閑話 とある少女の独り言
おまたせしております。
今回は閑話です。
わたしのなまえはシャオっていうの。としは4さいだってメイファおねえちゃんがゆってた。
もともとわたしはメイファおねえちゃんたちといっしょに森のむらでくらしてたんだけど、とーちゃんがつれてきてくれたの!
気がついたらもうこっちにいたんだけど、すんでいた村はもやされちゃったんだって。ロジンのおじちゃんもしんじゃったみたい。ととさまやかかさまもびょうき? でいなくなっちゃったシャオだけど、メイファおねえちゃんがいてくれればさびしくないからへいきなの!
それにいまはシャオのまわりには大すきな人がいっぱいいるもん。
とーちゃんはおこるとこわいけど、シャオの事をせかいでいちばんだいじにしてくれるし、きーちゃんとれーちゃんもあたまをなでてくれるから大すき!
ユキちゃんもはじめはこわかったけど、シャオがこわいゆめを見てないていると、あさまでずっと抱きしめてくれたから大すき!
ソフィアさまもおひめさまなのにとってもやさしいの。この前なんかおひざの上にのせてご本をよんでくれたよ。
セリカちゃんもいそがしそうにしているけど、おはなしをちゃんときいてくれるからだいすき。
じゅうしゃ? のユウナちゃんとレイアちゃんはいつもいそがしそうにしてるけど、だきつくととってもいいにおいがするからだいすき。
そしてイリシャおねーちゃん。とってもえらいみこさま? らしいんだけど、わたしのことをいもうとにしてくれたの。とーちゃんのいもうとだけど、わたしもおんなじいもうとなの。
メイファおねーちゃんとはなれちゃったけど、シャオさびしくないよ。とーちゃんがぜったい会わせてくれるってやくそくしてくれたし、それにおてがみをおくればおへんじくれるから。
イリシャおねーちゃんのかい犬であるロキがメイファおねーちゃんへのおてがみをおくってくれるの。よくわかんないけどつながってるからおへんじくれるんだって。
ロキにおねがいってわたすとぱくって食べちゃうんだけど、ちゃんとおへんじまでとどくのはすごいの。イリシャおねえちゃんのロキはとってもえらいの。ふさふさであったかいし、シャオにだけせなかにものせてくれるんだよ。
メイファおねーちゃんと会えないのはさびしいけど、そのほかはとってもたのしいの。
ごはんはとってもおいしいし、おなかいっぱい食べれるの。森のむらにいたときはいつもおなかすいていたけど、とーちゃんにそのことをいうととってもかなしい顔をしていいこいいこしてくれるの。
あまいおかしもいっぱい! たべすぎちゃうとユキちゃんやソフィアさまがおこるけど、とってもしあわせなおいしさなの。しあわせすぎてゆめの中にいるきぶん、イリシャおねーちゃんとそのことをはなしたらとーちゃんに抱きついてこれがゆめじゃないってたしかめればいいっておしえてくれた。
さすがおねえちゃん、ご本もよんでくれるし、なんでもしってるの。おふろもいっしょに入ってくれるし。
あったかいおふろはとってもきもちいい。おやしきのおふろはおおきいから、ユキちゃんやセリカちゃんといっしょに入ると頭をこしょこしょってあらってくれるの。あったかくてうとうとしちゃうとおぼれちゃうから気をつけないと。
それにおともだちもいっぱいいるの、森のむらだとソンム君くらいしかおなじくらいのおともだちはいなかったけど、ソンム君もしんじゃったんだって。あえないのはさびしいけど、見たことあるひとがいきなりいなくなるのはなれてるからへいきだよ。
でもこれをいうととーちゃんがかなしそうなかおをするからもういわないの。
シルヴィアさまやキャロちゃん、ラコン君はいつもあそんでくれるたいせつなおともだち。さいきんはとってもきれいなエレーナおねえちゃんやキャロちゃんのおかあさんのセレナママもふかふかでとっても気持いいの。
あやちゃんもおともだち。こーてーへーかっていうたいへんなおしごとをしてるんだって。シャオとおなじくらいなのにすごい。
あやちゃんはおうちがつまんないみたいでシャオがうらやましいみたいだけど、シャオもとーちゃんにひろわれるまではおなががすいてさむさにふるえていたからおんなじ。
あのころをおもいだすとかなしくなっちゃうけど、そんなときはきーちゃんやれーちゃんがシャオをたかいたかいしてくれるの。
あやちゃんもシャオとおんなじくらいとーちゃんが好きみたいだけど、とーちゃんはシャオのとーちゃんだもん、あげないもん。
みんながいうとおり、とーちゃんがすごいんだとおもう。なんでもおしえてくれるし、どこだってつれてってくれる。とーちゃんにくっついているとあったかくてとってもあんしんなの。 それにメイファおねえちゃんからおねがいされてるの。シャオがとーちゃんのそばにいるとおねえちゃんもうれしいんだって。
ちょっとまえにねこさんも飼っていいっていってくれたし。とってもめずらしいしゃべるねこさんはイリシャおねえちゃんのロキがうらやましかったから、シャオにもねこさんがきてくれてとってもうれしい。
みんなとおはなししてなまえはクロにした。これからよろしくね、シャオのねこさん。
そんなやさしいとーちゃんだけど、ちょっときになることがあるの。
シャオはとーちゃんといっしょにおやすみしたことはないの。いつもはユキちゃんやソフィアさま、セリカおねえちゃんといっしょにおふとんでねるんだけど、あの日はとーちゃんがおねぼうさんでお日さまがたかくなってもすやすやだったの。ソフィアさまはとーちゃんがまえの日にいっぱいがんばったんだって。すごい。
シャオもおひるねのじかんだったからとーちゃんのうでの中でおやすみすることにしたんだけど……
とーちゃんがいきなりシャオをぎゅってしてきたの。あったかかったけど、ちからがつよくてシャオくるしくなっちゃった。
くるしいよとーちゃん、ていってもねているからきいてくれないし、寝ているのにくるしそうなかおでぶつぶつなんかいってた。
こんどこそ、とか、なにがあっても、とか。どんなことをしてもぜったいにとか。なんでそんなかおをするのかな? シャオがなにかわるいことをしちゃったかな?
シャオもかなしくなってないちゃったら、ユキちゃんがすぐにたすけに来てくれた。おこるとこわいけどやっぱりやさしいの、ユキちゃんだいすき。
とーちゃんのうでの中からだしてくれたけど、ユキちゃんもとーちゃんをみてとてもびっくりしてた。
だからこれはユキちゃんとシャオのひみつなの。れーちゃんもきーちゃんにもソフィアさまにもいっちゃダメなの。
いわれなかったからメイファおねえちゃんにおてがみできいてみたら、おへんじをもらったの。
だからシャオがとーちゃんのそばにずっといてメイファおねえちゃんの分までまもってあげるからね。
でもふしぎ。どこかいたかったのかな。とーちゃんがシャオやイリシャおねえちゃんにやってくれるみたいに、いたいのいたいのとんでけ、ってやればよかったのかな。
どうしてとーちゃんはシャオをつよくぎゅってしながら……
なみだをこぼしていたんだろう。
楽しんで頂ければ幸いです。
新たな話に入るまえにこの閑話をはさんでおく必要があったのです。
書いていてひらがなばっかりで焦りましたが、4歳児なのでお許しください。
地味ですが主人公の根幹に関わるネタをぶっこんでるので入れなければならない話でした。
ご覧のとおり非常に短い話ですので次の本編も今日中にあげるつもりです。(まだかいてないけど)
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