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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
東京での、僕たちについて。
33/69

新入社員の受難……。

EP33です。

第二章開幕ですー!

よろしくお願いします!

 4月1日の入社式の後、研修が続く。研修では関東圏で30名の同期と顔を合わせる。会社概要の説明や、商品の説明、顧客の説明等々……気がつくと4月が終わる。

ゴールデンウィークの休みが3日間あり、その後は先輩の営業に同行して学ぶ期間がある。


配属先が決まったのは、6月上旬だった。僕の所属は、営業課。主に書店への営業が仕事。

僕は、担当している書店の特徴をまず覚えるようにと、先輩から分厚い冊子を貰う。


1ヶ月間は先輩と書店へ同行出来る。そこでどこまで仕事内容を吸収出来るかが勝負だ。


 忙しなく、日々が巡る。朝起きて職場に向かい、気がつくと就業時間が終わる。それでも、書店の特徴を覚えきれていない僕は、家に帰ってから今日同行した書店の特徴や先輩が話していた事などを書き出す。

休みの土日は、5日間の休みを取るべく家でだらだらと過ごす。


……気がつくと、好きになっていた自炊をしなくなっていた。


「はぁー……」

菓子パンの袋、惣菜のパックが散らかっている部屋を目の当たりにして、唖然とする。


今日こそは。

「やるか。」

自分に気合いを入れて、僕はまずゴミを片付ける。

次に、食料を調達し、4日分のご飯を作ろうと意気込む。

スーパーで魚や野菜類、そしてひき肉と餃子の皮を買う。


今日作る献立は、肉じゃが、餃子、厚揚げとほうれん草の味噌汁。魚は今度のお弁当に使おう。冷凍庫に入れる。


肉じゃがを日にかけている間に、僕は餃子を包む。


「夏生元気かなー。」

幹樹先輩と夏生と3人で作って食べた餃子を思い出す。


社会人がこんなにも大変なんだと知らなかった。夏生のことだから、彼は上手くやっているのだろうか。…幹樹先輩は、きっとなんでもスマートにやってみせるんだろう。


そんなことを考えていると、肉じゃがが煮えてきた。火を止めて、餃子を焼く。美味しい匂いを嗅ぐとお腹が減ってきた。


お腹が減ると言う感覚も、実は久しぶりのことだった。いつも味気ないご飯を、そうそう減っていないお腹に入れる日々が続いていた。…食欲はないが、生きるために食べる、と言う状態だ。



「いただきます。」

炊き立てのご飯と一緒に食べる餃子と肉じゃがはとても美味しくて。甘酸っぱい味噌汁が乾いた喉を潤す。



「……美味しい。」

なんだか、僕はほっとする。



 幹樹先輩に会いたくなる。ここ数ヶ月、仕事に追われていて連絡が出来ずにいた。しかし、先輩からの連絡もない。ここで僕が会いたいとか、ご飯に誘うと迷惑だろうか。


そんなことを逡巡したが、掃除や料理をしてすっきりした僕は、その勢いで先輩に電話した。


『もしもし?春輝?』

「あ、先輩。こんにちは。」

『こんにちは?』


「あの、先輩。一緒にご飯食べませんか?」

『ご飯?』

「はい。なんと言うか…会って話したいなと思って。」

電話の向こう側にいる先輩は、少し黙る。

…やっぱり迷惑だったか。


「幹樹先輩?」

『……引越し以来数ヶ月音沙汰なかったのに。』

「え?あ、それはすみません。思った以上に仕事がハードで。」

『そだったのか。…引越しだけでもう用無しかと思った!』

先輩や声は、少しいじけているようだ。

なんだか、可愛らしい。

「違いますよ。」

思わず僕が笑うと、先輩は歯向かう。

『笑ったな!?』

「すみません。笑」


『で、ご飯はいつ行く?来週だったら行けるけど。』

「じゃあ来週の土曜日でどうですか?」

『了解。また時間とか決めよう。』

「はい。」


これで、また来週から頑張れる。

僕は気合を入れなおした。



ありがとうございました。

いかがでしたか?


これからも、よろしくお願いします。

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