Prologue
この作品は、作者自身の経験に基づき、場面描写や人物描写の手法、そして正しい日本語の使い方を改めて勉強しながら書いています。
とはいえ、フィクションなので実在する人物・地名・団体などとは一切関係がありません。
初めての作品なので、読みづらいところや意味不明なところがかなりあるかと思いますが、ご了承ください。
「9号車、5列目のE席だよな……」
僕は新幹線に乗りこみ、自分の席を探す。
ほどなくして僕は自分の席を見つけ、リュックを降ろしてそこに座った。
やがて新幹線はゆっくり動き出した。
わずか3年間ではあったが、いろいろな出来事があったこの土地を離れるのは、やはり寂しいものだ。
特に何もすることないし、寝ようかな。
そう思っていたところ、ここに来るとき新幹線の中で考えていたことをふと、思い出した。
3年前の僕、つまり高校に入学する前で、こっちに引っ越してきた頃の僕は、学校が嫌いだった。
もちろん、勉強が嫌いだというわけではなかった。あの閉鎖的な空間の中でたくさんの人と、出会ってしまうことが嫌だったのだ。
というのも、その運命的な出会いをした人々からの影響を強く受けて、それだけで自分の人生が決まってしまうんじゃないかと、そう思っていたからだ。
その時出会ったその人の性格や行動によって自分の人生が決まっちゃうなんて、なんだか不思議な感じである。この人と出会っていたら、自分はこうなっていただろう。もしあの人とあのとき出会っていたら、どうなっていたのかな……なんて。
だからこそ、誰とも深い人間関係を構成することなく、1人で有意義に、高校生活を過ごそうと思っていたのだった。
結果として、そうはならなかったのだが。
他人との出会いがなければ損することはないかもしれないが、そこで得られることも何もなく、人間として成長することもできないのではないか。
他人との関わりを避けていれば、人間社会に生きている以上、自分の人生を自分だけで決めるというのは、不可能なのだ。
と、今の僕は考えている。
こんなことを考えていれば、自然と眠気がやってくるものだ。こうして僕は、眠気に身を預けるようにして、ゆっくり、目を閉じた。