表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めた世界が私の生きる場所  作者: 月陽
第1章  大切なもの
3/270

03 診察

 

 私はお水を飲み、一息ついたところでモニカに今置かれている状況を聞いた。



「モニカ、ここは何処かしら? (わたくし)の部屋ではなさそうだけど⋯⋯」

「此処は、シベリウス辺境伯領にある領主邸です。今王宮に姫様がいらっしゃるとまた狙われる可能性が高い為に一先ず陛下のご指示で王姉殿下が嫁いでらしたこちらの領に参った次第です。詳しい話は医師(せんせい)の診察を受けてからにしましょう。呼んで参りますので少々お待ちくださいませ」



 そう言うと、一礼して部屋を後にした。


 私は、何故毒を盛られたのか、何故狙われるのかが全然判らなかった。

 けど、お城にいてお父様達に迷惑がかかるといけないから伯母様の処に身を寄せるのが一番いいのか⋯⋯。

 でも私が此処にいるのがばれたら伯母様達にも迷惑がかかるのでは⋯⋯。

 判らないことをつらつらと考えていると、モニカが医師とシベリウス辺境伯家当主、そして伯母様と一緒に戻ってきた。



「殿下、お目覚めとお聞きしましたがご気分はいかがですかな?」



 王宮の筆頭医師であるブルーノが聞いてきた。



「気分は、大丈夫ですけど⋯⋯少し、身体が重く感じます」

「いくつか質問と身体を診させて頂きますよ。まずはご自分が何処の誰か判りますかな?」

(わたくし)はエステル・ヴィルヘルミーナ・グランフェルトです。ここはグランフェルト王国で(わたくし)は国王の娘です」

「倒れる前に何をしていたか覚えておられますかな?」

「⋯⋯確か、お勉強が終わり少しお昼寝をして、目覚めた後に休憩にお茶をいただいていたと思います」



 そう答えていると、部屋にいる全員が驚きの表情をしていたが、私には何故皆が驚いているのか判らなかった。

 ブルーノ医師は驚いてる皆とは違い動じず、私の顔や首元、身体や手首にと手を翳して調べていった。



「ふむ、熱はまだ少しありますが、魔力は安定しているようですな。ただ安定はしているものの少々揺らぎも見えます。これは精神的なところからくる揺らぎじゃろう。受け答えはしっかり出来てますし、毒の方はほぼ問題はないのでご安心くだされ」



 その言葉から此処にいる皆が驚きから安堵の息を吐いた。

 私もその言葉に安心した。



「熱が下がるまでは安静に、食事は滋養のある流動食がよかろう。熱がさがったら固形物を食してもよいですが、ただし、消化のいいもので。一週間後に再度診察に赴きますゆえ、一旦王宮に戻り陛下に報告しておきましょう」

医師(せんせい)、お話しをするのは構いませんか?」



 私はブルーノ医師に質問をした。



「勿論。じゃが、無理は禁物じゃよ。少しでも体調が悪くなったり、眠くなったりしたらすぐ休むこと、今殿下に必要なのは考えるより何よりも休息ですからの」



 そう言い残し、辺境伯と一緒に部屋を後にした。

 

お読みいただきありがとうございます。

そして、初ブクマをありがとうございます!

とても嬉しいです。

また次話もよろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ