第1章2『悲しい過去』
「はははっ、さすが俺が、見込んだだけあるな。純人」と、神は嬉しそうに言う。「だろっ。って、んなこといいから、異世界がなんだよ」 「まあまあ急かすな。お前、前から異世界行きてえって大声で言いまくって、近所迷惑に、なってたろ」神はいたずらっぽく言った。「な、何で知ってんだ。その話!」 俺は、顔を真っ赤にしながら言った。「当たり前だろ。一応俺、神だからな?近所迷惑して、その時、大声で言ってた、内容で友人からも家族からも冷たい目で、見られてたし、クリスマスの時、リア充爆死しろって言ってる悲しいぼっちだったし」「どうしよう、全部俺に、当てはまっている気がする」俺は、今にも泣き出しそうな、細い声で言った。 「え?全部お前だけど」神の最後の一言で俺はついに泣いてしまった。「うわあーー神様が、人泣かしたよおおお。もういい俺は、ここから一歩も動かない!」 「わかった。なら異世界の件は、無しだな」 「すまない、異世界が、なんだって」俺は、さっきまでの細い声ではなく、堂々と、そして、はっきりした声を放っていた。 「はあ。やっと本題に入れる。誰かさんの茶番に付き合わされたせいで。はあ」「うんうん、そう誰かさんのせいで。ってそれ俺のこと言ってんのか!」「そうだけど、何か?」神は、「当然だろ」とでも言いたそうな口ぶりで言ってくる。「はぁ?あれは、あんたが、俺の悲しい過去を掘り起こしたからだろうが!」すかさず神は反撃してきた。「あーそうなんだ。悲しい過去って認めるんだぁ」痛いところを突かれた俺は、「ぐっなにおう」こうやって口喧嘩している、俺たちに「あなた達、もう何やってるんですか」その声の持ち主の姿を見た時、俺は一気に幸福な気分になった。




