表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/13

三話 ヲタクとギャルとワイバーン

 「で、で、でた! ドラゴン!!!」


 体長……とりあえずデカイ生物です。


「イッチー! これドラゴンじゃない。ワイバーン!」

「相良さん、なんで知ってるですか? ってグールルですか!」

「そうだよ」

「てか、自分を盾にしないで下さいよ」


 自分を盾にする相良さん。

 僕の異世界転移は初日で終了なようです。


「イッチー! なんとかしてよ」

「なんとかってなんですか!?」

「なんとかだよ!」

「とりあえず……」

「逃げる(ましょー)ぞ」


 全力で逃げる自分と相良さん。

 ワイバーンからすれば、自分たちなんて蟻みたいなものでしょう。

 もしかしたら追って来ないかも……


 めっちゃ追って来ました。


 ワイバーンは空を飛ぶ生物。

 走るのは苦手。それでも二本の後ろ足で走れる。

 時々、前っぷしに転ける。


「ってグールルが言ってる」

「知ってますよ。今、目の前で起きてるんですから! てか、この辺りはモンスター居ないんじゃないですかー!?」


 木々を倒しながら、全力で僕達を追って来ている。


「はぁはぁ、ねぇ、魔法とか無いの?」


「はぁはぁ、無いですって。あれば追放なんてされませんって」


「はぁはぁ、祝福だっけ?あれイッチー本当に無かったの?ウチ【ギャル】って出たんだけど、おじいちゃん達なにも出てないって言われたんだよね」


「相良さんもですか!? 自分は【ヲタク】って表記されてました」


「ヲタクっ! ぷぷっ ウケるんですけど」


「こんな時にウケないで下さい」


 どうやら自分だけでは無く、相良さんも祝福を貰っていたようです。

 でも、どうして他の人に見えなかったのしょうか?


「イッチー、良いこと考えついた」

「なんですか!?」

「イッチーを囮にして、その間にウチが逃げるってどう?」

「却下です」


 必死で逃げていると、森を抜け、平原に出ました。


「やった。これで走りやすくなる」

「でも、ワイバーンもですよ」

「知ってる。というより、もう体力の限界」

「自分もです」


 人生で一番全力で走ったかもしれません。

 火事場の力っやつでしょうか?


「痛っ」

「相良さん!」


 塗装が全くされてない道。つまずき転んだ相良さん。

 このままではワイバーンに襲われてしまいます。

 自分も男です。

 女子を置いて逃げれません。


 ワイバーンと戦おうとしたときに、おなかの奥に何か熱いものを感じました。


 その熱いものが、腹から心臓へ、そして手の方に移動し、どう使うか自然とわかりました。


 鳥山明先生ありがとうございます。


「気功砲ー!」


 自分の手から出た衝撃波がワイバーンに直撃しました。

 そして丸焦げになったワイバーン。


「イッチー。スゲーじゃん!」


 なんと自分がワイバーンを倒してしまいました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ