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我ら神聖――聖枢
「我ら神聖」
「我らリュシオン」
聖餐隊が称揚する。
降ろされたのは暴力。この大戦争に際して神を参せぬ地への神聖国の鉄槌。
「ば、馬鹿な……」
血を吐き、敗戦の将は絶望を吐いた
男はこの国を守る者。力があった誇りがあった精強な部下がいた。だが……
「たった一人で……我が大隊を……」
全て打ち砕かれた。圧倒的な神聖国の象徴。
「これが……」
■
「聖枢騎士……アークナイツ゚」
その名が告げられた瞬間、空が割れた。
爆音でも、閃光でもない。
まるで天が拍手を送るような、神聖なる振動。
瞬間、将軍の意識は断たれ終わった。




