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ある女の生き方

作者: 葉地木よよこ

ある女の数年間の出来事


井下美恵38歳

バツイチ子供あり。

仕事はパートで事務員をしている。

5年前にある男に出会い私の人生は変わった。

二十歳で子供を産み

周りのママ友とのドロドロも経験し

家庭内のいざこざはたまにはあったけどす

一児の母として育児をこなし

妻として家事をこなし

飲食店でパートをして趣味を持ち

平凡でも充実指した毎日を送っていた。

周りの友達からも羨ましがられるほどの

仲良し家族だった。

夫は私を愛してくれているのは毎日感じている。

しかし、何か物足りなさを感じていた。

子供に手がかからなくなり始めると

もっと、その物足りなさは大きくなっていた。

そんなある日、趣味で通っているヨガの講師に

ばったり会ったのだ。

その講師はヨガでは珍しく男性で人気のある

教室だった。

でも、その男性講師はイケメンでもなく

中世的感じで私自身は興味はなく

ただヨガの楽しさはまり

友達は辞めたが私は通い続けていた。


教室以外で会ったのは初めてで

話の流で携帯番号の交換をした

ただ、それだけなのにドキドキしたことは今でも忘れない。


週に2回のヨガ教室に丸々1ヶ月別の講師が

臨時で来ていた。

不思議に思い理由を聞くと

家族に不幸があったあったらしい…

私は帰り道にはメールを打っていた。

-おひさしぶりです。

お休みの理由か聞きました。

体調崩したりしてませんか?

こんなとき不謹慎ですが

食事でも行きませんか?-

送信ボタンをためらうことなく押した。


翌日返信のメールではなく電話が鳴った。

「メールありがとう

食事の誘い喜んで受けますよ。

ちょっと落ち込んでいたので

嬉しかったよ」

私は洗濯物を干す手を止めて

いつもより少し高い声で彼に向かって話している

ちょうど写ったガラスに女の顔になってる

自分に気がついた。

ここまではよくある

平凡な主婦の浮気するはなしだが

私の場合は浮気ではなく本気になり

家族を捨てて家まで飛び出したのだ。

その先にどん底が、待ってるとは知らずに。


彼は家を出ると話すとダメだと言い出した。

私は夫とは話をしてきたし

どこに行くかも話してないから

あなたの存在は知られないから大丈夫と言った。

しかし、彼は尋常じゃないほどに私を拒んだ

今までは、

一緒にいると楽しいね。

こんなに誰かと一緒にいるなんて初めてだよ。

部屋に入るなりいつも抱き締めてくれていた。

それなのに急に

荷物を持って来た私に

自分の時間がないと僕はダメなんだ。

早まっちゃダメだ。

まだ、離婚してないのに中途半端な事は

僕に失礼じゃないのか?

など言い出したのだ。

でも、私の耳には入らなかった。

夫はともかく子供まで捨ててきたのだ

もう戻れる場所なんてない。

友達にも近所の人だって私が家をで出たことは

すぐにわかるだろう。

世間の目なんかどうでもよかった

今まで友達親子の様に仲良しだった

我が子に憎まれても

私は彼が好きで早く離婚を成立させて

彼と結婚なんかしなくてもいい

1秒でも長く毎日一緒にいられれば

それだけでよかった。


それまでやっていた

飲食店のパートを辞め他の仕事を探した。

毎日が楽しかった。

新鮮だった、二人分のご飯を作り

他の生徒さんにバレないように

内緒でヨガ教室に行き。目配せなんかして。

たまに、夜はレイトショーを見に行き

夜中のラーメンを食べたり。

でも、そんな楽しい日は2ヶ月ちょっとしか

続かなかった。

彼には他に彼女がいたのだ

一人ではなく二人。

一人を疑ったのはヨガの教室で

生徒さん達が噂をしていたのだ。

まさかと思い彼に聞くと

女の人は噂話しが好きだからね。

僕には君だけだよ。一緒に住んでるじゃない。

そうだった。一緒に住んでるじゃないか…

でも、その噂は噂だけではなく

ヨガの教室での目配せは私だけではなかった。

クローゼットの奥に隠してあるお揃いの

トレーニングウェアを見つけたのは

噂話しのすぐ後だった。


七瀬美穂

私の三歳年上で、

たまには話をするくらいの仲にはなっていた。

ちょっと性格のキツそうな顔をしているが

真面目な様でバッグの中は

いつもきちんと整理してあった。

そのバッグの中は彼と同じブランドの

Tシャツが入ってたこと

同じブランドのスエットを、彼が部屋着にしてたこと何でその時に気がつかなかったのか…

手作りお菓子を生徒たちに振る舞っていた。

私も頂いた事があるがおいしかった。

1度彼の部屋のキッチンにお弁当箱があったこと

なぜ?と私は疑問に思わなかったのか…

良妻賢母を絵にかいたような女性だが

離婚を友達にも話さないような口の固い女性だ。

噂話しなんか気にもしないような

振りをしていたが噂じゃないのだから

腹のなかで笑っていたのかもしれない。


私は五歳下のヨガ教室の友達

鈴木日向子に

彼と美穂とは伏せて相談をしていた

日向子は美穂とは幼馴染みで仲が良かった。

若くて可愛くて流行りに敏感な今時の

若い子の印象だか子供がいてバツイチ。

恋愛経験も豊富そうだった

人懐っこい感じで笑顔が可愛かった。

男には困らないタイプだ。

私が男だったら日向子を選ぶだろう

一緒に並んで歩くなら若くて可愛い方がいい。

でも、

まさか、もう一人の彼女が日向子と知ったのは

1ヶ月もしない間に彼から話された。

私のしていた相談が

彼に筒抜けだったのだ。




結末はまだ、誰にもわからない。

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― 新着の感想 ―
[一言] 自業自得の馬鹿女の話は面白いね。 もっと絶望して自殺するとこまで書いてほしいですね。
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