放課後のお誘い
毎週水曜日1話ずつ更新する予定
もし、好きな人が話しかけてくれたら。
もし、好きな人が笑いかけてくれた。
もし、好きな人が自分と二人きっりになったら。
もし…
「次の問題は。阿部、答えは?」
そうだ今は授業中だった。今、どこやってるんだろう。
「えーと。He sent her a letter. 」
「それを受動態に置き換えるんだろ。ちゃんと授業聞いてろ。答えは?」
「She is sent a letter by him」
「正解、次の問題行くぞ次は橋渡」
またやってしまった。最近、こういうことが多い。いつもあの人のことを考えて、授業をまともに受けられない。ただでさえ元々低い成績がもっと低くなってしまう。変えなきゃいけないのに、変えられないな。
「空井、この英文の和訳を言って。」
おお、空井さんか
「その手紙は彼女によって読まれました。」
「はい、正解。次行くぞ。」
さすが空井さんだ。頭がいい。でも、可愛くて、頭がいいことを自慢しようともしなくて、優しくて、笑顔が素敵で、名前も美果ってとても可愛らしいし、誰とでも話すし、良いところが、いっぱいあって頭の中に整理できない。それほど凄い人なんだよ。空井さんは。
「おーい。実瑠、お前さっきからニヤニヤしてて気持ち悪いぞ。最近、いつもそうだよな。」
いつの間にかに授業終わってたようだ。
「まじか…俺そんなにニヤニヤしてたか?」
「思いっきりしてるよ。授業中もね」
「まじか…というか涼人お前、ちゃんと授業受けろよ」
「授業をまともに受けてなさそうなやつに言われたくありません。」
涼人は笑いながらそう言った。確かにそうだった。
「まあ、俺ちょっとトイレ行ってくるからじゃあね」
「おう、またな」
「おい、涼人そんなに急いでどこいくんだ?」涼人の友達がそう言った。
「トイレだよ。ピンチなんだよはやく行かなきゃだからまたな。」
涼人は大きな声でそう言った。まったく、騒がしい元気なやつだ。名前は涼人なのに全然、涼しさを感じられない。逆に暑さを感じるよ。まあ、そこがあいつのいいところでもあるんだけどな。
さて、俺もトイレではないが休み時間らしく友達と話さなきゃな。
「阿部くん、ちょっといい?」
立とうとした瞬間、空井さんに話しかけられた。
「うお、びっくりした。いきなりどうした?」
「あのね、ちょっと阿部くんと話しがしたくてね。放課後空いてる?今、ここで話せない内容なの」
ここで話せない内容ってなんだ。さらになぜ、放課後に。
「あー、普通に空いてるぞ。放課後どこ行けばいい?」
「教室でいいよ。そろそろチャイムなりそうだから、席に戻るね。また後でね。」
「おう、また後で」
放課後、二人きりで話しをするのかな?いや、それはないな。でもありえるし…。もし、二人きりだとしたら、どんな話しをするんだろう。ああ。気になる。気になってしょうがない。なんで、放課後なのかも気になるし。もうなんだこの気持ちは。嬉しいけど不安でしょうがなくて、怖くて、このことから逃げ出したいけど、行きたくて。ああ、もうなんもできないよ。いっそのこと感情なんてなくなればいいのに。はやく放課後にならないかな。
その後の授業はまったく集中できなかった。さらに、涼人にまた気持ち悪いって言われちゃったし、もう踏んだり蹴ったりだよ。
初めて書く小説なので、投稿するのはとても不安でした。ですが、楽しかったです。これからも、更新し続ける予定なので、ぜひこれからの話しも読んでいってください。
今回は本当にこの本を手に取って読んでくださって本当にありがとうございました。