つかさの友人・生駒 時雨
本日2話目の投稿です。
「そういえば、そっちの子は?」
「由芽ちゃん。 ケンくん……、謙二くんの妹さんだよ」
「日下部 |由芽です。 よろしくお願いします。 中学一年生で、もうすぐ13歳になります!」
「あ、私は生駒 時雨です。 そういえば、一人の男子に姉か妹かつ一人限定で近親者でも婚約できるみたいだけど」
「もちろん、そのつもりです。 お兄ちゃんを支えないといけないので」
俺の腕を組みながら、由芽が生駒さんに自己紹介をする。
生駒さんも、姉か妹限定でかつ一人限定でなら近親者との婚約も可能になってる事は知ってるみたいだ。
あと、婚約可能な年齢が13歳に引き下げられた事も。
「そういえば、時雨ちゃんはここで何を?」
「日曜日限定のアルバイトの予定だったんだけどね。 来週から私は通信制高校に転校するから、日曜日と平日2日分バイトをする事にしたよ」
「どうして?」
どうやら生駒さんは、日曜日限定で本屋のアルバイトをしているみたいだ。
あの館浜高校は、アルバイトを許可しているって聞いたけど、本当だったんだな。
まぁ、数が少ない男性はこういった場所でのアルバイトは出来ないんだけど。
だが、来週からは通信制高校に転校し、さらに平日も2日分はバイトをするらしいので、どういう事なのかとつかさが理由を尋ねた。
「私が通っていた館浜高校、日下部君を含めてほぼ全員の男子生徒が休学しちゃったし、その原因を作った南 池人が京都に転校したんだよ」
「男子生徒がほぼ全滅かぁ」
「でも、それだけならここまでにはならないんだよ」
「どういう事?」
まず、館浜高校の現状として、俺を含めた男子生徒がほぼ休学状態で、その原因を作った南という男は京都に転校となった。
後者は、母さんのパイプで知った事項だが、改めて聞いてよかったと思う。
ただ、それだけで済まない状況が、館浜高校を狂わせたらしい。
それがどういう事なのか、改めて聞いてみた。
「その南 池人に酔狂している女子生徒が、転校に納得か行かずに校長に詰め寄ったのよ」
「はぁ!?」
マジか。
あの不快なイケメンにがっつり洗脳された女子生徒共が校長に詰め寄ったのかよ。
「校長は、首相の命令でかつ、保護法違反の罰としてだと説明したが、撤回させろと言って聞かなかったんだよ」
「最悪だね……」
「で、首相自身もテレビで撤回はしないと明言。 それに怒りを露にしたお金がある女子生徒は京都に無理やり京都に行ったの」
「呆れるね……」
「最も、先生が首相の妹さんだから、南 池人ファンクラブの名簿を入手し、教育委員会などを介して、ブラックリスト入りにするように仕込んでたみたい」
「あいつにファンクラブも出来てたのかよ」
話を聞いて、頭を抱えた。
まさか、洗脳済みの女子生徒の一部は、奴を追いかけて京都に行ったようだし、さらに奴のファンクラブまであったのかよ。
しかも、それを首相の妹でもあるかつての担任の先生が入手して、えぐい仕込みもするとか……。
「これは、保護法違反した人を擁護した人向けの厳罰ないようだからね。 ブラックリスト入りにされた人は、生徒ならば偏差値の高い学校や通信制学校全般には入れない。 偏差値が最低の学校に限定されるし、社会人の場合は建築業や漁師などでしか働けない仕組みになってるんだよ」
「京都に行った奴らもだけど、残った奴もか?」
「うん。 来週からクラス再編成の為に学校が休みになるけど、残った南 池人のファンクラブに入った女子生徒は一つのクラスとして隔離されるからね。 男子生徒を恨んでる節があるから、通信制高校の転校を進めている最中よ」
「ああ、そうなるんだね」
「同時に、首相や新たに就いた文部科学省大臣、教育委員会が館浜高校に対して『男性保護指定学校』リストから外されるみたい」
保護法違反者の男を擁護した者に向けた厳罰を適用しているだけにすぎないようだが、渦中の女子生徒たちは俺を含めた男子生徒を恨んでいるという。
とんだ理不尽だな。
だからか、俺を含めた休学中の男子生徒に通信制学校への転校を進めているのだとか。
南 池人によって館浜高校が汚染されるなんて、誰が予想できたのだろうな。
「私は、あの男によって汚された高校には居たくなかったからね。 両親に報告したら、通信制高校への転校を薦めてくれたよ」
「なるほどね。 ちなみにどこの?」
「つかさちゃんの通う高校の隣にある、『館浜みらい通信学校』って所」
「そこって、今、お兄ちゃんが代理学習で頼んでいる場所で、後の転校予定の通信制学校だよ」
「え、日下部君も?」
「ああ、そうだよ」
何と、生駒さんも現在代理学習で頼んでいる『館浜みらい通信学校』に転校するという。
俺も後にそこへ転校するから、スクーリングなどで出会うかもしれないな。
「じゃあ、向こうでも一緒になるって事だよね」
「そうなるな。 まぁ、折角の機会だし、生駒さんの事も知っておきたいな。 つかさの友人だし、信頼できそうだ」
「向こうじゃ、南のせいで話す機会がなかったし、喜んで」
「じゃあ、時雨ちゃんの連絡先、ボクが教えておこうか? まだ、バイト中でしょ?」
「そうだった。 代わりにお願いできる?」
色々話をしていたからすっかり忘れていたが、生駒さんはアルバイト中だった。
仕事の邪魔をしてしまって、申し訳ないな。
「じゃあ、私はこれで」
「ああ、夕方辺りに連絡先が合ってるか、一度確認の為にメールを送るよ」
「うん、待ってるね。 それじゃあ、ごゆっくり♪」
生駒さんはそう言って、仕事に戻る。
つかさが生駒さんの連絡先を登録してるから、つかさから教えてもらい、スマホに登録する。
しかし、生駒さんと知り合う機会が別の所で訪れるとはな。
つかさの友人なので、信頼できそうだし、新たな生活も何とかなりそうだ。
そう思いながら、本屋で漫画を買ったり、服を見たりして過ごすのだった。
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