雪子さん、再び
本日3話目の投稿です。
「まずボクが通う学校と『館浜みらい通信学校』に着いたね」
「ああ、ここから右折して真っすぐだと、千景校長先生が言ってたな」
まず、最初の目印となるつかさが通っている公立の『錦町高校』とその隣の『館浜みらい通信学校』に着いた。
前者は、運動部以外の生徒は学校が休みになってるし、後者は当然入る事は出来ない。
「あ、あそこが公園だね。 確かに前に行った公園と違って小さいね」
「でも、トイレはちゃんとあるね」
そこから右折して少し歩くと確かに小さな公園がある。
小さな公園だが、ちゃんとトイレが設置されてるのでそこは安心だろう。
「どうする? 一息入れて行くか? ここから15分くらいは歩かないといけないから」
「大丈夫だよ。 15分くらいなら平気だし」
「私も。 向こうで休めばいいし」
「私もだよ。 お兄ちゃんと一緒にならどこでも歩けるしね♪」
「分かった。 じゃあ、そのまま遊園地へ向かおう」
一応、公園で一息入れるかを確認したが、三人とも大丈夫らしい。
まぁ、三人とも楽しみにしていたんだし、それぞれトイレを済ませてるみたいだからな。
確認を取った俺は、三人と一緒にそのまま遊園地へと向かう。
「ここも相変わらず女性が多いな。 当たり前だけど」
「そこにME思想の女が潜んでる可能性もあるからね」
右折して、公園を過ぎたあたりから人も多くなるが、やはり女性が多い。
男女比が1:300ならそれも当たり前だろうけど、その女性の中にME思想を掲げる女が潜んでいるとなると多くの男性は安心して出かけられないだろうな。
だからこそ、つかさ達は俺の護衛も含んでいるのだろうな。
ただ、私服警官も潜んでいるのでそこは何とかなりそうだとは思うが……。
「男はしねぇぇぇぇ!!」
「あっ!」
「ちっ! やっぱり来たよ!!」
その人の群れからいつの間にかこっちに包丁を持った女が襲ってきた。
こいつはME思想の女か。
つかさもすぐに迎え撃つ態勢を取ったが……。
「甘いわよっ!!」
「ぐべっ!?」
「ME思想の女確保!!」
やはり私服の警官の女性がこっちに来て、回し蹴りをしてME思想の女を吹き飛ばした。
同じく紛れ込んでいた私服警官の女性によってその女は確保された。
「雪子叔母さん!」
「あら、奇遇ね。 あなた達はデートかしら?」
またしても、雪子さん率いる『ME思想対策課』の人と出会った。
ME思想の女が現れれば、この人たちも現れるのかな。
「今は、近場の遊園地に向かう所です」
「そうなのね。 私達もそこでの巡回予定なの。 今は予定外の場所で対処したから他の警官さんに部下が連絡してくれてるけどね」
どうやら雪子さん率いる班は、俺達が向かう遊園地での巡回を予定しているみたいだ。
確かにあそこの遊園地も人ごみの中にME思想の女が紛れてるかも知れないしな。
「とりあえず、この周辺担当の警官が来たみたいだし、私達もこっそりあなた達の周囲を見回しながら遊園地に向かうわ」
「せっかくのお楽しみですし、邪魔するのもアレですしね。 道中の襲撃は対処しますよ」
「あはは、お願いします」
この辺りの担当の警察の人達に引継ぎを終えた雪子さん達も、俺達の周囲をこっそり見回りながら遊園地に向かうようだ。
俺達の楽しみを邪魔しないようにするのだろうが、これは恥ずかしい。
まぁ、襲撃されたら即対処してくれるのでそこは安心かな。
そう思いながら、俺は相変わらず由芽と時雨に腕を組まれながら、つかさに先導される形で遊園地へと向かった。
とはいえ、もうすぐ遊園地に着くんだけどな。
次回は、基本的に明日の昼頃に更新予定です。
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