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アサガオ

作者: 渡邉 一代

 私はアサガオ。名前はアサガオのアサとでもしましょうか。今どこにいるかって?賑やかな声がするところだよ。大きな建物の横にいるね。少し前にここにきたのさ。小さい子がね、土の中に私を寝かせてくれたよ。毎日のように水が降ってくるのさ。私は少しずつ見た目が変わっていくよ。楽しみにしてて。

 植えられて3日目に芽を出してやったさ。そしてね、双葉になり、どんどん葉っぱを出していったよ。今ここ。

 助けて〜誰か〜、何か動くものが私を蝕んでいってるわ。何なのあなた。私あなたに蝕まれる為にいるんじゃないのよ。辞めてよ。悲しくなっちゃう。美しくありたいのに。誰か〜誰か〜。

 はぁ〜、やっとだわ。何かね酸っぱいものを吹きかけてくれたら、蝕んでたあの方何処かに行かれたわ。助かった。けど蝕まれたところは戻らないのね。悲しいわ。

 はっ、今度は何、大きい私の体と似た色の動くものが止まったわ。えっ、かじっちゃうの?辞めてよ。どうして私を狙うの。そんなに私魅力的なのかしら。でも、すぐどこかに飛んでいってくれたからよかったわ。

 ふぅ〜、ツルが伸びてきたわ。あら、これに巻きついていいの?嬉しいわ。どんどん上に背伸びしていくわよ。クルクル、クルクル。あちらもこちらもクルクル。

 葉っぱも沢山、でもね、暑いわね〜。誰か〜私喉が渇いたの、お水くださらない。もうカラカラよ。あらら、葉っぱが下をむいちゃったわよ。ばてちゃったわ。お水大切よ。

 えっ、今日は水のシャワーがずっとなのね。こんなにはいらないわ。お腹いっぱいになってきたの。あら、葉っぱは綺麗に洗われたわね。まぁ〜たまにはいいかしら。

 今日も暑いわね〜、日も短くなってきたのかしら?そろそろだわね。いくわよ〜。見て〜私のドレスよ。赤やピンクや薄紫、色んなドレス綺麗でしょ。これからしばらく咲いていくわよ。

 えっ、私をどこに連れて行くの?私、小さい男の子と大きい女の人と一緒にどこかに連れて行かれたわ。ここは何処なの?賑やかさは減ったわね。でも男の子と女の子の声は聞こえてきてるみたいよ。何かね、柵の内側に私いるみたい。透明な板のようなものの向こうで、小さい子が遊んでいるわ。私も忘れないでね。

 んっ?私をここに連れてきた女の人と、男の子と女の子がね、私を見ているの。そんなに見られると恥ずかしいわ。何か粒々なものを入れたの?何これ?あら、美味しいわね。お水もたっぷりありがとう。私って大切にされてるみたいね。もっともっと、ドレスを開くわよ。

 そうそう、ドレスを開いたあとどうなるか気になるの?ドレスが縮んでね、ドレスが取れてしまうんだけれど、ドレスがついていた部分の丸いところがね、だんだんと大きく膨らんでいくのよ。黄緑色のところがね、茶褐色になっていってカラカラになっていく。その中にはね、黒いものが入ってるのよ。私の子供達よ。そしてね、今度はその子供たちが、時期がきた時に土に寝かせてもらってね、芽をだして、ツルが伸びて、ドレスをつけてって繰り返すのよ。


 私も終える時が来たみたいね。私を大切にしてくれてありがとう。また私生まれ変わるから、その時はよろしくね。アサガオのアサさんを忘れないでね。

それでは、また、その時までばいばい。

ちょっとしたものを書きたいと思って書いてみました。今書いてるのは時間かかりそうなので、ちょっと一息。楽しんでください。

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