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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
僕と先輩の出会い〜大学生活について
31/69

最後の夏合宿②

EP31です!

よろしくお願いします!

 3日目の朝。

 僕はいつもの部屋で、昨日撮った写真を見返していた。夏生とのツーショット、同期との写真、冬真に髪をセットした時のツーショット、夜のBBQ。


前に、幹樹先輩に僕と撮りたいと言ってもらった事を思い出す。その時の先輩の横顔は、今でも忘れない。


早いなぁー。もう卒部か。


食堂を見ると、ちらほら朝ごはんの準備が始まっている。僕もお皿を並べるのを手伝う。


みんなが揃い、冬真が大声で「いただきます!」と言う。みんなも続く。


今日の朝ごはんは、施設の人が作ってくれた。僕の好きな焼き鮭と、だし巻き卵が並んでいる。…嬉しい。

僕はそれらを口に頬張る。

「うん、美味しい。」

なんて幸せな朝だ。


朝ごはんを済ませると、荷造りをして、最後のレクリエーションが行われる。ー僕たちの卒部だ。


ひと通りの内容が終わり、あとは僕の卒部の言葉のみとなった。


「今日まで、みんな、ありがとうございました。みんなは、このオーキャンスタッフに入ったきっかけを覚えていますか?…僕は、憧れの先輩のようになりたくて、オーキャンスタッフに入りました。


ただ、それだけのきっかけで。僕自身は成長出来たし、最高の仲間に出逢うことが出来ました。ここが、僕の居場所です。」


あぁ、寂しいな。


みんなの表情が、寂しそうにゆがむ。


「……冬真。」

僕の声に、彼は「はい」と応える。


「あとは、任せた。……よろしくな。

みんな、ほんとうに今日までありがとう。」


気づけば、僕の目からは涙が溢れていて視界が歪む。


ーー1年生の時の僕。あの時の先輩たちみたいに、泣いて卒部することが出来たよ。



 秋学期が始まる。ゼミに顔を出して、卒論の進捗を教授に確認してもらう。

「陰山ー!久しぶりじゃないか。文献研究は進んでいるかー?」

教授は、僕の卒論を確認しながら言う。


「夏休み、これでも頑張りました。」

「…うん。良いんじゃないかな?あとはー……」

教授の助言が始まる。僕のために言ってくれてるから言うべきことではないが…、この感覚は1時間は拘束される。


1時間後。

「引き続き、頑張って。」

「ありがとうございます。」

教室を出た僕はへとへとだ。そのまま、スーツに着替え、就活を行う。


 9月中旬。僕の元に第一志望の企業からの連絡が来る。おそるおそる電話に出る。


『ぜひ、我が社で一緒に働きましょう。』

内定がもらえた瞬間だった。


僕はすでに内定が決まっている夏生に連絡をし、共に喜び合う。夏生の提案で、焼肉に行くことになった。


「おめでとー!おつかれー!」

僕たちは盛大に乾杯をする。


「やぁーこれで東京で働ける。やったな!」

夏生は嬉しそうだ。


これまでの苦労話をしながら、夏生は珍しく酔っ払ってしまったようだ。


「春輝ー!幹樹先輩には言ったのか?」

「いやまだだけど。」

「今言えーー!」

そう言って彼は僕の携帯を差し出す。


「え、今?」

心の準備が出来ていない。


「そ!今!電話しろー!」

楽しそうに笑う夏生とは裏腹に、僕は緊張する。

しかし、ここで酒の勢いを借りて電話しなければ、僕はずっと報告しないだろう。


意を決して、先輩に電話をする。コールの度に、鼓動が高鳴る。


『もしもし?』

幹樹先輩の声がする。


「もしもし、春輝です。お久しぶりです。」

『久しぶり。どした?』


「あ、あの。僕就職決まりました。」

『あーおめでとう!』

先輩は喜ぶ。


「ありがとうございます。それで、春から東京に行きます。」

『……そなの?』

「はい。……ご迷惑でしたか?」

『んなわけないだろ!会えるの楽しみにしてる。』

「はい。ありがとうございます。」


僕は電話を切った。僕の電話を眠そうに見守っていた夏生はご満悦だ。


「よくやった。」

彼は細い目をしてふふっと笑う。


「ありがと。…てかもう眠いだろ。帰るよ。」

「んー!」


こうして、僕たちは卒論の提出と卒業を待つのみとなった。

いつもありがとうございます。

いかがでしたか?

これからも、よろしくお願いします。

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