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2日後




社内を歩いていると、見られる・・・。




見られる・・・。




とんでもなく、見られる・・・。




みんながジロジロと、ジロジロと、私を見てくる。




でも・・・




私は、自分のスーツを見下ろした。




私はスーツを着ている。




私は、スーツを着ている。




それに安心して、でも視線も痛かったので早足で女子トイレに逃げ込んだ。




と、思っていたら・・・




何度か見掛けたことのある、秘書課の若い女の子が。




小さくお辞儀をしてから個室に向かおうとした時・・・




そんな、なんでもない時・・・











「一成君の彼女なんですよね?」








と・・・。





それには、苦笑いをする。




「彼女というか、お付き合いしてるというか・・・。」




「一成君は彼女って言ってるけど。」




「じゃあ、そうなんだね。」





秘書課の若い女の子が、ジロジロと私を見てくる。

それも、怖い顔で。





「何が良かったのか、想像もつかない。」




「そうだよね、私も・・・。」




「どうやって落としたの?」




「何を?」




「え、頭悪っ!!」




「そんなに・・・?」





あの美人さんの後輩だと思うと、少し笑えてきた。

もう敬語でもない。





「一成君って、話しやすいのに押しても響かないっていうか、気にもしてないっていうか。

眼中にも入れないっていうか、そんな感じなのに。」




「そうなんだ・・・。」




「どうやってアプローチした?」




「特に、何も・・・。

仕事で1年半は普通で、ある日突然で・・・私も知りたいくらいで・・・。」




「・・・は?オバサンからじゃないの!?」




“オバサン”と言われて、戸惑う・・・。




「待って、オバサンからじゃなくて一成君からなの!?」




「たぶん・・・。

私は何もしてないつもりだったから。

本当に仕事していただけで・・・。」





若い女の子が、鼻で笑いながら私を鏡越しで見てきた。





「一成君の趣味が悪すぎて、私じゃ無理だったってことね。

一成君、趣味悪すぎでしょ。

あんなに格好良くて性格も良いのに、何があったの?」





秘書課の美人さんよりグイグイと来られ、もう苦笑いしか出来ない・・・。





「あ~・・・一成君って、お母さんいない系?」




「え・・・何で?」




「そっち系かなって、分析中。」




「いるはずけど・・・。」




「じゃあ、母親からの愛、貰えてなかった系?」




「それは聞いたことないけど・・・。」




「それかっ!!!納得!!!

じゃないと、わざわざこんなオバサン選ぶ理由が謎すぎる!!!」







その、言葉に・・・固まる。







「親からの愛みたいなのが欲しいだけでしょ?

それをオバサンから貰って安心してるんじゃん?」






そんな、ことを、言われて・・・







言われて・・・








少し、納得してしまった・・・。








少しというか、すんなりと納得した。










だって・・・










だって・・・










私は・・・









私は・・・









今年、26歳で・・・









あと1ヶ月半で、26歳で・・・











「どうせ、後から若い子に取られるんじゃん?

話も合わなそうだし、夜のテクニックも何もなさそうだし。」









私も、そう思う・・・。









そう、思う・・・。









そうとしか、思えなかった・・・。








そうとしか、思えなかった・・・。









私なら、何も言わないと思ったのかもしれない・・・。








結婚して落ち着いた後、今度は若い子を選んでも・・・。








だって、私はこんなんだし・・・。









私は、変だし・・・。








私は、変だから・・・。









変じゃなきゃ、あの時何を言われていても・・・








一先ずは保留にするとか、してた。









でも、私は変だから・・・









念の為、付き合う方を選択してしまった。








変じゃなきゃ、そんなの選ばない・・・。









私は、変だから・・・









私は、変だから・・・。










そう、思っていた時・・・








若くて可愛い女の子の口が、ゆっくり開いた・・・。



















「二十歳の男の子に手出すオバサンとか、うちらからすると、キモイ。」

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