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颯の蒼空  作者: 心労心負
第1章
2/17

分岐点

 颯汰と中山は同時に叫んだ。なぜなら今まで気づかなかった4人目がそこにいるからだ。 

 「もしかして、b組の松田君?」「知ってるのか蒼?」

 蒼は彼と面識があるようだ松田は頷いた。

 「これからどうする?」

 「二手に別れよう、その方が効率が良い。」蒼の言う通りだ。「ところで松田君。」蒼がおもむろに質問する「この騒ぎには何人の生徒が参加してるのかな?」一瞬固まった松田だったが口を開いた。

 「そんなに多くないはず、少なくとも30人くらいかな。」

 「人が多い場所があるはず。校長先生も、おそらくそこに。」

 「じゃあ俺はこっちを探すぞ!行くぞ菅原ぁ!」

そう叫ぶと中山は体育館の方に走っていった。

 「ちょっと中山君!?、校舎は2人に任せたよ。」

蒼も彼を追って体育館に向かった。

 そして残されたのは颯汰と松田だけになった。

 「まぁ、俺たちも行くか。」そうして2人は校内に向かうのだった。

 その様子を見ていた影が「やっとやってきたか。」

「...うまくいくと良いが。」「彼らなら大丈夫さ。」


 中山と蒼は体育館の前にいた。

 「ここには絶対に何かがあるな。」「何か心当たりがあるってこと?」中山は自信に満ちた様子で言った。

 「勘だ!」「か、勘?」蒼はドアハンドルに手をかけ引いてみた、少し動くだけで開かない。

 「鍵がかかってるよ、中から閉められてるのかも。」「どれ、」中山はドアハンドルを握り、押した。

すると扉が開いた。中山は中に入りながら「開いたぜ。」声をかけた。「あの扉、引き戸だよね...」蒼は自分に確かめるように呟いた。

 体育館の中には一見誰もいない、しかし蒼は違和感に気づいていた。

 「中山君。」「ん?」「誰かいるね。」「なんでわかるんだ?」2人の視線が壁側に向く。

 そこには煌々と熱気を放つ業務用ストーブが!

 「確かに、誰かいるな。」「今日は寒いからね。」

そんな会話をする2人だったが視線が一瞬で舞台に向く、そして舞台袖から何者かが躍り出た。

 

 中山が体育館のドアを突破した頃、颯汰と松田は校内を歩き回っていた。しかし1年生の教室がある1階にはいない、「2階を探してみるか。」「...そうだな。」

 2階 2年生の教室がある、やはりいない。

 3階 同様にいない。

颯汰達は2つある校舎のうち、渡り廊下を渡った奥の校舎を探していた。ここにいないとなると残るのは生徒玄関や図書室、職員室と生徒会室がある方に違いない。なのでそこに向かうことにした。

 「少し待ってほしい。」颯汰は先程から気になっていたことを松田に聞いた。

 「なんで松田君は見ず知らずの俺たちと一緒に行こうと思ったんだ?」

松田は少し驚いた顔ををしたが答えた。

 「俺はー」

 

 

 


 


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