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【完結】君、聖女の前に僕の婚約者でしょ!  作者: 海空里和@電子書籍2冊発売中!


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永遠に誓う

 晴れた空の日。王都にある大きな教会の外には沢山の民衆が集まって、すでに歓声が上がっていた。


「リナ」


 控室のドアをノックして入ると、白いウエディングドレス姿のリナが椅子に座っていた。


「レイン!」

「聖女かっ……!」


 綺麗で眩しいリナに、思わず感動して、目をつぶって言えば。


「だから、私聖女なんですけど」


 リナは頬を膨らませて、笑顔からムスッとした顔に変わった。


「リナが綺麗すぎるって言ってるんだよ」


 隣にいたアンがクスクス笑って言った。


 アンは今日もリナの支度の手伝いに来てくれていた。いつもの見慣れたシスター服じゃなく、綺麗にドレスアップしている。そのドレスの色が赤いのは、あえて突っ込まないけども。


「シスターは?」

「子供たちと教会にいるよ」


 今回、国の救世主となった僕たちの結婚式は、国をあげての大きな物になってしまった。元々、魔術師団の副師団長と国一番の聖女の結婚式だ。形式的な物になるとは思っていたが、今回のことで大事になってしまった。


「大切な人たちを呼べたのは嬉しいけど、こんな綺麗なリナを大勢の目に晒したくないな……」


 はあ、とため息をつけば、リナは笑って、アンは呆れていた。


「レインにーちゃん、器小さい!」

「言っとくけど、マリウスだって独占欲強いと思うからな!」


 アンの言葉にムッとして、僕が反撃すると、アンは顔を赤くした。


 その赤いドレスだってマリウスからだろう。僕に負けないくらい独占欲の塊だ。二人が上手くいっているなら喜ばしいことだけど。


「時間だぞ」


 ノックと共にアイルが騎士団の正装でやって来た。


 今回、リナとヴァージンロードを歩くのはアイルらしい。親父さんから勝ち取って来たと、泣いて喜んでいた。


「幸せになれ」


 リナに目を細めてアイルが言うと、リナも嬉しそうに微笑んだ。


 そして僕たちは、教会に向かい、式を上げた。


 王や新しい宰相、国の偉い人たちが勢ぞろいで、騎士団の警護がされた物々しい雰囲気の式に、僕もリナも緊張したけど、シスターやアン、子供たちが見守ってくれていたので、安心した。


 厳かな空気の中、二度目の結婚式を終えた僕たちが教会の外に出ると、あの日、戦いを終えて帰って来た日以上の人が集まって、祝福をしてくれていた。


 沢山のフラワーシャワーを浴びながら、リナは幸せそうに笑った。


「この国を守れて良かった。私、こんなに沢山の人の笑顔を守れたんだね」

「そうだね」


 こんな時さえも聖女の顔をする彼女が眩しくて。僕の方を向かせたくて。


 僕は皆の前で、リナにキスをした。


「レ、み、こんな沢山の人の前で……!!」


 みるみる真っ赤になるリナの顔を見て、僕は笑ってしまう。


「さっきも皆の前でしたじゃない」

「あれは誓いのキスです!!」

「お前ら、いい加減にしろー」


 皆そっちのけで言い合う僕らにアイルが割って入る。


「何やってるんですか……」


 シスターと子供たちを警護してくれていたマリウスが呆れ顔でやって来た。もちろんアンも隣にいる。二人、お似合いだ。


「レイン、リナ! おめでとう……!」


 シスターが涙を浮かべて僕たちを抱きしめてくれた。


 周りを見渡せば、第一部隊のみんな。一緒に戦ったカール、アシュリー、ワーズ。団長に師団長が僕たちを笑顔で見守ってくれていた。


「こんなに沢山の人に祝福されて、僕たち夫婦になれたんだね」


 ポツリと僕が言えば。


「幸せですね」


 リナが満面の笑みで僕を見た。


「リナをもっと幸せにするよ」

「私もレインを幸せにします!」


 僕の言葉に何とも頼もしい返事が返ってきた。


 リナは凄いなあ。誰かを『愛する』ってこんなにも幸せな気持ちになるんだ。そして、『愛される』というこの上ない喜びも知った。


 リナに出会わなかったら、僕の人生はこんなに色付かなかった。


 嘘から始まった二人だけど。今は本当に心から彼女を愛している。


「リナーーーー!」


 僕が感謝の気持ちを胸に、リナを見つめていると、人気者のリナは、次々に色んな人から呼ばれ、あっという間に沢山の人に囲まれてしまった。


「夫婦になっても大変ですね」


 次々にお祝いに来る人に囲まれたリナを、少し離れた所で見ていると、いつの間にか隣にいたマリウスが皮肉めいて言うので、僕はため息をついた。


「レインにーちゃん、頑張れ!」


 アンが、のほほんと笑って言う。他人事だと思って!


「いやー、結婚してもお前ら変わらないなー」


 これまた隣にいたアイルが遠い目をしながら笑って言った。


「ほらレイン、リナを取り返しに行ってらっしゃい!」


 シスターが珍しく冗談めいて言うので、リナの方を見れば、いつの間にか男たちに囲まれている。


 僕は急いで走り出した。


 後ろでアイルとマリウスとアン、シスターが笑っている。


「リナーー!君、聖女の前に僕の奥さんでしょ!」


 僕は皆に囲まれたリナに向かって大声で叫んだ。


 笑顔で振り向いた彼女の答えは、もちろんーーーー



(終わり)


完結いたしました!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。本当に感謝です。活動報告にもご挨拶を載せておりますのでご覧いただけると幸いです。

☆最後にお願いm(_ _)m☆

読了の印に、広告下の↓評価☆☆☆☆☆を、感じていただけた分で良いので、押していただけると、とっても嬉しいです!よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 久しぶりに読み返しましたが、やっぱりいいお話! 2人のキスの秘密、その後の展開が気になるところです。 「君、聖女の前に僕の奥さんでしょ!」で。
[一言] 完結おめでとうございます! 途中で心配になったり、ハラハラしたりしましたが、最後はハッピーエンドで楽しかったです。 しかし、人気者のリナちゃんにレイン君はこれからも心配になっちゃったりする…
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