表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/58

俺、死ぬ。

 他に執筆中の小説があるけど、どういても違う作品を書きたくてやっちゃいました(汗)


 よかったら、応援して下さい。

 

 俺は大きくあくびをしながら高校の校門をくぐった。今日も眠いね。


「おっす、(あつし)。どっか寄り道しねぇか?」


(まこと)か。いいな、どこいく?」


「ゲーセン行こうぜゲーセン。2丁目のとこの」


「オッケー」


 あ、どうもみなさん。三下篤(みしたあつし)だ。え、誰に言ってんだって?はは、それがわかったら苦労しない。俺が生を受けて16年。可もなく不可もなく平凡に生きこれからも平凡であり続けるだろう今を時めく高校生だ。

 部活は帰宅部、エースやっとります。


「はー、今日もめんどくさい授業だったな。あんなのどこで使うっていうんだろうな」


「さぁ、大学受験じゃねぇか?」


 俺は親友の言葉にありきたりな答えを返す。


「かー、高校生は辛いねぇ。もっと役立つこと教えてくれたらいいのに」


「例えば?」


「彼女の作り方とか」


「アホか」


 はぁ、コイツはいつもいつもこんなことを言ってる。隣のクラスの七海ちゃんが気になっている、という情報はすでに全クラスに知れ渡っている。俺が流したからだが。まぁ、七海ちゃんの方も気になっているそうだからゴールインは近いだろ。


「しっかし誘った俺が言うのもなんだが、お前がゲーセンに付き合うなんて珍しいな」


「なんとなくだよ、なんとなく」


 そう、それは俺自身も思っていたところだ。寄り道はする方だがゲーセンは本当に久しぶりだ。なんでだろうな?


「ま、久しぶりにコテンパンにしてやるぜ」


「言ってろ」


 俺たちは赤になった信号で止まる。ふと、何気なく隣の横断歩道を見ると、赤い風船を嬉しそうに持った男の子が歩いていた。


 その時、強い風が吹いた。男の子は風に煽られた風船を手放してしまう。


 ギャリギャリギャリ!!


 すると、ものすごいスピードで車が走ってきた。赤信号なのに、だ。進行方向には…ヤバい!!

 

 俺はとっさに男の子の方に走り出す。男の子は風船の方に気を取られて車に気付いていない…!


(間に合え…!!)


 俺は男の子を歩道の方に押し出す。よしっ、間に合っ――――


                                   ――――ドン 



 強い衝撃と共に浮遊感が俺の身を包んだ。


 やべ。俺も横断歩道に出たらあぶないじゃん。あ、じめんがちかづいてく――――  ――ドシャ。


 全身の力が抜ける。あ、死ぬときって、痛みとか感じないんだな。おいおい、誠、何言ってんだ?もっと大きな声出せよ。聞こえないぜ。



 ああ、眠く、なって  き、た   な。



         ――――こうして、俺の人生はあっけなく幕を閉じた。




 感想とか、貰えるとうれしいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ