第1章6『感激の声』
俺が、可哀想な名前を付けてやったおっさんの方を見ると、思いのほか生き生きしている。 どういうことだ?もっと絶望するんじゃないの?あれ?なんかお姉さんが、ぷるぷると震えている。とても、何か言いたげに。「素晴らしいです!これほどカッコイイ名前は初めてです!」「そーかそーか。素晴らしいか。ってあれ今カッコイイって言った!」 「はい。言いました。だって本当はもっと変な名前を付けられるんですもの!」 あーれー。変な名前付けて一生苦しませてやろうって思ったんですけど。地球だったら、自殺するレベルの、キラキラネーム何ですけど。あっそうか、地球とここは違うんだ。そういうことなら、もっとド直球に、したら良かった。 頭の中でそんな、葛藤を繰り広げていると、ずっと沈黙を、つずけていた、おっさんが、遂に沈黙を破った。 「ありがとうございます!本当に本当に、感謝します。このお礼はいつか必ずしますので!」 「本当だな。もう遅いぞ。その願い今使ってもいいか?」 「ああ。もちろんだとも!」急に砕けた感じで来られたから一瞬ビビったが、まあいい。願いの方だがもう決まっている。よし。言ってやろう。 「もし、能力みたいなもんをくれるんなら、一番強いのにしてくれ!」




