王都にて 1
長いのでタイトルは連番とします
商会から戻り皆と合流した俺たちが見たものは、もう日も暮れるというのにザックス達が商隊護衛へと合流するべく旅立つ準備をしている所だった。完全に日が落ちると正門が閉まるため、急いで出発したいようだ。商隊の連中も馬車を新たに用立てたようだし、俺が暗殺者共から奪った馬車を使えば替え馬だってできるはずで速度は更に上がるはずである。
ソフィアの揉め事に巻き込まれないための商会の思惑もあるのだろうが、要人護衛はあくまでついでだ。彼らが王都に到着しないと俺達の仕事は終わったことにならないのだ。一日でも早い到着を待ち望んでいるが、ソフィアは俺にしがみつきながらゆっくりでもいいですよ、なんて言っている。出発は明日でもよいと思うが、彼らとしては一刻も早く商隊に戻りたいようだ。なんと言っても彼らには昇級がかかっている。
留守を任せた彼らが何らかの下手を打てばそれを任せた側の失策になると聞けば余計なことは言えなかった。それに<マップ>で確認した商隊の最新の位置は未だに全体の5分の1ほどにすぎない。少しは急いでほしいものだ。
今の俺はソフィアの一応の護衛として王都での待機を命じられている。護衛の依頼そのものは王都到着までなので厳密には俺が居る必要はないのだが、ザックスたちからお前はここにいてくれと言われては否応もない。だが、ソフィアと共にいるリリィは嬉しそうだし、俺も彼女たちとは離れがたくもある。商隊が王都に到着するまでは共にいたいものだ。
ザックスたちが商隊へ合流すべく準備を整え終える頃、俺達は俺達でソフィアの登城に向けての準備をすることにした。貴族になればいきなり王城に向かってこんにちわ、というわけにはいかないし、まず取り次いでさえもらえない。先触れを出して連絡する必要があった。もう遅い時間だがとりあえず一報を入れるだけでも意味はある。
準騎士とはいえれっきとしたライカール貴族のジュリアが先触れとして正装し騎乗して王城へ向かった。本来なら一国の王女の訪問であれば護衛に騎士団が派遣され、お付きのメイドが数十人というのが俺の乏しい常識でも想像できるが、ソフィア達は異例中の異例だから相手が信じてくれるか不安である。さすがにライカール本国から情報は行っているだろうし、ライカール王国の紋章が封蝋された書状を持参しているから疑われることはないと信じたい。
幸い、正装し愛馬に跨ったジュリアは見事な騎士振りで青いマントに描かれたライカールの国章を見れば偽者を疑う馬鹿は王城に勤める者でいないと思う。国の顔である王城では使用人もそれなりの格を求められる。門番など各貴族の紋章を完全に暗記することなども求められると聞いたことがある。
感想を求められたので見事に似合っていると言ったら上機嫌で出発していった。
急いで旅立つザックスを見送った俺たちは、宿泊するホテルに向かうことにした。ソフィア達はそのまま王城に滞在すると思われたが、実際は違うようだ。
メイドのサリナ曰く、王国側の出迎えの準備もあるだろうから、いきなり来られても迷惑なのだそうだ。あちらさんの準備が整うまではこのホテルで待機する必要があるとのこと。ジュリアが行っている先触れも本来なら数日前に連絡すべきものらしいが、我々の事情が事情なので今回は仕方ない。
ライカールの王女が逗留するに相応しい上等なホテルも既に抑えたようで、我々はそこに向かっている。王城へ出向いたジュリアもその場所は既に把握しており、ホテルで合流する手筈だ。
ちなみに公爵からの依頼は皆には話していない。何の気なしに受けてしまったがよくよく考えればこれって二重依頼だと気付いたからだ。ギルドを通していないし正式な物ではないだろうが、一応俺も規定クエストの最中だから余計な茶々を入れられるような事態は避けたい。バレたらマズそうだし、この依頼にあまり乗り気でないのも確かだ。
依頼した公爵も本気でないのだろう、正式な依頼書もなければ報酬はおろか、探すべき孫娘の顔も名前も聞いていないのだ。あまりおおっぴらにしては公爵家の体面もあるし、向こうもせいぜい気に留めてくれればいいくらいの気持ちで居るに違いない。何故俺が、という疑問は残るが。
まず俺たちは、王城グロスリーヴに向かった。王都の中央に聳える白亜の巨城だが、周囲を堀に囲まれているため、出入り口は正門一箇所しかない。もちろん王族専用の抜け道とかはあるんだろうが、俺たち一般人は正門で誰何を受けることになるだろう。先行したジュリアの姿はなく、<マップ>によると既に門を超えた待合所のような所にいるようだ。
逗留するホテルは一等地の証明である王城の近くにあるので先に城を見学に来たわけだが、さすがに正門から一直線で王城は防衛的にどうなのかと思うが、ソフィアに言わせると何処の王都もこんな造りのようだ。もし攻め寄せられても城壁と堀で守り抜き、逃げも隠れもしないという姿勢らしいが……大軍で直撃されたら一撃で終わりそうな気もする。そこまで追い込まれたら「城下の盟」になるだろうけど。
王城から見て北東に位置する場所にホテルはあった。富裕層が集まる地域のホテルだけあってドアマン一つ取ってもそつがなく、洗練されている。聞けば数多くの王侯貴族を迎えてきた由緒正しいホテルなのだそうだ。名称はホテル・サウザンプトンだ。
そしてなんとソフィアたちはそのホテルの最上階を丸々借り上げたようだ。一日の宿泊費が金貨4枚というとんでもない額になっているが、王女一行は平然としている。
「費用は我が国で既に支払い済みだそうです、賢者様。それによくあることなのです。その階の部屋をすべて買ってしまえば不届き者は入り込めません」
「防犯も兼ねているのか。余所者は入り込めない状態にするんだな」
「はい。もっともここは最上階は一部屋しかないですけど」
「そうなのか。移動が大変だから地階が最も高いという話も聞いたことがあるな」
俺の予想は外れることになる。魔導具による階層移動が可能なこのホテルは最上階が最高値だった。そして最上階が丸々一部屋なのも間違ってはいない。ただダイニング、寝室、ティールーム、食堂などすべて揃った部屋だったというだけだ。なので今まで寝台だけの部屋で寝ていた俺には非常に居心地が悪い思いをすることになる。
程なくして戻ったジュリアが言うにはランヌ王国側の準備が出来次第連絡が入る手筈だそうだ。つまりそれまでこのホテルで待機して欲しいということだ。王国側は殆ど準備をしていなかったようで相当時間が掛かると見たほうが良い。向こうの手際も良いとはいえないが連絡を入れていない我々にも落ち度はある。そもそも俺が魔法で飛ばしに飛ばさなければ、本来到着は2、3日後だったはずだから大人しく待つことにする。つまり相当暇になったということだ。
ホテルの夕食は料金相応に素晴らしかった。味の好みで言えばハンク爺さんが作る料理のほうが俺には合うがこれは和食と洋食どちらが優れているかを問うようなもので、優劣などない。和食ってなんだっけな。頭の隅にふと思い浮かぶ言葉何だが意味が良く解らない。思い出せないなら出てこなくても良いのだが。
食休み中にジュリアと今日の予定について話し合う。いくら敵の主力を殲滅したとはいえこれで脅威が去ったと考えるほど能天気ではいられない。よってしばらくは不寝番を立てる必要があるとの意見で一致した。実際このホテルの周囲にも監視の目は確認している。一定の距離を保ったままでいるので深夜に出会ったあの王都の暗殺者ギルドの手の者だと思うが、あとで少し伺いを立ててみることにする。
不寝番をするジュリアの為に<妨害魔法>の一つに睡眠があったのでそれをリリィに頼んで取得した。てっきり使えると思ったら魔法そのものを取得していなかったという笑い話になっていた。スキル制の落とし穴になるのだろうか……いや、俺が迂闊なだけか。ちなみに消費ポイントは3だった。
ジュリアが仮眠を取っている間、俺は一人で外出することにした。狙いは護衛のような立場の俺がいなくなると周囲の連中がどのような反応をするのか確かめたかったのだ。ホテルの周囲をうろつくだけでは相手も動かないかもしれないので、少し出歩いてみることにする。ソフィアにはリリィがついているから何かあればすぐに連絡が来るし、そもそもホテルの最上階に侵入する方法は階段で上がるか壁をよじ登るしかないからよほどのことがない限り安全だ。
大通りに出てみるとさすがに時間も遅いのでやっている店は食堂か酒場くらいのものだが魔灯と呼ばれる照明のおかげで周囲は明るい。さすがに一国の王都だけはありウィスカでは見かけないもので、これも魔導具のようだ。王都のダンジョンから産出される魔石を動力にしているとか。
俺がその話を聞き込んだのは、この時間で珍しく開いている雑貨屋を冷やかしに入ったからだ。この店は数年前に出来たその魔灯が側にあるおかげで夜遅くまで営業できると喜んでいた。大通りから一本外れた通りなので店の地位としてはそこそこで店主の曾爺さんが始めた店らしい。
「あんたは商人見習いかい? 冒険者には見えないねえ」
固太りの40台の店主がこちらを見てくるが、俺は装備を外しているので確かに冒険者には見えない。身長は1メトル半しかないし、体力も鍛えたとはいえ屈強な体つきとは言えないからだ。牛乳飲んで将来に期待しよう。
「そんな所です。今日初めて王都に来て色々見回ってます」
「そうか、王都はデカいからな、単に見て回るだけでも三日はかかるぞ。そこでどうだい? ウチが造った王都観光地図は? これさえあれば王都のめぼしい名所は制覇できるぞ。それに商売敵から他業者の店の位置まで網羅して銀貨2枚は安いぞ!」
店の情報は5年前で止まってるがな、と笑う店主に釣られてしまった時点で負けである。銀貨を支払い手にした地図は大まかだが必要な情報は揃っていた。これはいいものを手に入れたと喜んで店内を見回すと所狭しと品物が置いてあり、まさに雑貨屋という形容が相応しい。数が多すぎるのか一つ一つ値札はついておらず、ここの一帯の品物は銅貨5枚、銀貨1枚などとなっているようだ。
中々に楽しそうな店なので皆を連れて来れば良かったと思うが、もう店仕舞いの時間だろう。幸いこれから時間は余っているのだからまた来ればいいと思い、店の名前を聞いてなかったので店主のいるカウンターに向かうとあるものに気付いた。
マナポーション 価値 金貨10枚
魔力を4785回復させる効果を持つ飲み薬。作成者、用いられた成分により回復量、価値は異なる。
店主の裏側にある棚においてあるドス黒い色をした小瓶をみるなり<鑑定>をしていた。移動中の時間にジュリアと共に<鑑定>の技術を高めていたので一目見ただけで鑑定をすることが可能になった。今までは一秒近くじっと見つめる必要があったので格段の進歩なのだが、今はそれ所ではない。
異常な回復量の魔力回復薬だった。俺もセラ先生の店で標準的なマナポーションを見たことがあるが、色は薄緑色でこんな毒薬のような色ではない。だが<鑑定>が間違っているとも思えないが、まさか滅茶苦茶濃縮しているのか? 先生の店では回復量50のものが金貨一枚だったはずだ。飲用だが悪夢のように苦く、さらにそれが長時間口に残ることで魔法使いからの評判は最悪の一言だ。だが、直接体内に取り込むため即座に効果が出るため彼らにとってはまさに生命線であり、金貨一枚という高額であっても売り上げは落ちないと聞いたことがあった。ウィスカのような数の暴力で押してくるダンジョンでは範囲攻撃である魔法使いの価値は非常に高い。ダンジョン内で覗き見た超一流たちのパーティ編成もかなり魔法偏重で大盾持ちが敵を抑えている間に魔法使いが殲滅する方法が主流だった。
とにかく超濃縮した結果があの色なのだとしたら頷ける。回復量も単純に100本近い分量が一本にまとまっているのだ。上手く希釈できれば大儲けできるだろう。だが、その小瓶は見るからに古く、埃が貯まっていた。
「そこの小瓶は売り物なんですか?」
「お、ああこれか。これはうちの家宝でな、店を開いた曾爺さんが何処からか手に入れたものらしい。どんな病気も治す万能薬って聞いてるが、お前さんが持ってるような金じゃ売れないぜ」
間違って伝わってるな。万能薬じゃないだろ、猛毒だといわれた方が信じられる。逆に実際の猛毒は無色透明でさらに匂いもしない危険物が<アイテムボックス>に大量にしまってある。あまりにもヤバくて分け前で出せなかったのだが、まあ余談だ。とりあえず話を逸らそう。
「気になったのはガラス瓶のほうです。世話になっている方がそういった瓶を好んで集めているんです。中々見たことのない形だったので。瓶だけならいくらになりそうです?」
「うーん、売ってやりたい気持ちもあるんだが……もし本当に薬なら開封したらマズそうなんだよな」
「何言ってんだいあんた!! アタシが嫁いできたときからそこから動いたこともないただの売れ残りじゃないか! 常連から毒薬置いてんのかいって言われるのはもう勘弁しとくれよ!」
奥から女将さんが出てきた。その容姿はまさに”肝っ玉母ちゃん”と呼びたくなるような人物で横にも大きいおばちゃんだった。だが人好きのする笑顔でこちらを向いてくると不意にウィスカのハンナ婆さんが思い浮かんだ。あの人も昔はこんな感じだったのかもしれない。俺も自然と笑顔が浮かんでいる。
「女将さんはこう言ってくれてますが? こっちの手持ちはギリギリで銀貨15枚程度しかないです」
「それで構わないよ。こんな磨いてもいない埃被ったガラス瓶、お金出して引き取ってくれるだけで御の字さね」
「おい、勝手に話を進めるんじゃねえ。これはうちの家宝だって言って……」
「お黙り! 何が万能薬だい。そんなに凄いモンなら教会の司教様にお願いして鑑定してもらえばいいじゃないか。本物ならあちらだって買い取ってくださるだろうし、むしろ国王様に献上できる栄誉だって与れるかもしれないじゃないか。それをしない時点であんただって信じてないんだろ」
「いや、それはだな」
ああ、これは勝負あったな。家の実権はすでに奥に握られているようで店主の反論は尻すぼみになっている。俺も<鑑定>がなければ毒薬といわれても納得してしまうえぐい色をしているから、教会に寄進してまで<鑑定>を受けはしないだろう。
「解った解った、母ちゃん、俺の負けだ! 解ったから客の前で店の恥を叫ぶな」
女将さんの追及が店主の飲み屋のツケの話まで至った所でついに音を上げた。だが店主よ、ツケを半年滞納するのはまずいと思う、更にそれを奥方に払わせるのはどうよ。
とにかく、俺は大銀貨一枚と銀貨5枚を支払ってマナポーションを手に入れることに成功したのだが、店主の背中が哀愁を漂わせる物になってしまった。
「おや、大銀貨じゃないか。珍しいものを持ってるんだね」
「最近手に入れる機会がありまして、とても便利ですよね」
「私らとしちゃ便利なような怖いような。またいつ偽物があらわれるかわかったもんじゃない」
大銀貨は暗殺者たちが持っていた金を奪ったときに始めて手にしたのだが、ウィスカでは殆ど流通していなかった。流通の中心であるはずの王都の雑貨屋でも珍しいといわれるほど数が少ないのには理由がある。
大銀貨は銀貨10枚分の価値があるが、大きさは当然銀貨の10倍ではない。実際銀貨よりも少し大きい程度に過ぎず小銭袋に入っていれば大きさが違うので間違いはしないが、紙幣とは違い銀そのものが価値を持つので偽造が横行するのだ。上手く作れれば銀貨二枚足らずの量で10倍近い利益が出来ることになる
贋金造りは発覚するだけで死罪だが、それでも試みるものが後を絶たない。大本の原因は金貨と銀貨の価値が20倍もあることなので簡単に解決できない問題だった。滅多にやる奴はいないがもし銀貨一枚の買い物を金貨で支払うと釣銭が銀貨19枚くることになる。あまりにも手間なのでこれまで多くの手段がとられてきた。一番ポピュラーな手段は金貨を割ることで半金貨を造ることだが、その時代は国によって鋳造する金の量が異なり分割された金貨はその国以外では使うことが出来ないと最も多く貨幣を使用する商人たちに不評だった。さらには事情はどうあれ金貨を金具で割るので完全かつ僅かな欠片も出さずに分割することは不可能で結局重さを天秤で量る必要があるなど最終的な手間は変わらない、むしろ微かな欠片を集めて盗み出す輩が現れるなど問題ばかりが目立つことになる。
そこで次に考えられたのは銀貨の価値増大だった。金貨半分の価値より銀貨を10倍にするほうが蒙る被害は比較的少ないと商人たちは考え、自分達のギルドで研究を始めたのだった。
無論、研究は難航を極めた。半金貨と大銀貨を作成するのに必要な金額は大銀貨が銀貨一枚と少しなのでやはり偽造する輩は後を立たなかった。だが、金貨をそのまま偽造されるより被害額は少ないとして、消極策であるが研究は続けられ一定の目処が立った所で実行される。そして抜け穴が見つかり偽造されてその大銀貨が禁止される繰り返しだった。
その試行錯誤の繰り返しの中で、5年前商業ギルドがついに完成版と銘打って大銀貨を出した。ライカールの魔法技術を用いて鋳造されたそれは僅かな魔力を通すと淡く発光する性質を持っていた。魔法が使えないほど魔力が少ない一般市民でも反応するように作られており、製造法は今の所ライカール王国の秘匿技術とされ当面偽造の心配もなかった。欠点はそれを作れるのがライカールの鋳造所だけで、流通量が圧倒的に足りないことにある。事情に精しい王女のソフィアによると今はまだ全力生産でも年間でも数百万枚しか造れないようだ。今、世界で出回っている銀貨は少なく見積もっても数十兆はいくだろうから全然足りないな。そんな大銀貨を暗殺者共が多く持っていた理由は、生産国であるのと権力者と近かったからだろうと思われた。ランヌ王国は隣国なのでまだ多く出回っているほうである。
俺の手にある商業ギルドの刻印がされた大銀貨を店主が光らせて確かめている。
「ギルドの研修でやった以来だが本当に光るんだな。これが長く続いてくれればこっちも楽なんだが。毎日大量の銀貨をそろえる必要がなくなるしな」
「大銀貨はあるのに金貨はギルドマークついてないんですね」
「ああ、金貨を日常的に扱うなんて大商家や貴族様くらいなもんだ。それに金貨の鋳造は国の管轄だからな、メンツがどうとか色々あるんだろ。銅貨や銀貨は俺たち庶民が主に使うから、結果ギルドの死活問題になりかねんから本腰入れたんだろう」
確認を終えた店主は後ろから瓶を取ると埃を取って俺に渡してくる。家宝という割にはあっさりと渡してきたな。どうせ本人も持て余していたに違いない。
「毎度あり。瓶に中身の色が付着してないといいが、ないと思うが中身が中身だからな」
苦笑いする店主だが、俺の本命は中身にあるのだ。それにしてもこの店は他にも色々掘り出し物があるかもしれない。今度ジュリアを連れて鑑定しまくるもの面白いな。
「今日はもう遅いのでこれで帰りますが、次は仲間を連れてきます」
「おう、俺は店主のライドだ。こっちはホリーだ、またよろしくな」
思わぬものを格安で手に入れてしまった。これはセラ先生の土産にしよう、あの人なら上手く活用してくれそうだ。
マナポーションを<アイテムボックス>に仕舞い込んで王都地図を手に俺はホテルへ戻った。気になっていた周囲の気配は動いていないようだ。もし狙うなら絶好の機会だったはずなのでやはり味方なのかもしれないが、これだけでは判断は禁物だ。もう一度くらい揺さぶる必要はあるだろう。
皆が寝静まった頃にもう一度動いてみるつもりだった。
残りの借金額 金貨 15000732枚
ユウキ ゲンイチロウ LV115
デミ・ヒューマン 男 年齢 75
職業 <村人LV130〉
HP 1943/1943
MP 1341/1341
STR 326
AGI 299
MGI 315
DEF 283
DEX 249
LUK 192
STM(隠しパラ)540
SKILL POINT 452/465 累計敵討伐数 4329
上げるのに人つきかかるとは自分でも思わなかったです。
楽しんでいただければ幸いです。




