夏合宿に向けて。
Ep18です!
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7月。
僕たちは次の夏合宿の準備に追われていた。この夏合宿で幹樹先輩たちは卒部となる。先輩たちへのサプライズイベントを僕たち2年生が考えることとなっている。
先輩たちへのサプライズイベントは、夏生の提案でこれまでのイベント活動で撮った写真を、先輩一人ひとり動画にまとめて、その後感謝の言葉を僕たちが伝えていくこととなる。
4年間の活動写真となると、結構使える写真が溜まっているものだ。僕たちが知らない先輩たちの姿も映されている。
同期が4人しかいない学年で大変なこともあっただろうけれど、写真で見る先輩たちはいつも一緒に協力しあっていて、それでいて楽しそうだ。
「やっぱ、先輩たち凄いな。」
思ったことを口にすると、中島は同意する。
「ね。尊敬する。私たちも先輩たちみたいに頑張りたいね。」
「……うん。」
僕と中島が話しながら作業を進めていると、部室のドアが開く。
「よー!みんな元気かー?」
勢いよく声をかけるのは幹樹先輩だ。
僕たちは慌てて作業しているパソコンを閉じる。
「幹樹先輩、お疲れ様です。」
「お疲れ様。夏合宿の準備、大変だろう。他のみんなは??」
先輩は部屋を見回す。
「今日は、集まる予定がなくて。2年のみんなと作業してたんですけど。少しだけ中島と僕だけ続きをしたくて残ってました。」
「あ、そうだったんだ。で?2人はこの後どーすんの?」
先輩の言葉に、中島はこれからバイトがあることを伝えて部室を出る。
「お前は?」
先輩に聞かれて、素直に答える。
「…暇です。」
僕の言葉に、にかっと笑った先輩は「なんか食べ行こ!」と誘う。
「…はい!」
先輩と僕は、大学近くの焼肉屋に入る。
肉を目の前にして、僕の腹の虫が疼く。
先輩と一緒に肉を焼き、頬張る。
「うん!上手い!!」
僕たちは歓喜を上げる。
僕は次々と肉を食べていると、先輩の手が視界に入る。その手は、どうやら僕の前髪を触っているようだ。
「……ん?」
僕は、先輩を見る。
「春輝、さっきから前髪がタレにつきそう。」
そう言って、先輩は僕の前髪をかきあげる。
僕の視界が鮮明になる。
「……すみません。」
「お前、なんでいつも長い前髪で顔隠してんの?」
先輩は、率直に尋ねる。
「……や、特に理由はないというか……。おでこ出しても似合わないだろうし、目立つし…。」
「なんで。お前こんなに整った顔してるのに。絶対似合うのに。」
「僕、幹樹先輩みたいに格好良くないし。」
「でも、そんな幹樹先輩みたいになりたいんだろ、春輝は。」
先輩はニヤニヤ笑っている。
「まぁ、そりゃ、なりたいですけど。」
口ごもる僕に、先輩は言う。
「お前はもっと自信を持て。前髪、あげただけでも絶対印象変わると思う。……あと、そのメガネ。コンタクトにしたら、いいんじゃないか?」
「……はい。」
「何事も挑戦だー!その勇気が出たら、やってみな。」
先輩はそう、あっけらかんと笑って沢山の肉を口の中に入れた。
「うん!上手い!」
先輩のその食べっぷりは、見ててとても気持ちがよかった。
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