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010●浦島

「で、そのライフルや軽機関銃をもった人たちを、どうしたんですか?」

「ええっと、’別荘’に保護しました。」

「というと、あの島ですか。」

「はい、マイロード。しばらく、と言っても彼らにとっては1日ですが。」

「飢えや渇きはないでしょうね?」

「そこは、バッチリです。キリのいいところで、戻しますし。」

「忘れないようにしてくださいね。帰ってきたら、知り合いがみんな老人というのはやめてください。」

「承知しましたあ!」

「ココア、何してるの?」

「絵を描こうと思って。このお家の外観をね。久しぶりの大作だあ!」


よし、できた!この家の前に立てておこう!

あっ、サインも忘れないようにっと。

Cocoa Wakanaっと。


俺たち、どうなったんだ?

確かにあの家を囲んだ。何人もの女が出てきた。

54人で、狙いを定めようとした瞬間、この見知らぬ島にいた・・・。


「おーい、みんないるかあ?!」

「おう!」「いるぞ!」「どうなってんだ?!」

数えて見ると、俺を入れて54人、ちゃんとそろっている。

手分けして周りを調べる。

島だ。海岸を歩いていった仲間は、一周して元の場所に着く。

たかだか1kmってことは、直径は300mほどってことだよな。

円形だったらの話だが。

中心部は小高い丘になっている。

様々な花が咲き乱れ、くだものがたわわに実っている。

観光旅行のパンフレットのような光景だ。


海へ行った連中が遠くから叫んでいる。

「おーい、どこまで行っても遠浅だ!せいぜい腰のあたりまでだ!」

太陽が頭の上に来た。

ハラが減った。喉も乾いた。

くだものを取りに行こうか。


突然、目の前に、紙皿の上のサンドイッチと、水が入ったボトルが現れた!

どこから?!恐る恐る噛じる。

美味い!こんなの食べたことがない!

全員が一息つく。

紙皿に文字が?

「マイロードの料理はサイコー!」だと?なんだ、これは?


沖に出てみる、という一団を見送る。

海中は透明度が高い。

極彩色の魚、大きな貝、豊かなサンゴ礁。

海藻も波に揺られているのが見える。

美しい。文句なしのパラダイスだ。


きれいな夕陽だ。沖に出た連中が戻って来る。

なんで後ろの方から?

「いや、どんどん行ったよ。ずっと砂を踏んでた。島が見えた。新しい島だ、と上陸してぐるっとまわってたら、ここに着いた。お前ら、いつ来たんだ?俺たちより早くこの新しい島に・・・。」

これは、どういうこった?!


ウトウトしたようだ。目を開ける。

あれっ?見覚えのあるジャングル。

「おい、戻ってきたのか、もとの場所に?」」

全員で囲んだ家がある。

そうだ、あそこから女たちが出てきたんだ。

行ってみる。なんだあ、これは?!


家に見えたのは、巨大なキャンバスだった。

大きい。りっぱな家が描いてある。本物そっくりだ。

見間違えたのか?

いや、立体の本当の家だったぞ。

んっ?端っこにサインがあるぞ。

Cocoa Wakana って、だれだ?作者か?


「ボス、すいません。データを盗んだふたり、取り逃がしました。」

「へんな女たちはいたんですが・・・。なんか島にいっちまって・・・。」

「気がついたら、もどってたんですが。遅くなってしまいました。」

ボスが吠える!

「遅くなったあ?!1ヶ月も、どこほっつき歩いてたんだ!今、大変なんだぞ!軍隊が迫ってるんだ!おめえらのせいだぞ!あのデータで悪事がみんなバレちまったんだ!逃げるぞ!急げ!持てるもんだけ、もっていくぞ!」

1ヶ月?!いや、1日だろ?

どうなってるんだ?とにかく、逃げろぉ!


ーちゃんと’別荘’から、男たちをもとの世界線に戻しておきました。

ーお疲れさま。わたしたちが使った家屋はどうしました?

ー亜空間回廊をつかって、倉庫に移動しました。また、みんなで使えるといいですね!


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