表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/13

十話 ヲタクとギャルの失敗

 なんとかゴブリン達から逃げられた自分達でしたが、クエストは失敗。報酬は受け取れませんでした。

 この日も教会の隅っこを借りて夜を過ごしました。


 次の日、冒険者ギルドに行くと。


 「マジで超必死に逃げてた」

 「ギャー!っだって」

 「マジでブスな顔して逃げてたよ」

 「Fランクのクエスト失敗してるやつ、はじめてみたんだけど」

 「マジ腹痛い」


 自分達のことめっちゃディスられてます。

 恥ずかしいです。


 「ふぎぃー! ふぎぃー!」

 「相良さん、落ち着いてください」

 「落ち着いてられるか。アイツらみんな揃ってぶち殺したらぁ」


 相良さんを止めるのに必死です。

 皆さんも、相良さんを煽るのを止めて下さい。

 一度冒険者ギルドの外に出て落ち着きましょう。


 「もぉ、まじムカつくんですけど」


 「しょうがないじゃいですか。そもそも自分たち普通の高校ですよ。そんな戦闘なんて無理ですよ」


 「無理じゃねぇし。そもそも、イッチーが加減してれば、ゴブリンなんか余裕だったんだよ」


 「自分のせいですか!?」


 納得出来ません。

 それを言うなら、相良さんは戦ってすらないじゃないですか。


 「よしっ! 決めた!」

 「相良さん。急にどうしたんですか?」

 「特訓に決まってんじゃん!これからは特訓パートだぜ。イッチーが加減して戦える様になるようにするの」

 「自分ですか!」

 「当たり前でしょ!」

 「そもそも特訓って何するんですか? 特訓なんてやったことありませんよ」


 漫画やアニメなどではよくみる特訓。

 でも、自分がするとなると話しは別物です。


 「ねえ、イッチー。

 アニメや漫画では、どうやって主人公強くなるの?」


 「まあ、強い人に訓練をつけてもらったり、弟子入りするとかですかね?」


 「なるほどねぇ~」


「先輩冒険者の人に訓練つけて貰いますか?」

「絶対にイヤ。さっきの奴らに頭下げるぐらいなら、死んだほうがマシだっつーの」


そんなにあの人達のこときらいですか?

変わりに自分が頭下げますよ?


「あ~、もうわかんない。とりあえず、イッチーは全力以外のかめはめ波撃も撃てるように、練習しよ。ねっ!」


「頑張ってみます」


「それまでは薬草採取か~。ぜってーアイツらにバカにされる~」


相良さんが頭を抱えています。


「そんなにあの人達の事が苦手なら、別の町に移動しますか?」

「駄目だよ」

「どうしてですか?」

「だって、あんまり王都から離れ過ぎると、いざって時に助けに行けないじゃん」


王都にとどまって、魔族と戦わされる特訓をしている友達を心配しているようです。


「それに」

「それに?」


「このまま、あのボンクラ達に舐められたまま終われるか~!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ