事情聴取
冒険者ギルドの頂点、Sランク冒険者は『十天星』と呼ばれる。
その数は現在十名。巨大なユニオンの幹部である。
単独でスタンピードを鎮圧させ、国家ですら彼らの前では跪くともいわれる。
彼らは国家とは別に独自に存在し、そんなきわめていびつな関係がここ数百年の間続いていた。
なぜいびつな関係か。
国は巨大な組織であり、目の前にある力を持った存在を放置できない。
それは国にとって敵に回れば脅威にもなりかねないからだ。
無視できない存在を普通、人間の組織ならば取り込むか、取り込めないのならば消すか選択をする。
事実、数百年間という長い間、国が彼らに何もしなかったわけではない。
非公式だが、暗殺という手段が用いられたのは四桁にも届くともいわれている。
だがそれでも彼らという存在を消せなかった。
また目の前に魔の森という差し迫った危機があるのも彼らを国が容認する一因である。
彼らと敵対することにでもなれば魔の森の管理を自国のみで対処することにもなり、
国は魔物を輩出する魔の森を抱えるために、膨大な資金を投入しなくてはならない。
彼らと敵対することは何に変えても避けなくてはならない事態であった。
どうやっても消せない上に、それと敵対するとなれば膨大な資金を必要とする。
国にそれを受け入れないという選択肢はなかったのだ。
彼らが拠点を置く、もしくはその拠点の近くに存在する六つの国が繁栄しているというのは皮肉であろうか。
六つの国には彼らの所属するユニオンの拠点があり、Sランク冒険者が仲裁に入ることもあるために国と国との争いが極端に少ない。
また侵略をするにしてもその国の魔の森への対処が必要になってくるため、
それを知る王侯貴族はそれを積極的に行おうとしない。
結果、軍に使うはずの予算が削られ、必然的に軍事費に割く支出の割合が徐々に少なくなる。
中央六華国は強力な軍を保有することなく、それに当てられるはずの資金を経済にすべてを回すことができた。
それが中央六華国の現在の繁栄の下地となっている。
その一方で平和な治世は緩やかな腐敗を生み出し、軍は弱体化をし、
二回の大規模な侵略を受けることになったのだが…それは別の話である。
Sランク冒険者は民衆からは英雄的な存在でもあり、国にとっては最大級の地雷もしくは目の上のたんこぶとなっていた。
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議場となる場所はゼームスがパタフの冒険者ギルドを通し、近くのパタフの領主の館の会議室を借りた。
大きな円卓が部屋の中央においてあり、二十脚以上のの椅子が備え付けられている
本来は街の重鎮が重要な話し合いをするための場所らしい。
この建物には午後、人払いをしてもらっているためにほとんど人は見かけない。
招集命令をかけた当の本人のゼームスが部屋の大きな円卓の中心にふてぶてしくどっかりと座り、
俺とオズマとエリスがゼームスの背後に立つ格好である。
クラスタとゼロスを置いてきたのは魔族であることが見破られる可能性があるためである。
魔族であることがばれていいことは一つもない。最悪、その時点で敵対する可能性まである。
二人には悪いが今回は同席させるわけにはいかない。
ゼームスは席に着くなり、俺に昨日の出来事の詳細の説明を要求してきた。
何故それをゼームスがそれを知っているのかといえば、ゼームスがパタフに戻ってくるなり、
パタフのギルマスから苦情が入ったためだ。
竜騎士たちの野営地をパタフの近くの森に置くことをしぶしぶ認めていたパタフの冒険者ギルド支部は、
昨夜の飛竜たちが街にやってきて混乱を招いたことを重く見て冒険者ギルドに抗議が殺到したらしい。
(そりゃ、夜に複数の竜が空からやってきたら住民の恐怖はやばいだろうな)
そんなわけで会議の前に俺たちは呼び出され、ゼームスに昨日起きた詳細を説明することになった。
竜騎士たちは昨日の一件もあり、パタフから離れた場所で待機してもらっている。
竜騎士たちの野営地はパタフからかなり離れた場所になった。
昨日の事件で竜騎士たちが一番の貧乏くじを引かされた形である。
「災難としか言いようがないが、お前たちとココノエたちには悪いことをした」
俺の話を聞き終えたゼームスは俺たちに対して同情を向けてきた。
「それでお前たちが直接戦ってみて相手の実力はどうだった?」
ゼームスは俺たちの戦った七星騎士団の実力について聞いてくる。
俺はエリスに視線を向ける。戦いの素人の俺に聞かれてもまともな感想はない。
オズマは元七星騎士団だし、答えるならば第三者的な立場のエリスが適任だろう。
エリスは俺の視線からそれを読み取ったらしく、口を開く。
「私たちが対峙したのは七名。オズマによれば全員が七星騎士団の隊長とのこと。
私は竜騎士のココノエ様と共にそのうちの一人のフェクダと戦いました」
「ああ、オズマに倒された奴だな」
「はい。武術の練度は極めて高く、その膂力は竜騎士ナナツキ以上のものがありました。
私とココノエ殿とで二人がかりで相手にしましたが、互角以上に渡り合えていました」
「竜騎士のナナツキを圧倒し、勇者と竜騎士筆頭の二人がかりで互角以上か。実力的にはAランク上位以上の持ち主だな。
オズマ、七星騎士団にいた当時のフェクダはそんなに強かったのか?」
「私が七星騎士団に所属していた当時から単騎のでの実力ならば私を除いた七星騎士団で一番といわれておりました。
ですが、私が七星騎士団に所属していた時の実力は今のエリス殿には頭一つ及ばなかったかと」
「つまりオズマが七星騎士団を抜けてから急速に実力をつけたと。
二人ともフェクダと戦って特に気になったことはあるか?」
「…そうですね。魔力に近く、魔力より黒いオーラのようなものを纏っていました」
エリスが思い出すように口を開く。
「黒いオーラ…法力じゃねえな。魔力か?オズマ、フェクダは魔力を扱える奴だったのか?」
「いいえ。フェクダは法力を身に着けてはいましたが、魔力は保有していなかったはずです。
私が抜けて半年以内に身に着けたものだと考えられます」
「他に気になった力とかはあるか?」
「『再生』ですね。攻撃を受けた個所を即座に回復して挑んできましたね。回復というよりあれは復元の方が近かったかと」
「復元か…人間やめてんな…。もう一度聞くが、フェクダがそんな能力を使ったところを
七星騎士団に所属していた時にオズマは見たことはないな」
「ええ。法力使いですから、傷の治りが人よりも早くはありましたが、
戦闘の最中に回復するほどの驚異的な回復速度ではありませんでした」
「…元からの能力じゃねえと考えた方がよさそうだな。何者かに与えられた固有の能力か。
能力を選べるとして『再生』を自分から選んだとしたら根っからの戦闘狂だな。
それでフェクダの他に持っている能力の分かる奴はいるか?」
「俺たちが駆けつける前にアリオトが何かをしてユキトの召喚した土蜘蛛の糸を溶かしたと聞いている」
俺は駆けつけた時にドロドロになった泥が地面にあったのを思い出す。
ユキトの召喚した土蜘蛛の糸はそれに簡単に溶かされたとあったし、あれだろう。
「…うーん、ユキトに直接聞いた方が速そうだな。三人はナナツキやホウエンの戦闘も見てないんだよな」
「ああ」
「竜騎士のところには後で顔出すつもりだったし、俺がその辺は聞いておく。
ただ話を聞く限りでは、フェクダとアリオトは精霊や神の加護持ちと同じような存在になってると考えるべきだろうな。
『侵略者』(インベーダー)は力を付与できるもしくは分け与える存在で、
フェクダとアリオト以外の五人のメンバーもそれぞれ何かを与えられたとみて間違いはないだろう。
…その上、『侵略者』(インベーダー)は少なくとも複数の人間に力を分け与えるほどの高位の存在か…厄介だな」
最後の方はつぶやくように小さな声だった。
ゼームスの推察は戦いを直に観ていたゼロスの見立てと同じである。
ゼロスは力を付与されているようなことを言っていたし、『侵略者』(インベーダー)が能力を譲渡できるのは確実だろう。
推測でそこにたどり着いたゼームスに対してはさすがだと思った。
「うーん、竜騎士に聞いた後で現場も見ておいた方がいいか。…時間がねえなぁ」
ゼームスはポリポリと頭をかく。
「忙しい状況でも相手の能力を詳しく調べるんだな」
「そりゃ、けが人や死人が出たとして何もしてなかったというのだけは嫌だしな。
自身の怠慢で誰かが犠牲になったっていうんじゃ、俺が俺に納得できねえ。
まして未知の敵を相手にするんだ。犠牲を出さないように事前に情報を集めるのは当然だ」
当たり前のようにゼームスは語る。
ゼームスはぶっきらぼうに見えてみるべきところはきちんと見ている。
ただ、動機が思ったよりも人間臭い。少しだけ俺が感じていたゼームスとの距離が近づいた気がした。
「俺からも聞いていいか?」
「ああ、まだ時間があるしな。俺が答えられることなら答えるぜ」
「ゼームスの集めたSランクの冒険者はどんな連中なんだ?」
「…腕っぷしならそこら辺の本屋においてある書物を読むか、吟遊詩人にでも聞けばいい。
若干脚色もされてはいるが、実績はほぼ事実だ」
「ああ。冒険者ギルドの職員から話を聞いたし、書物も読んだ。
ただそこから伝わってくるのはその強さと彼らが行った実績だけだ。彼らがどういう人物像なのかわからない」
ゼームスに会って直接聞きたかったことだ。
一日二日で空いた時間でできる限り調べてはみたものの、まったくわからない。
ゼームス自身忙しかったらしく、セリアをムーアに預けてからそれを聞く機会が全くなかったのもある。
この議場にもう少ししたらそのファイと同等かそれ以上が数人やってくる。
ファイだけでもぎりぎり退けられたといってもいい。そんな奴等を複数敵に回すなどまっぴらごめんである。
地雷がそこら中に転がっているようなものだ。
「人物像…人となりか…。これを話すには時間が収まりきらねえな」
議場にある時計に視線を向けてゼームス。
話しているうちに会議の時間に近づいてきていた。
「…むしろ知らない方がいいかもしれねえな」
「それは…」
「一応忠告しておく。会議中はあまり不用意な発言はしないほうがいいぜ。
十天星の面々は気難しい連中が多いし、大型の魔物ですら楽に倒せる奴らだ。下手をすりゃこの部屋ごとバン…だ」
ゼームスに言われて俺は黙って頷く。そのことはゼームスに言われずとも俺は『黒の塔』で経験済みである。
ここで二人と一匹が俺たちのいる部屋の中に入ってくる。
部屋の中にいる全員の視線がその者たちに向いた。
やってきたのはきらびやかな衣装をまとい歩く女性と妙な仮面をつけた道化師のような男、そして金色の獅子である。
入ってきただけで明らかに部屋の空気が変わるのが分かる。
艶めかしく深い胸の谷間が見える前開きの服を着こなし、格好に片手には扇子を持っている。
長くつややかな髪に彫刻を思わせるような整った顔立ち。
その姿は現界した天女という表現がぴたりとあてはまる。
セリアやエリスも美女といってもいいが別種の美しさがそこにはある。
俺は女性の横にいる大きな獅子のような獣に目を向ける。
大きな獅子のような神獣はこちらを一瞥することなく歩き去る。
獅子のような獣からは以前感じた力に似ていた。魔力でも竜力でもない。
規模は違えどパールファダの纏っていた気と酷似していた。
それは神と神獣のみが扱えるという神気。つまり目の前にいるのは神獣の類ということだ。
隣を歩く男は笑った仮面をつけていて表情が見えない。
大道芸人のような派手な衣装を身に着けている。
身長は俺と同じぐらいだろうか。この中では比較的低いが、否が応でも奇抜な容姿に目が惹きつけられる。
女性ほどのインパクトはないが、今まで感じたことのない異様な気配を纏っている。
仮面の男はこちらに気付くとなぜか俺の方をじっと見つめてきている。こっちの世界に知り合いなんていないぞ?
「あら、ゼームス。珍しい。今日は遅れてこないのね」
挑発するような視線をその女性はゼームスに向ける。こちらのことなどつゆほども気にしていない。
傲慢ともいえる態度だがそれは自身への自信の裏返しともいえる。
「今回は俺がホストだからな。イーリス、来てくれて助かるよ」
イーリス・カラペルという名はすでに調査してある。
巨大ユニオン『ダークロア』の中心的人物であり、別名『女王』。
ゼームスと共に五百年前の暗黒時代を終わらせた英雄の一人である。
「ラーサは連れてこなかったわよ。ベルンで魔の森が活性化してるの。
前回の討伐も討伐数の数を胡麻化してた痕跡があるし、最悪スタンピードが起きる可能性があると判断したわ」
「あそこは王権が弱いからな。ラーサがいなくても俺たちがいれば大丈夫だろう」
「わかってくれてうれしいわ」
「トーナ、頼りにしてるぜ」
俺を見つめる仮面の男にゼームスが語り掛ける。
トーナ・ギレル。別名『死神』。
仮面に包まれたその顔を見た者はほとんどいないとされる謎の多い男。
その奇抜な恰好ゆえに絡んでくる人間は多いというが、全員返り討ちにしているという。
「あなたからそんな言葉を受けるなんて珍しいですねえ。
今回、我々が全員集められなければならない、それほどの難敵なのですか?」
「少なくとも俺はそう判断した」
「なるほど、それなら期待させてもらいましょうかね」
イーリスとトーナは奥の窓際の席に座る。
金色の獅子はイーリスの足元に寝そべっている。
「ゼームスの連れてきた奴に知り合いでもいたの?」
「いやあ、どうも他人の空似だったみたいですねえ」
イーリスの問いにトーナはおどけて答える。
次にやってきたのは腕を組んだ大男。いかつい顔に白髭を蓄え、巨大な瓢箪を腰につけている。
取り巻く気配の密度が違う。ずしりと重く、それでいて静かだ。
昨日の戦いでフェクダも強いと感じさせられたが、それとはまた別種の強さがそこにはあった。
炎のような印象のフェクダとは対照的にまるで大樹や大河を連想させる。
「おう、ジルド。今回は迷わずに来れたようだな」
「ぬかせ」
ゼームスの声にその大男ジルドはそう言って、ゼームスに近い席に着く。
ゼームスとは軽口を言い合える仲らしい。
ジルド・アベージ。別名『闘仙』。ゼームスと共に五百年前の暗黒時代を終わらせた一人。
巨大ユニオン『ブルースフィア』の幹部であり、数千の構成員からなる巨大な武闘集団の祖であり頂点。
「『闘仙』…まさかこの目で見ることができるとは」
エリスが俺の横でその名を漏らす。
「エリスは知ってるのか?」
俺は小声でエリスに聞いた。
「武を目指す者ならば誰でも一度は彼を目指すと言われる最高峰だ。おそらくこの世界の武の最強の一角だろうな」
人間界最強(武術)か。本気を出したオズマとどちらが上だろうか。
ジルドは座って腕を組み、目を閉じている。その様はまるで岩である。
次に部屋に入ってきたのはおなじみ『黒の塔』の三人である。
ファイは片目を覆うように黒い眼帯を着けていて、全身黒で統一している。
モデルのような高い身長に、整った顔。憎らしいほどに様になっているのはさすがというべきか。
ドリアは武器を背中にいくつか背負っていて、黒いコートを羽織っている。
この間戦った時はレーザー兵器だった。どんな武器を持ってきてるのかちょっとだけ興味がある。
イーヴァはとんがり帽子にローブで魔法使いの典型ともいえる格好である。
ひょこひょこファイたちについて歩くさまはSランク冒険者とは思えない。
ファイは俺を見ても完全に無視である。一方でドリアは俺を見るなり吹き出しそうになっていた。
イーヴァは若干困惑気味である。この状況で敵意が俺に向けられていないのが唯一の救いか。
オズマとエリスの三人を前にした表情は硬い。
「よう。ファイ。眼帯か。怪我でもしてるのか」
ファイに対しゼームスが気さくに声をかける。
俺の前で問うことが、ファイに対しての強烈な皮肉になっているということをゼームスは知らない。
その上、その元凶はゼームスのすぐ背後に立っているとかもうね…。
「貴様には関係のないことだ」
ファイは不機嫌なのを隠そうともしない。これが地なのかもしれないが。
背後でドリアが必死に笑うのを堪えている。
「ずいぶんと急な呼び出しだな」
「悪いな。魔の森関連で忙しい中呼び出しちまって」
「私が手を貸すのだ。つまらない相手なら許さんぞ」
「ああ。少なくとも肩透かしにならないとだけは言っておく」
楽し気にゼームスはファイに告げる。
「ゼームス。それで今回の対価は何だ?」
ジルドがゼームスに対して問いかける。
「そいつは終わってからのお楽しみに取っておいてくれ」
ゼームスはいたずらっぽく微笑んで見せる。
「楽しみにさせてもらうとしようか。…それで裏にいる三人は?」
「ちょっとした縁でな。今回の討伐に参加させようと思って連れてきた。
安心しろ。皆の決が取れるまで席にはつかせるつもりはない」
「…ふーん」
ドリアは含みのある笑みを俺に向けてくる。ドリアさん、完全に面白がってますよね…。
「イーヴァ、久しいな。研究は順調そうか?」
「はい。おかげさまで」
イーヴァはゼームスの前で深々と一礼する。殺伐としたメンバーの中でイーヴァだけ空気が違う。
「何か必要なものがあれば何時でも声をかけてくれ。イーヴァなら喜んで力を貸すぞ」
「すまぬであります」
そのやり取りに少しだけ場の緊張が解けた気がした。
この中でのイーヴァの立ち位置が分かった気がする。
Sランク冒険者であり、絶大ともいえる力がありながらそれを誇らず、ひけらかさず、驕らない。
協調性のない集団の中でその存在は特異なのだ。
ファイたちは出入り口側の席に足を組んで座る。
眼帯をしているのが気になるが、ドリアがあの調子ならばファイの傷は問題はないだろう。
「さて、全員揃ったし始めるとするか」
「ちょっと待ってオリシアとムーアは?」
ゼームスの声にイーリスが声を上げる。
「ムーアは下準備で忙しいので来れない。オリシアは今回は欠席だ」
あのムーアさん、やっぱりSランクの冒険者の冒険者の一人だったらしい。
Sランク冒険者のことを聞きまわったときに同じ名前を聞いたからもしやと思ったが…。今更だけどセリア大丈夫かな…。
「ムーアはともかくあの戦闘狂のオリシアが欠席?いつもなら嬉々として先陣切って突撃してくのに?」
「ま、色々と事情がな…」
ゼームスは気まずそうに口ごもる。
オリシア?はて、どこかで聞いたような…。
「フフフ、その分私たちが暴られることを喜びましょうかねぇ」
トーナが楽しそうにしているのが仮面越しに伝わってくる。
この人も頭のネジが相当ぶっとんでいるなと思った。
こうして冒険者ギルドトップのSランクの冒険者である『十天星』と呼ばれる十人中八人がこの会議場に集結したのだ。




