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目覚めた世界が私の生きる場所  作者: 月陽
第1章  大切なもの
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89 平和な日々


 一年が終わり、新しい年が始まる。

 今日から三日間は新年祭で王都中が新しい年の始まりをお祝いをする。

 そして、新年の初日は王族が民衆に向けて新年の挨拶をする日でもある。

 お兄様も私もまだ立つことはないけれど、お父様達は大神殿のバルコニーに立つ。

 私は離宮にいるので、その歓声やお言葉を聞くことはないけれど、きっとすごい賑わいを見せているのでしょうね。


 私も此処で過ごすのは明日まで。

 一ヶ月足らずを離宮で過ごした。

 その間に色んな事を教わりお誕生日を迎えて、皆で過ごした時間は楽しかったわ。

 また一年頑張ろうと思える。


 この日はお祖父様達と新年の挨拶をしてゆったりと一緒に過ごす。

 さすがに新年早々お勉強をすることはないけれど、今日は沢山お話しをした。

 とても楽しい時間というのは直ぐに過ぎるもの。

 明後日には王都のシベリウスの邸に戻る。


 次の日もゆっくりと離宮で過ごす。

 お祖母様と庭園でお茶をして、昨日に続いてお祖父様とも沢山お話しをした。

 博識なお二人のお話しは飽きることはなく、もっとお話ししたいくらいだった。

 今夜は離宮で過ごす最後の夜なので、夕食の席では私の好きな物が沢山並んだ。

 どれも美味しそうで、食べきれないくらい。

 食べすぎるくらい食べて、食後にお祖父様達とお茶を共にして、就寝の挨拶をする。

 部屋に戻ると、流石に食べすぎたのが後から来てぐったりしてしまったが、モニカが薬湯を用意してくれていたので、それを飲んで、今日は少し早いが休むことにした。


 翌日、朝食をお祖父様達と頂き、帰る用意をする、と言っても、服は全て離宮で用意されたものなので、此処に置いていく。

 勿論贈り物は私の空間収納へ入れて、後はヴァン様のお手紙も忘れずに⋯⋯。

 用意が整ったら転移陣の部屋へと向かうと、そこには伯父様が迎えに来てくれていた。



「伯父様、新年おめでとうございます。またよろしくお願いしますね」

「おめでとうございます、ステラ様。此方こそよろしくお願い致します」

「お祖父様、お祖母様。この一ヶ月とても楽しかったですわ。また次の授業の際に参りますね」

「あぁ、また授業で会おう。アルノルドよ、ステラを頼むぞ」

「はい。お預かり致します」



 私は侯爵に貰った新たな三連の腕輪の二つを身に付けてアリシアに戻る。

 そして王都のシベリウス邸に戻って来た。


 

「お帰りなさい、シア」

「ただいま戻りました」

「シア、お帰り」

「お兄様方、ただいま戻りました」



 私は久しぶりにお養父様達と一緒に昼食を頂き、午後からはお茶を楽しんだ。

 楽しんでいたのだけれど、お養母様はめざとく私のイヤリングを指摘してきた。



「シア、それはヴァレン殿下に頂いたの?」

「えっ、と⋯⋯お誕生日の贈り物に頂きました」



 鋭すぎる⋯⋯。



「ふふっ、シアってば可愛いわね。それに、ヴァレン様も普段使い出来るようなものを贈るなんてね。それにとてもいいデザイン。貴女と殿下の瞳の色ね」

「お養母様⋯⋯」

「はぁ⋯⋯着実にヴァレン様に奪われていってるじゃないか」



 何を!?

 お養母様とお養父様は対照的な反応だった。



「シアが幸せなら良いのよ」

「そうだね。とっても嬉しそうだし」

「お前達、無責任なことは言わないように」

「何故です、父上? シアが幸せなら良くないですか?」

「勿論だ。だがな、そんな簡単な話ではない」



 どうしてそんなに複雑な話の流れになるの?

 私も、お兄様達も困惑した。

 お養母様は「大丈夫よ」と微笑んでくれたけれど、何故かお養父様の憂いた表情が気になる。



「この話は終わりだ。新年早々深刻な話しはしたくないからな」



 確かにそうだけど。

 いい気持ちで新年を過ごしたいものね。



「シア、明後日には領地に戻るのでそのつもりでいなさい」

「分かりましたわ」



 此処でも少ない日数を過ごす。

 マティお兄様とはこの後は五月まで戻られないので、お兄様達と一緒に過ごす。

 そして領地に向けて出発する朝。

 此処に残るお兄様に挨拶をして私達は領地に向けて出発する。

 道中何事もなく、二日後には領地に戻ってきた。

 何だろう、この領の空気はほっとする。

 帰ってきたという感じがする。

 此処が私の第二の故郷だと、そう思えるほどにこの地を好きになっていた。



 領に帰ってからのお養父様達は忙しくしていた。

 何時も新年明け戻ってくるとこうなんだとか、暫くお養父様の顔を見ていないかも⋯⋯。

 私とレオンお兄様は授業を再開していた。

 何時も通りの日常が戻った。


 そういえば、あの時の文字の事をお祖父様に聞きそびれたままね⋯⋯。

 あれから日も経っているし、もう不機嫌にはならないかな。

 次の講義の日、離宮へ向かい早速お祖父様に質問してみる。



「お祖父様、質問があるのですが宜しいでしょうか?」

「かまわない」

「少し前に不思議なことがあったのですが、贈り物をじっと見つめていると文字が浮かんで見えたのです。あれは何だったのでしょう?」

「は? 待ちなさいステラ。もっと詳しく話してくれ」



 私は詳しく順を追って説明をした。

 話を聞いていたお祖父様は、どの贈り物なのか察したみたいで若干不機嫌になったけれど、私の話を聞き終えると、先程の不機嫌さとは違って真剣に質問してきた。



「この話を他の誰かにしたか?」

「いえ、話していません」

「そうか、此処以外でこの件は口外禁止だ」

「お祖父様、それはやはり⋯⋯」

「ステラの想像通りだな。それ以降は出来るのか?」

「魔力を押さえる魔道具を付けていると出来ませんが、外すと出来ます」

「そうか」



 あれから何度か試してみたら、以外とすんなり出来た。

 だけど、魔道具を付けると出来なくなったので、魔力の問題なのかと思う。

 心内に留めておいて良かった。

 “鑑定魔法”⋯⋯これを出来るのは少ないといっていたし、人には言わないとも聞いていたので、誰にも話さなくて正解ね。



「ステラ、くれぐれも気を付けよ。鑑定魔法を誰かに知られれば、今以上に狙われるぞ」

「それは遠慮したいですわね」

「お前たち、ステラから決して目を離すなよ!」



 今の言葉は影達に向けての言葉かしら。

 私も外では決して言わない。

 更に危険を招き寄せるなんて出来ないからね。

 伯父様達にも黙っておこう。

 私は確認したい事が出来たので少しすっきりとした。

 この後はお祖父様の授業を受けて、シベリウスに戻ってきた。



 此処に戻ってからは何事もなく平和な日々で、毎日が過ぎていった。

 三月のヴァン様のお誕生日に贈り物をと考えたけれど、私からヴァレニウスの王宮に送るのは流石に無理があると思い、お養母様に相談したら「彼方も分かっているからお手紙だけでも大丈夫よ」と言われたので、何時もより長いお手紙を認めて送った。


 更に日々が過ぎ、気が付くと私が此処に来てから丁度一年が経った。

 あの時は毒を受け、“記憶”が戻り、毎日が不安だったけれど、今はとても毎日が楽しくて、ただ、お父様達には中々会えないのは寂しいけれど、この一年は色んな人に出会って、色んな事が起こり、だけどその分私自身はとても成長した気がする。


 初めの頃は遠慮していたことも、一年経った今では自然に生活出来るようになった。

 以前ほどお養父様達から何も言われなくなったので大丈夫なんだと思う。

 もしかしたら諦め⋯⋯もあるかもしれない。

 それはさておき、去年私が提案した魔道具も順調に売上が伸び、領地が更に潤っているようでお養父様達のお役に立てて嬉しい。

 そして、後から聞いた話だけれども、人々の心を癒す専門家の話も、瘴気対策として取り入れてみようと話が進んでいるみたい。

 去年の王都でのお茶会の時に男性人はその件について話し合っていたという。

 そして今また私は新たな提案をしていた。

 それは、自然が豊かな分虫が多いので虫除けって大事よね!

 虫嫌いだし⋯⋯。

 女性にとっては天敵よ!

 なので、ハーブを使って虫除けの作り方をお養母様に伝え、試作をお願いする。

 お養母様は嬉々として製作に意欲を見せていた。

 虫嫌ですものね。

 この他にも思い付いたら提案したりと、後はドレスのデザインも今では楽しく描いていた。

 勿論勉強も訓練も疎かにはしていない。


 大きな事件もなく、平和なまま一年、また一年と時が過ぎ去り、ヴィンスお兄様とレオンお兄様が学園に入学する年になっていた。

 ちなみに、ヴィンスお兄様が首席でレオンお兄様が次席だったので、私はお兄様達が揃って成績優秀で入学することに自分の事のように喜んだ。

 マティお兄様はずっと首席のままで、来年に成人を迎える年で、背がとても伸び更に格好よくなり、自慢のお兄様だ。


 レオンお兄様が入学してからというもの、五歳となったアレクと一緒にいる事が増えた。

 アレクも騎士団での訓練に参加するので行き帰りは一緒で、何だか懐かしい。

 私が五歳の頃はレオンお兄様に付いていっていたので、それを思い出した。


 私はお養父様からの訓練も続けていて、剣も大分上達したと誉められる。

 今では魔物討伐にも付いていく程だ。

 お兄様達も八歳の頃から討伐に付いていってたらしいので、私も同じように許可を貰った。

 最初の頃は思うようにいかなかったけれど、幾度か森に行くにつれて、それも慣れてくる。

 とても良い経験になる。


 ただ、最近は魔物も増えているということで、注意が必要だとお養父様は話していた。

 徐々に増えていくのは魔物の大量発生の予兆だという。

 直ぐにどうこうは無いらしいけれど、今から備えに入るらしい。

 ヴァレニウス側もやはり魔物が増えているという。

 ヴァン様からのお手紙でも気を付けるようにと書かれていた。


 それから日を追う毎にやはり魔物は増えていっていて、討伐に駆り出す日も増えていく。

 お養父様も早めの対処をするよう各所に指示を出したり、セイデリアともやり取りをしていてとても忙しそうにしている。

 お養父様が忙しくしているので、私はサムエルに訓練を付けて貰う。

 そうしている内にまた時が過ぎ九歳になる冬が訪れた。

 私が受ける王立総合学園の入学試験は十二月の地の曜日に始まり、結果はその一週間後に発表されるので、私は試験を受けるために転移陣で王都の邸を訪れていた。

 今年の冬は大規模な魔物の襲来の恐れがある為、今冬の社交界にお養父様とお養母様は参加できないので王都には訪れない。

 私も試験が終わり結果を確認したらシベリウスへお兄様達と戻ることにしている。

 本当は王都でいなさいと言われたのだけれど、王都にいても狙われら可能性はあるので、少しでも役に立ちたいと説き伏せたのだ。

 勿論無理絶対しないと、護衛の目からは離れないとの約束つきで。


 だけど今は目先の試験に向けて集中する。

 出来ることはやって来たので、大丈夫だと思うけれど、試験ってやっぱり緊張するわね。

 試験日当日、マティお兄様達は先生方のお手伝いをするようで、私はお兄様達に合わせて早くに学園を訪れる。

 初めて目にする学園はとても大きくて、階級関係なしに試験を受けられるので、門を潜ると既に色んな人達が学園に集まってきていた。

 私はお兄様の案内で会場へと向かう。



「シアなら大丈夫。試験頑張って」

「ありがとうございます。頑張りますわ!」



 お兄様の言葉に私は安心して、試験に臨む。

 私が教室に入ると、そこには貴族や平民が入り交じっていた。

 試験は筆記と魔力操作、面接があり、二日に分けて行う。

 試験中の態度も見られるので、気は抜けない。

 態度というのは、学園にふさわしいものか、平民だからといって馬鹿にしないか、これは貴族向けの試験でもある。

 色んな事を見られるようだ。

 初日の午前中は筆記、午後は魔力操作を行う。


 まずは筆記から。

 私は名前の書かれた席に座る。

 周りはぶつぶつと呟いたり、色んな人がいる。

 私は窓際の席だったので、外を眺めて気を鎮めている。

 冬なので雪も降っていて、少し幻想的な感覚に陥る。

 此処にも精霊がいるのかしら⋯⋯。

 考え事をしていると、先生方が入室してきた。


 先生の挨拶を受け、試験の注意事項を良く聞く。

 その後ようやく筆記試験の開始だ。

 試験内容は今までやって来た事ばかりだったので難なく回答する。

 筆記は、グランフェルトの歴史や数学、社会学に魔法の基礎、言語はヴァレニウス語を小休憩を挟みつつ、午前中の筆記を終える。

 昼食は食堂が解放されているので、そちらで頂く。

 因みに食堂へ向かう途中で、知り合いを見つけて嬉しくなった。



「レグリス! ご無沙汰していますわ。お昼をご一緒しても?」

「アリシアか、久しぶり。あぁ、良いぞ」



 セイデリア辺境伯家の三男だ。

 同じ年だから会えたら良いなと思っていたら会えた!



「筆記はどうだったかしら?」

「まぁまぁかな。お前は⋯⋯って大丈夫そうだな」

「えぇ、頑張りましたわ」



 私達はお話しをしながらお昼を注文し、一緒の席に着く。

 試験の話はそこそこで、私達は自領の事について話をしていた。

 今一番気になっていること。

 どちらかというと試験より、魔物の事が気になるから小声でレクリスに聞いてみた。



「セイデリアではどう?」

「増えてるな⋯⋯父上もそろそろ来るかもと言っていて、領内がぴりついている」

「こちらも同じね。とても忙しくしているもの。試験が終わればセイデリアに戻るのかしら?」

「結果を確認後直ぐ戻る。俺も父上達の力になりたいからな」

「私もよ。お兄様達と領に戻るわ」



 セイデリアでも増えているのね。

 領の事は気になるけれど、今は試験ね。



「午後からの試験より、明日の面接のが苦手なんだよな」

「レグリスは苦手そうよね」

「シアは平気そうだよな」

「そうね。大丈夫だと思うわ」



 私達は他愛ない話をしてから、午後の魔力操作の試験会場へと向かった。

 先程の筆記試験を受けた同じ教室に居た人達が同じ会場にはいる。

 一人ずつ試験が行われる。

 魔力操作は基本的なことでいいと言うことで、自身の得意なものを想造すればいいらしい。

 ある程度、事前に提出した書類に記入はしているので、先生方には何が出来るかは分かっているみたい。

 次々と試験が行われていき、私は最後のようだった。

 他の人達は大きな炎や渦巻く風、大きく見せようと必死になっているみたい。

 だけど、私は真逆の事をした。


 掌の上で、雪を降らせた。

 とても緻密な魔力操作が必要だけれど、外見たら雪降っていたし、冬だし、雪でいいかなぁって思って。

 掌にだんだんと雪が積もっていき、その雪を次は小さな炎で蒸発させる。

 後には何も残らない。

 これで終わりと先生方を見ると、呆気にとられていた。

 何だか見覚えのある光景ね⋯⋯。



「先生、よろしいでしょうか?」

「⋯⋯えぇ、はい! もう大丈夫ですよ。お疲れ様でした」



 はぁ。終わったわ。

 これで明日の面接だけね。

 私は他の試験者達がざわざわしているのに気付かず、挨拶をして先に試験場を後にした。

 門のところでマティお兄様が待っていたので、一緒に帰途についた。



 翌日の面接日。

 この日は一人一人時間が異なるので、私は自分の時間に合わせて学園へと赴く。

 先日受けた教室の前で待機し、自身の順番を待つこと数十分。

 前の方が終わり教室を出てきた。

 その後呼ばれたので私は教室へと入り、先生に挨拶をして席に着く。


 自己紹介から始まり、先生の質問に答えていく。

 結構質問事項が多くて驚いたけれど、ようやく最後の質問となった。



「この学園は王公貴族、平民関係なしに平等を志していますが、貴女は貴族として平民をどう思いますか?」

「とても尊敬に値しますわ」

「⋯⋯それは何故?」

「私達貴族は力があり、財力もありますが、それは彼らの力があってこそだと思います。私達は彼らに支えられて生きているのです。服も、食料も、生活に必要なものは彼らが作ります。勿論その為に私達は彼らを守り時には導くこともしなければなりません。ですが、生活の大半は彼らの働きがあってこそなので、私は彼らを尊敬致します」

「なるほど。貴女の考えはわかりました。これで面接は以上となります。結果は一週間後に学園の入口広間に公開されますので、確認しに来園してください。お疲れ様でした」

「ありがとうございました。失礼致します」



 私は挨拶をして教室を出る。

 学園の入口に向かうと、マティお兄様が迎えに来てくれていた。



「お疲れ様。面接はどうだった?」

「質問が多くて驚きましたわ」

「確かに、面接の問い多くて驚くよね。きちんと話せたかな?」

「はい! 結果が楽しみですわ」



 私は試験が終わってほっとした。

 後は結果を待つのみ。

 この一週間、早く過ぎて欲しいというのが正直な心境だ。

 この一週間の間にお兄様達は領に戻る準備をしている。

 戻るときは転移陣を使用するので、直ぐに着く。

 大丈夫だと思うけれど、そわそわしながら待つこと一週間後、結果が公開される時間より少し早く学園へと赴くと、レグリスを見つけたので、一緒に結果を見に行く。

 考えることは一緒だったみたい。


 公開される所に行くと、すでに結果を待っている人達もいた。

 朝早いにも関わらず結果を見に来るのは、平民の人達が多かった。

 まぁ、貴族は朝早くから行動なんて早々無いわよね。

 そして、時間となり先生方が掲示板を公開すると、待っていた人達は一斉に食い入るように自身の名前を探す。

 私とレグリスは直ぐに見つけた、というか、名前が並んでいた⋯⋯。

 私が首席でレグリスが次席。

 うん、頑張ったよ、私!



「やっぱりシアには敵わねぇ」

「ふふっ。お兄様達に良い報告が出きるわ! レグリス、これからもよろしくお願いしますね」

「あぁ、こちらこそ。在籍中には絶対勝つからな!」

「楽しみにしていますわ」

「さて、結果もわかったし、さっさと領に帰ろう。気を引き締めないとな」

「えぇ、そうね。今度会うときは学園ですわね。⋯⋯レグリス、気を付けて」

「あぁ、お前もな。また学園で!」



 私達は各々の邸に、早々に領へ帰る為に挨拶もそこそこで帰途についた。


ご覧いただき、またブクマや誤字報告もありがとうございます。

次話も楽しんでいただけたら嬉しいです。

よろしくお願い致します。

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