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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
東京での、僕たちについて。
51/69

恋人として出来ること。続

※性的表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。

Ep51です!

よろしくお願いします!

 9月下旬。先輩の家で過ごす頻度が増えてきた。


 お揃いのマグカップに、ブラックコーヒーを淹れて先輩に手渡す。


「はい。先輩。」

「ありがとう。今日は豆を挽いてくれたのか?」

幹樹先輩は、コーヒーの香りを嗅ぎながら言う。


「はい。近くにカフェがあるでしょ。そのお店が豆も仕入れてたので、買ってきました。」

「そうだったんだ。…コクがあって美味いな。」


僕も淹れたてのコーヒーを口に含み味わう。

「うん。美味しい。」


「今度お店も入ってみましょう。ピザトーストが美味しいって店長さんが言ってました。」

僕の提案に、先輩は「そだな。」と同意する。


先輩の隣に座って、もうひと口、コーヒーを飲む。

コーヒーの苦味が喉を通る。これが癖になる。


「なぁ、春輝。」

先輩は後ろから抱きついてくる。


「はい?」


「……今日も泊まって行かないか?」

先輩は甘えた声で言う。


「……はい。先輩と一緒に居たいです。」

「今日の晩ご飯どうしようか。」


「ゆっくり考えましょう。」

悩んだ末に僕は答えた。



 寝室に行き、明日ここから仕事に行けるように準備する。

幹樹先輩と付き合って、先輩の家に泊まることが増えるに伴い、僕の私物も増えていく。


誰かの家に、僕の私物が増える。それは、僕が心を許せる場所が増えたような、くすぐったい感覚だ。



「……これが、誰かと生きるってことか。」

ふと、そんなことを思う。



ひとりぼっちだった僕が先輩に出会ったことで、

夏生や同期、冬真ら後輩と出会って信頼出来る人がひとりふたりと増えていく。


そして、恋をして、誰かの隣で笑いたいと思った。


その軌跡が、なんだか温かく感じる。



恋人として出来ることは、こういう時間を続けていくことなのかもしれない。


そう思い立った僕は、先輩に断ってスーパーへ向かう。必要な食材を買い込んで、早足で先輩の家に帰る。



戻ってすぐに台所に立つ僕に、幹樹先輩は問う。


「何してんの??晩ご飯?」

「明日のお弁当作ろうと思って。僕と先輩の。」

「俺のも?」

先輩は驚く。


「はい。いつもの感謝というか……。先輩への想いを形にしたかったというか…。」

僕の言葉に先輩は嬉しそうにはにかむ。


「ありがとう。」

「お弁当箱ないからタッパーですけど。あと晩ご飯もお弁当と一緒でいいですか?」

「勿論。…楽しみだなぁ。」

先輩の表情は緩み切っている。


「そんなに嬉しいですか?」

僕は笑う。

「うん。嬉しい。」


「幹樹先輩。……大好きです。」

そう言う僕を、先輩は優しく抱きしめる。




 その日の夜、僕は初めて先輩と肌を重ねるー。


優しく僕を抱く先輩の熱い吐息が、いつもよりも近く聞こえて、鼓動が重なり合う。


初めての痛みも、高揚も、先輩の体温も、全てが愛おしく感じたー。

ありがとうございました!!

いかがでしたでしょうか。

これからも、よろしくお願いします!

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