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レベル上げに行ってみる?

お?

おおお!?

筋肉痛が!

思わず寝床にしているソファーで「治ったー!!」と喜んでしまった。


ジュードさんが「どうした?」と聞いてくれたので「筋肉痛が治ったので、今日からまたダンジョンでレベル上げしてこようと思って!」と嬉しい報告をした。

「やる気に満ちてるな!……朝飯は軽めだな」と……

もしかして作ってくれるのかな!?


着替えていると「メシー!」という雑な呼ばれ方をされたけど、嬉しい。


あっちの世界では…………いや!何も思い出さない。そうする。


「わぁー!」

「消化に良さそうだろ。あまり食べるなよ。運動前2時間は食うな。」

美味しそうなスープ!

「いただきます!」

今日も1日、頑張ろう。


「レベル上げ行ってきまーす!」と家を出たのはいいけど……



……視線を感じるんですけど……



バッ!と振り返るといない……



バッ!と振り返るといない……


一人だるまさんがころんだ状態でダンジョンに向かう。

軽くストレッチ、しかし今日はパンチをするので上半身も念入りに……


「なんの動きかしら、あれ」

「分からん」

しゅ、集中……不動心。


1分半のシャドーを30秒休憩で3回。

「……なんの動きかしら、あれ」

「……空気を殴ってる?何も無いのに避けてるし……目立つなぁ。」

不動心、不動心。


バンテージを巻いて、と。

いざ!



今日もグシャア!という蹴り心地のよかったガイコツを探す。

いたいた。

さっそくミドルキックで攻撃すると、

シャンッという音を立てて、切断されたようになり、消えた。

えっ!

私の体は180度回って止まる。


他のガイコツでも試したけど、シャンッという感じで……。レベルが3から5に上がったから、ステータス(?)も上がったのかな?


次はパンチ練習も兼ねて、

軽くジャンプして力を抜いてから、コアを狙ってジャブを放つ。


ボッ!

……なんだか手応えがない。


他のモンスターを探してじりじりと進むと、大きめのキノコ型モンスターがいた。

なんとなく、毒の胞子とか撒きそうに見えて、もらった服に紛れていたバンダナをマスク代わりにつける。



また小石を投げて誘導し、コアが見えないのできのこの顔面あたりをパンチしてみる。

念の為バックステップで距離を取る。

……毒とかないよね?

ジャブとワンツーの組み合わせで何度も打つ。

モンスターのHPが高いみたい。

ラッシュをかけたらズシャ……ときのこが倒れて消えた。

「やったー!さすがウチの子」

「かっこいいー。いつものナオちゃんじゃないみたい!」



「聞こえてますけど…」

振り返った側の反対の耳元で「毒は無いから安心しろ。」と聞こえ……て……思わず両耳を押さえて「ジュードさん!?」と大きな声が出てしまった。

「ドキッとかキュンとか心臓に悪いからやめてください!」というと「え……キュンとかすんのか?」と驚かれて「今のはドッキュンって感じです。」「ドキッとキュンをくっつけたのね。いつものナオちゃんだわ。」とリシェルさん。


おかしいなぁ。アランさんとリシェルさんは気づいたけどジュードさんの気配は一切無かった。さすがアサシン。


しかしあのキノコ、毒無しとは……。サンドバッグだと思うようにしよう……。

軽くジャンプして力を抜き、

キノコの向こう側まで突き抜けるイメージでパンチを打つ。



……何体倒しただろう。

水を一口飲む。罠がないか確認してから壁を背にして新しいバンテージに巻き直した。

手早く巻けるように練習してきて良かった。

握りやすく、打ちやすく、崩れにくい。


こうして胡座をかいて巻いていると、気合が入るというか、闘争心が湧いてくる。


また水を飲んで、脱力してから、きのこに向かっていった。


……息が苦しい。

ワン・ツーやボディアッパーの位置が曖昧になってきて、集中力が落ちたことに気づいて、ダンジョンを出た。

そして、ゆっくりじっくりストレッチをした。


いつの間にか、姿が見えなくなっていたアランさんとリシェルさん、ジュードさんがいて、「それってなんなんだ?」と聞かれたので、

ストレッチです!疲労が取れたり、怪我の予防だったり、筋肉痛を軽減したり、効果抜群ですよ!と答えると、

なぜか三人とも私の動きを真似してストレッチし始めた。


「運動前と、運動後にやるんですが、特に運動直後はすぐにやったほうがいいですね。」

アランさんは体が固いというよりは筋肉が邪魔しているような……。

リシェルさんは柔らかくて「これ伸ばすのきもちー!」と言って喜んでいた。ジュードさんはなんだか不思議そうな顔をしてやっている。


「ジュードさん、どうかしました?」

「え、ナオって色々詳しいんだなって思ってただけ」

「おー?」

「おおー?」

と2人に顔を覗きこまれて、「なんだよ!真面目にやれよ!怪我防止は大事だろ!?」と慌てていた。

なんだろう。



正直、もうヘトヘトだったけど、所持金が5ラスしかない。500円だよ、500円。大人なのに情けない……という気持ちになりつつ、冒険者ギルドへ向かった。


「あ!ミレーさん!こんにちは!」

「あら、ナオちゃんこんにちは!皆さんも……今日もレベル上げしてきたの?」

「そうなんです!あの、モンスターから出た石を売りたいのですが……。」

「ちょっと待ってね。」


ミレーさんが石を鑑定している間に、レベルアップを確認した。あの、手のひらを当てると光る板。

スギモト ナオ 22歳……えーと……キックボクサー(初心者)


……。

なんだろう。最後のかっこ内は……。

少しすねつつも、キックボ……がキックボクサーになっていて良かった、と思った。

肝心のレベルは…7レベル!

2レベルも上がっていてめちゃくちゃ嬉しい!


……振り向くと、後ろから3人が覗き込んできて、「おおー!レベル7か!頑張ったなー。」とか「キックボクサーって何かしら。」とか「……本当に22歳なんだな……。」とか色々聞こえてきたけど、レベルが上がってかなり満足!


「ミレーさん、どうですか?」

「うーん、個人的にはもうちょっとオマケしてあげたいんだけど……2スベイン5ラスね。いいかしら?」


「2スベイン5ラスですか!ありがとうございます!」

2500円!所持金と合わせて3000円だ。


「ミレーさん、マップとか、地図とか、売っていませんか?」

「あるわよ~。5ラスなんだけど、表に世界地図、裏にグランスティン周辺の地図が載ってるの。」

「うーん……。」

正直、ダンジョンの地図の方がもしあれば欲しいな。

「グランスティンのダンジョン内のマップ……地図とかはあります?」

「あるわよ~!なんと破格の3000スベイン!」

「たっかー……いですね。諦めます。」

「ウソウソ。3ラスよ。」

「ミレーさんのいじわるー!」

ミレーさんはクスクス笑ってる。

「もー。はい、3000スベイン!」と言いながら3ラスを置いたら笑われた。お返しだー!



今の所持金が2700円だな。2スベイン7ラス……と。数字が苦手なので頭の中で何度も計算する。


みんなの用事も終わったみたいで、家まで帰ることにした。

「バテました〜。早く家に帰りたいです。」「俺は楽しかったな。そんなに疲れてない。」「私も疲れたってほどじゃないかな。」「……俺は腹減った。」


ジュードさんの言葉を聞いて、全員の歩くスピードが上がった。


ジュワアアア~!

「ジュードさん……本当にお腹空きました……そして疲れました。」「また肉……」「お肉……」

「今日はちょっと違うんだよなぁ~!肉だけじゃないぞ」

なんだろう……と待っていたら、サラダが山盛りだった。

「いただきます!」

「いただきます!」

「いただきます?」

ん?なんかみんな真似してる。


ちょっと疲れが溜まっているのか、多すぎなのか、量が多く感じて頑張って食べたので、お腹苦しい。

ご馳走様でしたをして、お皿洗いの手伝いをしようとしたら、

「なんかナオ、疲れてるぞ。早めに寝ろ。」と止められた。

たしかに……なんだか疲れがどっしり溜まっているみたい。


アランさんに、使ってない部屋を掃除しておいたから使ってくれ、と言われた。お礼を言って、……ベッドはまだ無いので、ソファーを運び込んで、いつもより早く寝ることにした。

バンテージは洗わないと地獄みたいな臭いがしてくるから洗わなきゃ……と、とりあえず水洗いして、干してから、ふらふらとソファーに横になった。


翌朝、起きてこない私を心配してリシェルさんが部屋に来てくれたんだけど「……ナオ、熱がある!」と言われた。

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