先輩の痛み 続々
Ep41です!!
今日もよろしくお願いします!
先輩が病室で落ち着いて過ごせるようになる。
「こんにちは。」
僕の顔を見た先輩は、一瞬顔を強張らせる。
「具合はどうですか?」
そっと尋ねると、先輩は「大丈夫。」と答える。
「色々入院手続きや準備をしてくれたって聞いた。……ありがとう。迷惑かけたな。」
先輩は小さく笑う。その笑みはどこか苦しそうに見える。
「いえ。当然のことですから。…心配しましたよ。」
僕の言葉に、先輩は視線をそらせる。
「……ごめん。」
「まぁ、今はゆっくりしてください。……それと、この間は幹樹先輩が大変な時に一方的に想いを伝えてすみません。…余計なこと考えさせてしまいましたね。」
僕は頭を下げる。
先輩が僕を見ている視線を感じる。
「いや、それは違う。」
慌てて先輩は、僕の言葉を否定する。
僕は、そんな先輩を見つめる。
「……告白は嬉しかったから。お前が気に病む必要はない。」
「…そうですか。」
「うん。」
気まずい雰囲気が流れる。
「……先輩は、僕と付き合うのが嫌ですか?恋愛対象として見れないですか?」
小さく、僕は問う。
「お前が嫌とか、そういうことじゃない。
……俺が、ダメなんだ。」
先輩は力無く言う。
「え?」
「俺が、どうしても。……春輝と付き合うのが、怖いんだ。だから、お前の気持ちには答えられないんだ。」
先輩は俯きながら話す。その表情は見えない。
……ただ。先輩の言葉が、その先輩の姿が、胸に深く、痛いほど刻まれた。
「……わかりました。…あの、僕帰ります。幹樹先輩、お大事に。」
一気に何かが込み上げてくる。
「……っふ、、」
病院を出たところで僕は思いっきり泣き出す。
あんな弱々しい先輩に、僕は何を答えさせたのだろう。
本当に酷い後輩だ。
先輩が望むなら。僕のこの気持ちが叶うことがないのなら。
僕は、先輩にとって可愛げのある良い後輩でいよう。
ーー退院日。
「幹樹先輩!こんにちは!」
僕は先輩への気持ちを、どこかに押し込めてお見舞いを続ける。
再度先輩に振られた僕が、毎日お見舞いに来ることに驚いた顔をしていた先輩も、また前のように優しく僕に接してくれるようになった。
退院後も数週間は自宅療養をするように言われた先輩を乗せて、夏生の車は先輩宅へ走り出す。
「自宅療養ですからね。絶対無理したらダメですよ。」
僕は先輩を見て言う。
「分かってるよ。そもそも今の俺に動ける体力がない。」
ははっと笑う先輩の顔色は、だいぶ良くなってきた。
「ご飯とかは夏生と僕が交代で手伝いに行きますが、何かあったらいつでも言ってくださいね。」
ちょうど年末休みになり、僕も夏生もいつでも動ける状況なのだ。
「ありがと。」
こんなやりとりをしている僕と先輩を、夏生はバックミラーで確認しながら、少し寂しそうな表情を見せた。
でも、僕は。これでよかったと思っている。
先輩への気持ちが溢れ出そうになった時は、夏生に手伝ってもらいながら、ちょっとずつ片付けていこう。
結露で曇る車の窓を眺めながら、そんなことを考えていたー。
ありがとうございました!
実は私シリアスな感じが苦手なんです。笑
頑張れー私ー!って思って書いてます笑。
これからも、よろしくお願いします!




