ある日
学校の帰り道、傘を剣に、体操袋はハンマーに、敵はいじめっ子(空想)。
どこにでもいる小学生。
中学生になれば、部活に入りバスケで汗を流した。高校時代は初めての彼女も出来たし、大学は東京に行きたくて必死に勉強してそこそこの所に入れた、就職は大学時代に遊び過ぎて上手くいかなかったけどなんとかなった。
自分で言うのもなんだけど、まぁ人並みの幸せは得られてるんじゃないかなって思ってる。
しかも!しーかーも!!
結婚を考えてる彼女だっている!!!
↑ここ重要な!!!!
なんだけど、どうしてこうなった。
「別れたい」
「日々紀がなにを思って生きてるのかわからない」
「私のこと大事?ホントに好き?」
「私にはそれが全くわからない」
「たぶん、私と日々紀は合わないと思う」
「今後一緒に過ごしても、あなたがどんな人なのか見えてこない気がする」
それ以降も彼女は一生懸命なにかを伝えようとしていた気がするけど、僕の耳には入ってこなかった。
必死に頭を回して打開策を捻り出そうとしたけど、僕の頭は真っ白でこの局面を打開できる起死回生の一手は打てなかった。
そして彼女はこんな時でさえ、立て付けの悪いドアをゆっくりとしめて出ていった。
そんな様子を見ながら僕は来月の家賃の支払いを心配していた。