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神楽島 2

「続きまして、神楽島でのルールを説明します」


 一つ、各施設でのルールを守ること。

 一つ、犯罪行為、破壊行為を起こさないこと。

 一つ、人権を尊重すること。

 一つ、20歳を成人とし、未満のものは禁酒禁煙とする。

 一つ、一度入国したら、誰かが聖杯を手にするまで出られない。

 他にも細かいルールがあるが、主にこれだけは覚えておいた方がいいだろう。


 もし、喧噪や事件が起これば、この島の治安を守る守護隊が介入してくる。


「それではライセンス・フォンの登録設定を行います。少々お待ちください」


 そう言って女性職員がカウンターの上に、タブレットくらいの大きさの機器とコードを繋げたアイフォンと同じ大きさと形の端末を取り出した。


「こちらのボードの画面に証のある手を置いてください」


 女性職員の指示に従って、証のある手をボードの画面にしっかしと置くと、スキャンするように画面が光り出す。つながっているアイフォンの画面にも『登録作成中』から『登録完了』と映し出されていた。その後、女性職員がアイフォンからコードを外し、真白に渡す。


「こちらが真白君のライセンス・フォンになります。とても大切なものなので損失にはご注意してください」


 ライセンス・フォンが手渡され、取り扱いの説明をしてくれる。

 やり方は普通のアイフォンと同じで、タッチで操作が出来る。

 初期画面では上から自分の名前、時刻表示、数多くのアプリが表示されている。


 機能として『通信』、『line』、『カメラ』、『マップ』、『所持金』などがあり、他にも様々なきのうがあるが、現在は使用できず、後々アップデートされるらしい。


「以上で入国の手続きが終わりました。以降は神楽島で生活しつつ、塔の攻略に挑んでください。お疲れ雅でした」


「お疲れさまでした。ありがとうございました」


 そう言って、お辞儀をして窓口から離れた。去り際で女性職員が手を振って見送ってくれた。



 手続きを終えた真白は使徒と共に建物を出ると、目の前には天高くそびえ立つ巨大な塔がある神楽島本島とそれに続く橋wが目の前に広がった。


「大きい……」


 真白は目の前で見た感想を呟いた。


 そうしていると、本島の方からベルを鳴らしながら長方形の電車の形をした乗り物がこちらにやってきた。


「真白君。私達はこの電車に乗ってあの島に向かいます。早速乗りましょう」


 使徒の後を追って、真白は電車に乗り込んだ。


「さ、行きますよ!」


「放せ! 俺はこんなの所に行く気はない! 俺は帰るんだ!」


 他にも乗る人がいるが、最後あたりで、別の使徒が体を縄でぐるぐる巻きにし、抵抗する少年を引っ張る姿を見たが、関わらない方がいいと判断した真白。その後、電車は少し揺れ、島へ向かって動き出した。


「……」


 目的地に着くまで、窓から見る青い空と海を眺めながらの移動を真白は楽しんでいた。

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