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9話 外が騒がしい

どうぞ、

今日も今日とて、客の対応の合間に二人と話していると、店の外、ダンジョンの入り口前辺りが騒がしくなった。


「どうしたんだろ?」


止水が話すのを止めて、店の外を見る。

俺もそっちを見ながら。


「あー、あの騒ぎ方はモンスターでも出てきたかな」


「「え?」」


驚いた顔で俺を見る二人。

そんな二人に訳知り顔で説明する。


「二人も知ってるように、良くあることだろ? ま、そのうち誰かに倒されるだろ」


そう言って店の中に視線を戻す。

店の中は、いつもどおりで変わった様子はなかった。


「はぁ~」


貴崎は納得いかないように店の中を見渡しており、止水は苦笑いしていた。


まあ、あの程度はここらでは日常の風景なのだから。



「まだやってますね~。今日は大物でしょうか」


美坂がボソッと呟く。

あれからもう30分以上は経っている。


確かにいつもよりは10分ばかり長いか。


そう思い、外を見る。人だかりは徐々にこちらに近づいているように見える。


人混みの間から、少しモンスターの姿が見えた。

止水が、あっと声を上げる


「あれ、キマイラ!?」


「サナ、マジ? それ10階辺りのフロアボスじゃなかったっけ?」


「うん、少ししか見えなかったけど間違いない」


「それヤバくない? 少なくとも上級以上じゃないと、死人でるでしょ!」


「うん。おにいさん、大丈夫だと思うけど念のために逃げる準備していて。ミナ、行こ」


止水は俺の方を向いてそう言うと、貴崎に声をかけ、出ていく。


貴崎も真面目な顔で返事をした後。


「お兄さん、サナの言ったことちゃんと聞いてよね。ま、私が倒しちゃうけどね。じゃ」


手を振って出ていった。

美坂がすすっと寄ってきて聞いてくる。


「店長、どうしますか?」


「……うーん、いつも通りだな。危なくなったらお前らは裏口から逃げろ」


「店長はどうするんですか?」


「もちろん残る。なにせ店長だからな。それにこの店を守る必要がある」


美坂はそれを聞いて、はあ、そうですか。了解しました。とレジに戻っていった。

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