先輩になる。
Ep46です!
今日もよろしくお願いします!!
梅雨。2年目になった僕に後輩が出来た。
今年の新入社員の人事は少し早く決まり、すでに1か月が経っていた。同僚も数人変わって雰囲気が変わる。
「陰山、次の会議資料出来たか?」
慌ただしく声をかけるのは同期の柏木。
「うん。出来た。柏木ダブルチェックしてくんない?」
「分かった。今日会議何人参加?」
「20人。」
「分かった。確認終わったら、印刷しとく。」
「ありがと。」
柏木も僕も、あれからお互い仕事を頑張って、それなりの成果を出すことが出来たのだ。
上手く行った時も、行かなかった時も、お互い励まし合ってなんとか1年乗り切った。戦友のような存在になっていた。
会議が終わり、これからやらなければならない課題が浮き彫りになる。
「お腹減ったー。」
柏木を誘って食堂に向かう。
柏木は、コンビニ弁当を美味しそうに食べながら言う。
「2年目ってやることが一気に増えるな。」
「うんー。任されるものが増えたな。会議で色んなこと指摘されるけど、覚えるのに必死だよ。」
「…確かに。」
「柏木は?今月営業頑張ってんじゃん。どうなの?」
「明後日、今行ってる書店が契約結んでくれる。」
嬉しそうだ。
「すげーじゃん。」
「頑張ったよー。」
2人で笑い合っていると、横から声をかけられる。
「陰山さん、柏木さん、お疲れ様です。…あのもし良かったら、ご飯ご一緒しても良いですか?」
僕の後輩にあたる、女性の土田さんだ。
彼女は、とても今どきの女性で可愛らしい容姿をしている。
「あぁ…」
僕は困ってしまう。柏木と2人でご飯を食べたい。
そんな僕を見かねてか、柏木が言う。
「ごめん、土田さん。もう俺ら食べ終わるんだよね。この後仕事の打ち合わせもしたくてさ。」
「そうだったんですね、すみません。」
土田さんは少し残念そうな表情を見せる。
「ごめんね。」
僕たちは、そそくさとその場を後にした。
仕事に戻る前に、コーヒーを買うためにコンビニに寄る。
「陰山、ああいう子苦手?」
柏木は僕に聞く。
「……まぁ、正直に言うと。大学の時もあぁゆう女子の後輩たちがいて。どう対応したらいいか悩むんだよね。」
全員が全員そうだと言うわけではないと思う。
けれども、いつでもどこでも自分の可愛さを振りかざしながら、僕に近づいてくる女性に、僕は何を求められていて、どう応えればよいか分からなくなる。
「土田さん。仕事以外にも力入れてるからなー。」
彼は苦笑いをする。
「僕根っこは陰キャだからさ。高度な人間関係は苦手って言うのもある。」
「高度な人間関係って。お前のそういう自分のせいにして考えるところ、俺は好きだよ。」
彼は優しく笑う。
「ありがと。…でも仕事は別だからな。ちゃんと教えてあげたい。」
「そうだな。近藤さんみたいな先輩になりたいな。」
「うん。」
家に帰って、久しぶりにオーキャンスタッフの同期、中島に電話で相談する。
彼女は真摯に相談に乗ってくれた。
「春輝くん。大事なことはね。仕事以外では、期待を持たせないことと、嫌なら断ること。この2つだから。頑張って!」
彼女は何度も同じことを言う。それだけ大事なのだろう。
「分かった。気をつけるよ。」
「うん。春輝くん自身が我慢するのは良くないからね。また何かあったら言って!」
「ありがとう。」
僕は明日、土田さんとどのように関わるかをイメトレしながら、就寝した。
ありがとうございました!
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