気を取り直して、公園へ
本日2話目です。
短めになっています。
「まさか雪子おばさんが【ME思想対策課】で働いていたなんて思わなかったよ」
「去年から配属されてね」
「去年ですか。 そりゃあ知らなくて当然ですねぇ」
駆けつけた二人の私服警官のうちの一人が、つかさにとっては叔母である天城 雪子さんだった事に関してはつかさも俺も由芽も知らなかった。
いや、正確には警察で働いている事は知っているが、【ME思想対策課】に所属していた事は知らなかったと言うべきか。
それもそのはず。
雪子さんが【ME思想対策課】に配属されたのは去年らしい。
「お話したい事も色々あるけど、まずはこのME思想の女を連れて行かないとね」
「は、離せ……、ぎゃあぁぁぁ!!」
「あんまり暴れると腕が折れるわよー」
「流石は雪子さん……」
雪子さんが捕まえている女が暴れようとしていたので、すかさず雪子さんは関節技を極めた。
アームロックだったか?
実際に見てても何かエグイなぁ。
まぁ、雪子さんも今は仕事中だしな。
やるべき事はしっかりやらないといけないだろう。
「そちらの男性の方も不快感を与えてしまい申し訳ありません。 この女たちは必ず処分いたします」
「うあぁぁぁ! 離せぇぇぇぇ!!」
「この世界に男など存在しちゃいけないのよぉぉ!!」
「はいはい、戯言はいいから、さっさと行くわよ! じゃあ、三人ともまたねー」
「あ、はい……」
雪子さんともう一人の私服警官の女性に手錠を掛けられながら連れて行かれる女たちを見届ける。
しかし、雪子さんは相変わらずパワフルだなぁ。
「つかさ、大丈夫だったか?」
「うん、大丈夫だよ。 心配してくれてるのかな?」
「まぁな、さっきあいつら殴りかかってきただろう? いくら体術を習っててもさ」
「複数相手の対処法も習ってるから、試そうとは思ってたんだけどな」
「だから、無茶はしないでくれよ?」
とにかくつかさに駆け寄り、声を掛ける。
彼女自身は大丈夫だと言ってたが、いくら体術を習っているとしても無茶はしないで欲しいもんだ。
今回は由芽がこっそり通報して私服警官が来てくれたからいいんだけどな。
「ささ、そろそろ公園に入るよ。 まず、ジュースを飲みながらベンチに座ってまったり話そうか」
「うん、そうだね。 とんだ邪魔が入ったけど、その分楽しんでおかないとね」
「あそこの自販機で買うんだったな?」
「そうそう。 お金はボクが奢るよ」
「いいのか?」
「もちろん! 由芽ちゃんの分も奢るからね」
「ありがとう、つかさお姉ちゃん♪」
とんだ邪魔が入ったが、とりあえず気を取り直して、俺達は公園に入る事にした。
まずは、公園内の自販機でジュースなどを買って、飲みながらベンチに座ってまったり雑談をする予定だ。
その後は、公園で遊ぶ形になるだろうな。
なお、ジュース代については、つかさが俺と由芽の分を奢るそうだ。
「さて、今まで暗い話ばっかりだったし、今日はゲームやアニメの話で盛り上がろうか」
「そうだね。 どんなゲームの話がいいかな、お兄ちゃん?」
「俺に振るなよ!?」
三人分のジュースを買って、ベンチに腰を掛けて、買ったジュースを飲みながら俺とつかさと由芽は、ゲームやアニメの話で盛り上がった。
今まで暗い話ばかりしていたし、こういうのもいいよな……。
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