五話 ヲタクとギャルとネットショッピング
「起きて。イッチー」
相良さんの声で起きる。
「見てみて、これ」
「なんですか?」
相良さんがハンバーガーを見せてくる。
朝マックってやつだ、
「ってなんで、ハンバーガーがあるんですか?
しかも、まだ温かいじゃないですか!」
「いや、ウチもわからん。なんかスマホ弄ってたら、ウチがダウンロードした覚えのないアプリがあって、楽しそうだから弄ってたら出てきた」
相良がスマホの画面を見せてきた。
見てみると。
「ネットショピング(ブロンズ)?」
「なんですか? これ?」
「いや、ウチが知りたいから。これで注文したら目の前にマックが出てきたんだけど」
なんですかそれ。
「もしかして【ギャル】の能力ですか?」
「わかんない。とりあえずウチのスマホすげ~」
「えっ、お金はどうしたんですか?」
「パイパイの残高減ってた」
「マジっすか」
「マジっす」
その後、自分の分も相良さんが注文してくれました。
すると、目の前にマックが急に現れびっくりです。
「ヤバい、イッチー入金も出来た」
「えっ、こっちのお金でてすか?」
「うん」
相良さんのスマホ凄いっす。
「でも、金策必要だよね~」
「そうですよね」
相良さんがスマホに喋りかける。
「OK、グールル時給の良い仕事は?」
『冒険者になってクエストをこなすことをお勧めします』
「OK、グールル冒険者になるためには」
『冒険者ギルドに登録すれば誰でも慣れます』
「ということで、イッチー私たちは冒険者になります」
「わかりました」
食事を済ませ、ログハウスから出る。
それから隣の町を目指し歩く。
「見てみて、イッチー」
相良さんが指を指す。
目の前には町が見えてきた。
「やっと着いた~」
「疲れました」
二人で門の前でへたり込んでいると、鎧をきた男の人に話かけられた。
「おい。君達大丈夫か? ボロボロじゃないか」
心配してくれている様子だ。
自分等の格好を見ると確かにボロボロだ。
特に自分が。
「大丈夫じゃないっす。ワイバーンに襲われて」
「ワイバーンから逃げきれたのか!
いまから冒険者達が討伐に向かうところだ」
「あっ、それならウチ達(ちょっっーーと相良さん)ってなにイッチー?」
ちょっとこっちに来てください。
門番から少し離れた所に相良さんをつれていく。
(自分達が倒したって言わない方がいいんじゃないしょうか?)
(なんで?)
(下手したら超目立っちゃいますよ!)
(良いじゃん♪)
(良くないですよ。目立ったら王様達に追われるかもしれないんですよね?)
(そうだった)
「どうかしたか?」
「いえ、なんでもないっす」