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太陽の人と、日陰の僕  作者: ことね
僕と先輩の出会い〜大学生活について
23/69

3年生になる。

EP23です!!

いつもありがとうございます。

よろしくお願いします!!

ごゆっくり。

 大学生活3年目の春が来る。

 学内の桜も、勧誘に並ぶ学生たちも、すでに見慣れた風景だ。


大学3年目は、授業数も少なくなり、就職活動に向けての準備が始まる。今年は忙しくなるのだろうか。


そんなことを、まるで他人事のように考える。

ーーなんか、つまんないなぁ。


幹樹先輩が居ない学内は、どこか寂れていて。


「はぁー…。」

心のつっかえを吐き出したいと思い、ため息をついてみる。…あまり効果はないようだ。


「春輝。」

夏生が心配そうに僕を見る。


「なに?」

「死んだ魚の目をしている。」

「そうか?」

とぼける僕を、彼は仕方のないように肩をくすめる。


「オーキャンスタッフの活動の後、飯でも食いに行こうぜ。」

夏生の誘いに、僕は頷く。 


 授業の後、部室に行くと、既に数人のメンバーが活動の準備を進めている。


「春輝先輩、お疲れ様です。」

2年生になった立川が声をかける。

彼の声に誘われて、1年生女子学生が次々と声をかけてくる。


「…お疲れ様。」

僕も偉くなったもんだな。こんなにも後輩たちに挨拶されて、まるで社長にでもなった気分になる。……まぁ、僕には興味がないが。


「立川、今日は夏休みのオープンキャンパスの構想と、学内に配布する広報誌の作成を進めるから、よろしく。」

なぜか今年度のリーダーとなった僕はたんたんと言う。

「もちろんです!」

立川は、可愛らしく笑う。


2時間ほど、僕たちは作業を進めて、活動を終了する。


「お疲れ様。」

僕と夏生は、そそくさと部室を後にする。


 僕たちが向かったのは、いつも通っている近場で安い個室の飲み屋だ。


お互い適当に注文し、早速空っぽの胃に栄養を入れていく。


「で。お前のこと。」

おもむろに、夏生は話始める。

僕は、ポテトフライを口に放り込みながら、彼の言葉を待つ。


「幹樹先輩が居なくなってから、お前変だよ。ーーなんか、心ここに在らずというか。」


「……なんかさ。空っぽなんだよね。」

「空っぽ。」

「うん。…なんていうか。なんのために俺って大学生活送ってるんだっけって思って」

夏生は、黙って僕を見る。


「ほら、僕は幹樹先輩に憧れてこの大学に来たからさ。……幹樹先輩が居なくなって、なんか、一気に気が抜けたと言うか…。オーキャンスタッフも楽しいけど。なんか、心が乗らなくて。」


黙って聞いていた夏生が閃いたように言う。

「幹樹先輩ロスだな。」

「そうだな。何を目標にして残り2年を過ごしたらいいか、分からないんだよね。」

ぼっと、空っぽになったビールジョッキを見つめる。


「お前。また幹樹先輩と一緒の東京に行くんだろう?」

「あぁ、そんな話もあったね。」

「それを目標にしたらいいんじゃない?胸張って、幹樹先輩に会いにいけよ。」

「うん……そうだね。」

それが出来るのか。僕には分からなかった。


「今の春輝なら、なんでも出来ると俺は思うけど。」

「え?」


「今年のオーキャンスタッフの新入生、みんなお前目当てだぞ。」

「は?そんなことないよ。」

「お前が気がついてないだけ。お前今モテてるの。しかも、今回はオーキャンスタッフのリーダーにもなった。それは、お前のこれまでの努力があったからだろ。」

夏生の言葉は信じがたいものではあるが、勇気づけてくれていることは分かる。


「…ありがと。」


「お前をここまで掻き立てる先輩は、やっぱ流石というか…。お前にとってそれほど特別な人なんだろうな。」

「特別。それはそう。幹樹先輩と夏生は特別。」

「ありがと。…でも、俺と先輩の特別は少し違う気がする。…幹樹先輩といる時のお前、めっちゃ恋してる表情してるもんな。」

夏生は茶化してくる。


……恋してる。

「え、僕が先輩に恋!?」

今までのことを振り返って、自分の気持ちに気が付く。


「うん。恋。」

「…まじか。」

僕は、素直に自分の感情に驚いた。

ありがとうございました。

これからも、よろしくお願いします。

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