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まるで天へ雷を落すように
「ふざけるな⋯⋯」
独眼の少女があった。
スレンダーなフォルム。
強い意志を宿した独眼の瞳は怒りに燃えている。
ビリリ
怜悧な独眼に怒り電流がはしる、比喩ではない実際に雷が走っているのだ。
触れると焼き尽くされそうな危険な気配と美しさを振りまきながら、彼女は天を見上げた。
周囲は炎、地には屍。
天から落ちた裁きの炎。
神聖の裁きによって、多くの人間が死んだ、いや殺された。別に愛着があったわけでもない、心から守りたいと思っていたわけでもない。
だけど⋯⋯
「こんなのは⋯⋯ないでしょっ!⋯⋯」
燃えてひしゃげて潰れた死の山を独眼に焼き付けるように、彼女はかぶりをふった。
「ふざっ、けるなああああぁ」
天を睨み、まるで天へ雷を落すように彼女は吠えた。




