表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/17

11話 仕留める、俺以外が!

皆さん、評価ありがとうございます。

ジャンル別の日間ランキングに入ることができました(総合ランキングも)。皆さんのおかげです。

この場を借りて、お礼いたします。それでは続きをどうぞ。


いつも誤字報告ありがとうございます。


横にいる止水に見られながら、俺は弓の張り具合をチェックする。


そして、手入れがよく行き届いていることに感心して、うんうん、と頷いていると、止水にジト目で見られていた。


言いたいことは、何玄人みたいなことしてやがんだ、だろうか。


「よく手入れしてあるなと思ってな」


「はいはい。分かりましたから早くしてください。あ、余計なことはしないでくださいね、商売道具なんだから」


彼女はどうでも言いように、手をこちらにひらひら振る。


「ああ」


そう言って、その場で弓の弦を後ろに引く。

ぎぃっとしなる鈍い音がなる。


「へ? 嘘……」


横から唖然としたような声と、止水の驚く顔が目に入る。俺は気にすることなく、昔を思い出しながら狙いを定める。そして、タイミングを待つ。

いまだ、そう思うや否や、遥か向こうにある的に向かって放った。


放たれた矢は光のように一直線に、キマイラに向かって進む。


矢は、いま正に、剣を振り上げて斬りかからんとしていた貴崎に向かって、振り上げようとしていたキマイラの前足に刺さる。


刺さった矢の痛みで僅かに前足を振り上げるタイミングが遅れ、貴崎の剣が獅子の頭を切り裂き、血が宙に散った。


「嘘……」


その様子を見た止水は信じられないといったように、俺とキマイラを交互に見る。


「さて、次だ」


そう言って次の矢をつがえる。

狙いを定め、矢を放つ。


矢は、口からブレスを放とうとしていた山羊の頬に刺さり、顔の向きが変わる。

その隙に男性の剣士が山羊の首もとを切り裂いた。


悲鳴のような叫び声をあげるキマイラ。


それから何度か矢を放ったあと、もう良いだろと判断した俺は横で呆ける止水に弓と矢を返す。


「止水、助かったよ。それ、いい弓だな、大切にしろよ」


「え? あ、はい」


何が起きたかまだよく理解できていないのか、呆然としながらも受け止ることを確認してから、俺はコンビニの中に帰って行った。


しばらくしてから、外から歓声が聞こえてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] かっこよく去りたいってのは分かるけど万が一の可能性でキマイラが店まで逃げて来て店を壊される可能性があるのに最後まで見届けないってのは慎重派で魔王倒すまで時間かけてきた勇者だとは思えない…
[一言] 続きはよ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ