入る頃にはすでに気力が奪われていた。


「担々麺の冷やにしよう。…あと炒飯。」

僕の言葉に柏木も同意する。


僕たちは空腹を満たしながら話をする。


「なぁ、お前最近大丈夫か?」

「なにが?」

「土田さん。」

「…あぁー…。」

ここ数ヶ月、僕は土田さんに悩まされていた。仕事中にも関わらず、仕事以外の内容で僕にしつこく絡んでくるのだ。

また、最初は僕に仕事を教えてほしいからと2人きりの機会を要求してきて、次は食事、就業後の待ち伏せ。……いくら断ってもキリがない。


「まぁ、大丈夫ではないかな。」

「ターゲットを陰山に絞ったって感じだな。」

柏木は、ため息混じりに言う。



 社内に戻って来た僕に、土田さんがアイスコーヒーを手渡してくる。…ちなみに隣にいる柏木のアイスコーヒーはない。


「さっき柏木とコーヒー飲んできたばかりだから、要らないよ。土田さんが飲んで。」

僕は、はっきりと断る。


つまらなさそうな、不機嫌な表情をする土田さん。

最近はいつもこうだ。そうやってれば、僕が折れると思っているらしい。


「土田さん。午前中に指示出した資料は出来た?」

柏木が助け舟を出してくれる。

「あともう少しで終わります。」

「なら、終わったら声かけて。」


柏木と共にデスクに戻って仕事を続けたー。




 週末。

 今日は幹樹先輩とデートだ。プラネタリウムを観て、近くで買い物をする。


「プラネタリウム、綺麗だった。」

「はい。僕も初めてでしたけど、凄かったです。」

「な。いつか星が綺麗な場所に行ってみたいなー。」

「行きましょう。旅行しましょ。」

「いいね。」 



僕はそっと、隣にいる先輩の手に、自分の手を重ねる。指を絡める。


幹樹先輩は、はにかんで僕を見る。

「今日のご飯、何しますか?」

「んー夏だからさっぱりしたもんがいいなー。」




そんな話をしていてると、後ろから名前を呼ばれる。


「陰山さん。」


振り返ると、そこには土田さんが立っている。


…慌てて僕は幹樹先輩と繋いでいた手を離す。


「……こんにちは。」

嫌な緊張が走る。


「こんなところで会うなんて、偶然ですね。」

彼女は不敵な笑みを浮かべて立ち去る。



ーー翌日。昼休み。

僕は土田さんに呼び出される。


「…陰山さんって全然私に靡かないから、不思議に思ってたんですけど。……男の人が好きなんですね。」


小さく、彼女は言う。


「だったら?」

「このことって、社内の人知ってるんですか?」

「……は?」


「知らないんだ。


私、結構アピってるのに相手にしない陰山さんのこと、ちょっと嫌気が差してるんですよね。


社内の人たちが今回のこと知ったら、どんな反応するんですかね??」


意地悪な顔で言う土田さんに、僕は何も言えずに立ち尽くす。



「…おい、陰山??大丈夫か?」


柏木が、僕を見つけて声をかけてくれたから、彼女は立ち去っていく。



「……大丈夫。」

僕は呼吸が荒くなっていたーー。

ありがとうございました!!

これからもよろしくお願いします!


お知らせです⭐︎

後輩に挿絵を描いてもらったので、Ep1に載せています。

ぜひご覧ください!!

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