プロローグ
どうも、早見壮です。
この作品はもう一つの小説が書けなかったときに「転生ものも書いてみたい!」と思い書き始めた話です。
特にプロットなども書いてなく、話の大筋も考えてなく、書き溜めもなく、気分転換のために思い付きで書きました。
そのため、設定が甘かったり、矛盾があったりと他にも至らぬ点があるとは思いますがご了承ください。
この小説は、あくまでももう一つの小説の息抜きとして描いたものなので、更新はいつできるかわかりません。ご了承ください。
それではどうぞ。
俺の名前は神楽龍華。なんか凄そうな名前をしたごく普通の超人だ。現在高校一年生。まだ、入学したばかりだ。
うん?何かおかしなところがあったって?
別にいいだろ。四階建ての学校の屋上から飛び降りても傷一つないとか、どんな武芸者の技だろうが一度見ればそれ以上の完成度にすることができる程度の力しかない。
な?他の超人と比較しても普通だろ?・・・・・・まぁ、他の超人なんて見たことないが。
「・・・・・・ダルい。重力がウザい。・・・・・・ああ、無重力空間でずっと寝ていたい」
現在俺は友達との待ち合わせ場所に向かっている最中である。
「・・・・・・はい!ということで到着!」
「なにが!?」
「気にしたら駄目よ、恵美。いつものことよ」
「そうなの!?」
あ、もしかして友達とかいないと思った?残念でしたー!いますいます、この二人とあと二人ほどいます。
え?少ないって?あれだ、前に人前で力見せたときにちょっと周りから怖がられただけだ。・・・・・・さ、寂しくなんかないんだからね!
・・・・・・ごほん!んで、そのとき仲良くなったのがさっき恵美って呼ばれていた工藤恵美だ。俺と同じ高校一年生で、黒い髪を背中まで伸ばしている大和撫子タイプの美少女だ。
「つーか、紗耶香。なんで待ち合わせ場所が建設中のビルの下なんだよ?もっと他にあっただろ」
「別にいいでしょ?それにある意味わかりやすいじゃない」
「まぁ、それはそうだが。んで、悠也と慎仁は?まだ来てないのか?」
「そんなわけないでしょ?先に喫茶店に言って席取っておいてくれてるわ」
「なるほどな」
恵美以外の三人とは幼馴染みで腐れ縁ってやつだ。宮川紗耶香、木村悠也、三島慎仁。この三人も俺や恵美と同じ高校一年生だ。
紗耶香は活発系美少女で茶色っぽい髪を肩まで伸ばしている。悠也はザ・イケメンである。少し長めの黒髪に引き締まった長身でもちろん女子に人気がある。慎仁は悠也とは違ったタイプのイケメンである。悠也を爽快系というなら、慎仁は豪快系という感じだろうか。悠也より少し大柄でこげ茶の短髪に185くらいの身長で日に焼けた肌をしている。もちろんこちらも女子にモテる。
・・・・・・う、羨ましくなんてないんだからね!
「さ、早く行きましょ。二人を待たせちゃ悪いしね」
「そうだね。ここにいつまでもいるわけにはいかないしね!」
「それもそうd「きゃぁあああああ!!」」
二人のもっともな言葉に頷いて、喫茶店に行こうとしたとき耳を劈くような悲鳴が聞こえた。
声が聞こえた方を見るとひとりの男性が倒れていた。
よく見ると腹部から血が出ている。そして、そこから少し離れたところに銃を持った男が立っていた。
「ヒャハッ!ヒャハハハハァ!!」
男はさらに近くにいる女性に銃を向けて無造作に引き金を引いた。そして、紅い花が咲いた。
「いやぁあああ!」
「恵美!落ち着いて!」
(これはマズいな・・・・・・)
恵美の悲鳴が周囲に響き周りもパニックを起こす。紗耶香が恵美に落ち着くように言うがどうやら少し遅かったようだ。すでに、殺人鬼の次の標的は恵美に切り替わったようだ。
殺人鬼は笑みを深めて恵美に銃を向ける。・・・・・・シャレじゃないからな?偶然だ。
(と、こんなこと考えてる場合じゃないな)
「恵美!落ち着け!紗耶香!恵美を連れて逃げろ!」
「っ!わかった!恵美、行くよ!」
「っ!うんっ!」
ま、とりあえず、ヤるか。
殺人鬼は逃げる恵美と紗耶香に照準を合わせようとする。
「させるかよ」
俺は、十メートルほど離れていた奴に一秒ほどで駆けつけ、鳩尾に蹴りを喰らわす。それだけで、殺人鬼は二、三十メートルほどぶっ飛びビルに衝突した。
ま、こんなもんだろ。
騒ぎを聞きつけ悠也と慎治も駆けつけ、恵美と紗耶香とも合流したようだ。これでとりあえず一安心だな。悠也は空手、慎仁は柔道の有段者だからな。
「恵美、紗耶香ケガはないか?」
「大丈夫よ」
「私も。龍華くんは?」
「問題ない。かすり傷一つ負ってないよ」
「そう、良かった」
恵美や紗耶香も大丈夫みたいだ。恵美もさっきはパニックを起こしていたみたいだけど、今は落ち着いてるな。
「それで、龍華。これはどういう状況なんだ?」
「何があったか説明してくれ」
悠也と慎治が聞いてきたので、俺は「詳しくは知らないが・・・・・・」と前置きして簡単に事の成り行きを話した。
「―――ということだ」
「それはまた・・・・・・」
「災難だったな」
「ああ、まぁ大したことはなかったからな。撃たれた二人も掠っただけみたいだったから亡くなることはないだろ。っともう救急車が来たみたいだな」
「そうなんだ、良かった」
救急車の到着と恵美の言葉にみんなが安堵の表情を取るが、俺は嫌な寒気を覚えた。瞬時に寒気のした方向を振り向く。
「龍華?どうしたの?」
俺の視線の先には、さっき俺が蹴り飛ばした殺人鬼がいた。嫌な笑みを浮かべてこちらに銃を向けている。そして狂ったように撃ちだした。
(まずいっ!二発は恵美や紗耶香にあたる!)
俺は撃ちだされた弾丸を見て、七発のうち二発が二人にあたると予想して慌てて二人を突き飛ばした。
「うわっ!」
「きゃっ!」
うまい具合に突き飛ばした結果、二人は銃弾を避けることができたが俺の体に衝撃が走る。
(ちっ!一発喰らったか・・・・・・)
「龍華!!」
「大丈夫だ。急所は外した」
「違う!!上!!」
悠也に言われて上を見た俺の目の前には大きな鉄骨がすぐ目の前まで迫っていた。そして俺はその鉄骨の直撃を受けた。
(これは、・・・・・・無理だな。痛みを感じない)
どうやら原因は、先ほどの銃弾が重機を運転していた運転手に当たり、重機が暴走。そして、建設中のビルに当たり鉄骨が数本落ちてきたってところだな。
「龍華!そんな・・・・・・しっかりして!」
「お願い!・・・・・・死なないで!」
「おい、冗談だよな!?冗談だって言ってくれよ!!」
「くそっ!俺はまだ、お前に何の借りも返せてないんだぞ!!それまで死ぬんじゃねぇよ!!」
「・・・・・・悪いな、みんな。こんな、俺と・・・・・・一緒にいてくれて・・・・・・ありが、とう」
人とは違う力を持って生まれてきた俺に、何の偏見もなく付き合ってくれた四人に薄れ往く意識の中でなんとか返事を返すことが出来た。
(最後にこいつらと一緒にいれて良かった。・・・・・・もし生まれ変わったら、また、こいつらと会いたいな。そして、次こそは平穏に暮らしてみたい)
そして俺、神楽龍華は死んだ。
どうでしたでしょうか?
この小説に関してはアドバイスなどをいただいても、ほとんど内容を変えることはありません。
ですが、文法などが読みにくいや誤字脱字がございましたら、順次直していきたいと思います。