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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
僕と先輩の出会い〜大学生活について
28/69

過去を乗り越える。

EP28です!

今日もよろしくお願いします。

 朝、起きると包帯が赤く滲んでいる。……昨日の夜、結構掻きむしっていたからだな。消毒をして、こないだ洗濯した包帯を巻く。


「おし。」

自分を奮い立たせる。


 講義を受けて、空き時間に就活の準備を進めて、部室に向かう。


いつも通り、深呼吸して部室に入る。すでに2年生が率先して活動を進めてくれていた。


「みんな、ありがとう。」

僕は2年生にお礼を言う。2年生たちは嬉しそうだ。

そんな様子を面白くなさそうに1年生男子学生は見ている。また、これから文句や悪口を言うのだろう。


相変わらず仕事をやろうとしない彼らを見て、どうやって仕事を割り振ろうか考えていると、彼らのひとりが口を出す。


「指示くれなきゃ何したらいいか分かんないっすよ。」

その言葉に便乗して他のメンバーが口々に僕への文句を並べる。


……まるで、混沌としている状況に困惑していると、怒鳴り声が響く。


「お前らいい加減にしろよー!!」

僕だけでなく、周りにいた全員が驚く。

その声を発していたのは立川だったからだ。


「いつまで、そんなガキみたいなことしてんだよ。反抗したいならもう来んな。邪魔なんだよ。」

立川の声に1年生男子学生は、肩をびくつかせる。

もう萎縮してしまったようだ。


そんな彼らに、立川は続けて言う。


「お前ら、春輝先輩のことあれこれ言うけどさ。……先輩のことみてたら分かんだろ。春輝先輩は、めちゃくちゃ努力してんだよ。それを何もしてねーお前らが偉そうに文句を言う権利はないんだよ!そんなに悔しいなら、お前らも努力しろよ。」


彼の勢いは止まらない。


「女子のお前らもだよ。先輩目当てだけでオーキャンスタッフになったんなら、とっとと辞めろ。目障りだ。」


場は、沈黙する。


「分かったか!!!分かったやつは返事しろ!」


1年生の全員は、「はい!!!」と怯えた様子で返事をする。


「……お前ら1年は今日、全員帰れ。辞めるやつは明日退部届を出してくれ。」


1年生たちは慌てた様子で部室を出ていく。


立川は、大きく息を吐き、僕を見る。


「すみません、あまりにも苛立って。」

そして、頭を下げる。


僕たち3年生は全員で爆笑し言う。

「大丈夫だよ。ありがとう。」

「よく言ったー!」中島は彼の肩に手を置く。

「すっきりしたよ。」夏生も彼を労う。


立川は、少し安堵した様子を見せて言う。


「俺にとって春輝先輩は憧れなんです。だから、悔しいじゃないですか。…先輩は、素敵な人なんですから。自信持ってください。」


「……うん。ありがとう。」


 翌日。部室へ行くと、1年生全員が僕を待っていた。


「本当にすみませんでした。」

彼らは全員で頭を下げる。


「もう一度、オープンキャンパススタッフとして活動をさせてもらえませんか。」

彼らの声は震えている。


「もう君たちは、オーキャンスタッフの大事な一員だよ。これからまた忙しくなるから、一緒に頑張ってほしい。」


「ありがとうございます。」


秋のオーキャンのスケジュールの日程とオーキャンスタッフの参加の時間を確認しに学生部に顔を出す。すると、学生部の偉い人が声をかけてくる。


「陰山くん。」

「はい。」

「お願いがあって。今度のオープンキャンパスの時に、在学生代表として、参加してくれた人たちの前でスピーしてもらえないかな?」

あまりの大役に驚いたが、僕は引き受けることにした。



 オーキャン当日。

 僕はオーキャンスタッフとしての活動を行いながら、午前中と午後の2回行われるスピーチをする。


 僕がこの大学に来た時のことを思い出しながら、僕自身のことを語る。



「僕は、オープンキャンパスで出会ったある先輩に憧れてこの大学に来ました。」

「大学は、自由です。それは、真っ白な原稿用紙に自分の物語を生み出すようなものです。原稿用紙は、人生だと僕は思います。


僕は、勉強だけが取り柄の人間でした。でも、ここで僕は仲間に出逢うことが出来ました。その仲間は、僕のために泣いてくれる人も怒ってくれる人もいます。

僕にとって仲間は、この大学での一番の財産です。


みなさんも、どうか、素敵な仲間と出逢ってください。来年、みなさんとここで逢えることを楽しみにしています。」


今ここでこうして自分自身のことを伝えている僕はとても幸せ者なんだろう。

そう思うと自然と頬が緩む。


スピーチを終えた僕を立川たちが拍手で出迎える。


「お疲れ様でした!」

「ありがとうございます。」

「先輩、格好良かったです。まじ、尊敬します。」

この前まで僕を無視していた1年生男子学生が目を輝かせる。

「恥ずかしいよ。」

僕は照れ臭く笑う。

「や、まじ尊敬します。」

「ありがと。」



僕は、きっと。

これからもいじめられて不登校になった過去を思い出すのだろう。

でも、その度に、この最高の仲間を思い出すのだろう。


大丈夫。僕は1人じゃない。これからも、きっと。

みんなと共に。僕は歩いていける。


僕はそう思ったー。

いつもありがとうございます。

これからもよろしくお願いします!

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