チンキとハーブビネガー
●チンキ(ハーブのアルコール漬け)
アルコールにハーブや薬草を漬け込んで、成分を抽出させることは、洋の東西をとわず行われてきました。
薬草の香り成分、薬効のある有効成分は、水に溶けやすいもの、油に溶けやすいもの、アルコールに溶けやすいものなどがあって、
チンキはアルコールにより成分を抽出したものです。
長い間、薬として、内用や外用されてきました。
度数の高いアルコールに漬け込めば、一年近く持ちます。
ホワイトリカー、ウォッカなどの度数が四十度以上あるものが最適とされますが、手に入らない場合は、日本酒や果実酒用の35度ぐらいのもので十分です。
伝統的なブレンドとして、『ハンガリアンウォーター(ハンガリー水)』があります。
ローズマリーを中心として、ミント、ラベンダー、オレンジの皮、レモンの皮などを漬け込みます。
ハンガリーのエリザベート王妃が使用したとされるレシピで、これを使った王妃が若返ってしまったため、年若い王子から求婚されたという伝承があります。
●チンキの作り方
【材料】
ドライハーブ……15グラムほど
ウォッカなどアルコール……100㏄ほど
【作り方】
1.煮沸消毒したびんに、ハーブを八分目ほど入れる。
2.アルコールを注ぐ。
3.一日二回ほど振りながら、二週間漬けておく。
4.二週間たったら、茶漉しかコーヒーフィルターで漉して、保存する。
●ハーブビネガー
ハーブをアルコールではなく、酢に漬け込んだものです。
そのまま料理に使えるので、重宝します。
作り方はチンキとほぼ同じ。
化粧水として使用したい場合は、水で薄めます。
また、リンゴ酢を水で薄めたものは、髪を柔らかくするリンスとして使えます。
【材料】
ドライハーブ……15グラムほど
リンゴ酢、ワインビネガー……100㏄ほど
【作り方】
1.煮沸消毒したびんに、ハーブを八分目ほど入れる。
2.酢を注ぐ。
3.一日二回ほど振りながら、二週間漬けておく。
4.二週間たったら、茶漉しかコーヒーフィルターで漉して、保存する。
料理用に使いたい場合は、ニンニクや、トウガラシなども漬け込むと、ドレッシングやソースの隠し味として使えます。
参考:
「メッセゲ氏の薬草療法」著:モーリス・メッセゲ
ハーブやスパイスを使った料理やコスメの本はいろいろあるので、さがしてみると楽しいと思います。




