第1章5『天使は死なない』
名前を付けるが罰?そんなことで罰になりえるのか?そんな俺の心の葛藤をよそにお姉さんが、自称神野郎に、向かって何やらしゃべっている。 「この者の案内が、終わったらすぐに、あなたのなずけ親を探しに行きますよ」その時俺の頭の中には、ある一つの疑問が浮かんだ。「えっ?なずけ親って誰でもいいんすか?」「そうだ。誰でもという所が、この罰の目的だ」「それはどういう意味で?」「いいでしょう。あなたは見ず知らずの者に名前をつけられたら、嫌でしょう。それに恥ずかしい名前背負って生きていくのは、嫌でしょう」俺は最後の一言で気付いた。 「もしかして、天使とかって死なないの?」「はい。その通りですよ」いいことを思いついた。 「こいつの名前俺が、決めていいですか?」俺の提案にお姉さんは、少し動揺するが、「え、ええ異例ですが、ダメという決まりごとはないので」結構あっさりOKしてくれた。「おい。そこの自称神野郎よ、お前に拒否権はないのだよ」自称神野郎は、表情からも怯えているのがわかる。「あのーもう名前決めてもらっていいですか」「もちろんです。あのところでどうやって名前を決めるのですか?」「あっそれを言うのがまだでしたね。ある呪文を唱えるのです」「その呪文とは?」「はい。今から唱えますね。ではいきます。汝に名を与えよっ!です」「へえ、意外とシンプル何ですね」 「そうですか?中には、もっと短いものもありますよ。ってそんな事より早く名前を」「あっすいません。ではやらせていただきます」もう名前は決まっている。ではいこう。「汝に名を与えよっ!この者の名は自称神の堕天使だ!」




