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ボクが『たわわ』になったので、彼女のヨメになりました。  作者: TA☆KA


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第12話 連行更衣室

「え? ボク女子更衣室は使えないよね?」

「あ、大丈夫なんだよミナ! 問題は無くなったからな!」

「そ、そうなの? ボク、ミコトからは何も聞いていないよ」

「あ~~、ミコっちが言うの忘れちゃったんだねぇ! でも大丈夫だよミナちゃん!」

「あれ? ミコトは居ないの?」

「ん~~、用具室で準備する班だから、ネットとかボール、とか? 先に行ってる~~……、かな?」


 学校に復帰してから一週間が過ぎた。その日、体調にはなんの問題無く、この身体になってから初めての体育の授業に参加する事になった。

 そして着替えのために職員用更衣室へ向かおうとしてた所、嶋岡(しまおか)さんと鈴谷(すずや)さんに呼び止められたのだ。


 因みにこの2人はボクの名前を『ミナ』と省略して呼んで来る。

 鈴谷さんは、元々他の人の名前も縮めて呼んでいるから、その流れかな。

 なんとなく嶋岡さんも、そんな感じなのかもしれない。


「……用具? ネット? ボール? え? でも今日って短距離走って言ってなかったっけ? それに2学期って球技無いよね?」

「いいから~! さっさと着替えをしちゃおうぜぇ! ミナちゃ~ん!!」

「ぅあ! 近いよ! 嶋岡さん! 行けるから! 1人で歩けるから!!」


 大きく声を上げると、嶋岡さんはボクの肘に腕を絡ませ勢いよく引き寄せた。反対側は同じように鈴谷さんも!

 そしてそのままボクを引きずる様に、廊下をズンズン進んで行くのだ。

 いや、これは連行そのものじゃないのか? 完全に2人に両脇を抑えられ、引き摺られている?



 そのまま皆に女子更衣室へ連れ込まれ(?)ると、(かすみ)さんから体操着を手渡された。


「ハイ、これが立花さんのだ」

「あ、ありがと……」

「大丈夫? 着方分かるかな?」

「わ、わかるよ! さすがに!」


 普通に体操着なんだから分からない訳が無い。

 でも、どうでも良いけど何で霞さんがボクの体操着を持ってるんだ?


「さ、さ! 脱いじゃって脱いじゃってぇ~!」

「え? ちょ、ちょっと! 嶋岡さん?!」


 よく分かんないんだけど、何故か制服を脱ぐのを急かされる。

 だけどシャツのボタンを外していると、ふと周りの皆んながボクを見ている事に気が付いた。


「え、えっと……。流石に……、そんなに見られると、恥ずかしいんだけど……」

「あ、あ! そ、そう? べ、別に誰も見てないけどな? なぁ?!」

「うん、ウン! 見てない、見てないよ?」

「気のせいだよ~。ミナちゃん~」


 いや! みんな見てるよね?! メッチャ視線が刺さって来るんだけど!

 思わず、ボタンを外したブラウスの前を両手で隠してしまう。


「ホラホラ! ぐずぐずしてると授業始まっちまうって!」


 そう言うと鈴谷さんは、ボクの両手を掴んで下におろし、そのまま腰の辺りで固定した。

 それに合わせる様に、嶋岡さんがボクの後ろからブラウスをズリ下ろす。


「そ~れ! 脱いじゃえ脱いじゃえ~!」

「ぇ? え?!」


 結果、腰の辺りまで降ろされたブラウスに両手が固定され、腕が動かせなくなってしまった。


「ちょ、ちょっと待っ――――」

「うん! やっぱ結構キツそうだな! よし! コレも外そうぜ! ……プチッと」

「――――?!」

「そーれ! ご開帳だぁ――!!」

「え? な、なななんて? え?!」


 鈴谷さんがボクの正面でフロントホックを外すのと同時に、唐突な解放感がボクの胸元で弾けた。

 抑えられていた二つのモノが、堪え切れぬように外の世界へと飛び出したのだ!

 それぞれの方向に大きく爆ぜて揺れる質量に、ボクの身体が僅かに左右に揺れてしまうのは仕方がない事なのだと思う!


 弾ける様な開放感を胸元に感じるのと同時に、周りから「ほぉぉぉ」と言う、ため息の様な息遣いが聞こえた気がした。


「いやいや、コレはコレは……」

「ピンきぃ……」

「眼福すぐるぅ」


「さて、それじゃこのまま下も脱いじまおうか?」

「蒸れてない? 気になるなら履き替えた方が良いよ?」

「む?! 蒸れてないし! 気になってないし! スカートだよね?! 下着じゃないよね?! 下着は脱がないよね?! 何で鈴谷さん下から手を伸ばしてるの?! 体操着だよね?! 普通下着は脱がないよね?! 脱ぐ必要ないよねっ?!!」

「ちっ」

「アタシは気になったら全部脱いで着替えるけどな」


 今、舌打ち聞こえた?!

 え? 脱ぐのって普通なの?


「そりゃキョウカは羞恥心無いからね……」


 や、やっぱり普通は脱がないよね?! ねぇ!?



「よぉーーしッ! おまいら! そこまでだ!!」

「げえぇっ! ミコ!」

「はやっ! ミコっち来るのはやっ!」


 突然、ミコトが凄い勢いで更衣室の扉を開けた。

 あれ? なんか準備があるとか言ってなかった?

 めっちゃ息を切らせてるけど、ナニか慌ててる?


「ねえ杏夏(きょうか)。なんで職員用更衣室にいる筈のミナトが、こっちに居るかな?」

「え? えーと、なんで……だろうね?」


皐月(さつき)アンタ! ミナトが職員室に呼ばれて行ったって言ってたよね?」

「あー、うん、そーだった……ような?」


伊織(いおり)。準備室で先生が手伝って欲しいって?」

「……って言ってたような気がしたなぁ……って?」


「どれもこれも()()って事かぁッッ?!」


 あ、ミコトのオーラが黒い?


「引くくらい、美古都が来るの速いんだけど?」

「ビンビンとテメェらの企みが伝わって来たんだよぉ! ビンビンとなぁ!」


「ぅわぁ、マジかぁ……、コイツまじだぁ」


「いいかお前ら、……今回限りだ」


 ミコトが何故か、霞さん達を凄い目で睨みつけてる。

 あ、嶋岡さんが「ひぃ!」とか言った。


「わ、わたし達だって間近で見たかったんだよ!」

「直に堪能したって良いじゃンよー! ミコだけなんてズリーしっ!」




「ミナトを剥く時は、必ずあたしの目の前で、だ! あたしの居ない所で剥く事は金輪際まかりならん――っ!!」

「おーぼぉーだ~~っ! ミコっちのどくさいだ~~っ!」

「ミコトの独占欲、っパねぇな」


 何コレ?

 何で皆んなに呆れた空気が流れてんの?

 ボクの着替えはミコトの許可制なの?!

 って言うか、何でボク1人だけいつまでも上半身露出させられてるの?!

 全く全然意味わかんないんですけどぉ?!!!

お読み頂き、ありがとうございます。


おもしろいと感じられましたら、ブクマ、ご評価頂けますと、作者のモチベーションが駄々上がりします!!よろしくお願い致します!

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