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目覚めた世界が私の生きる場所  作者: 月陽
第2章 学園生活の始まり
142/273

142 解説つきの試合観戦


 会場を見れば、丁度審判が出てきていて、準備が整ったようだ。

 準決勝第一試合はマティお兄様とティナお姉様。

 まだお二人は出てきていないけれど、観戦者達は今か今かとざわざわとしている。

 そしてようやくお二人が会場に姿を現すと会場中の観戦者達の盛り上がりも一気に上がった。

 


「二人共落ち着いているね」

「これは面白い試合になりそうだ」

「シアはどっちを応援するんだ?」

「マティお兄様を応援いたしますわ」

「迷いないなぁ。クリスティナ様と仲良いのにマティ様を応援するんだ」

「元はと言えば、(わたくし)がお兄様の試合を観たいと言ったからこちらに出ることになりましたもの。それなのにティナお姉様を応援するだなんて出来ません」



 私の一言でこちらに出ることになったので、流石に浮気のような事は出来ないわ。

 勿論ティナお姉様にも頑張って欲しいけれど、今回はお兄様の応援しかしないし優勝して欲しい。

 会場ではお二人が礼を取る。

 そうすると観戦者達も静かに開始の合図を待つ⋯⋯。

 


「始め‼」



 審判がそう声を上げた瞬間、先に仕掛けたのはティナお姉様だった。

 瞬発力があって、お兄様との距離を一気に詰め一閃を放つがお兄様はそれを難なく受け止め、お姉様もそれが分かっているので、直ぐに次の攻撃に転じる。

 お兄様も受け身だけにならずに攻撃を仕掛けていく。

 マティお兄様には力では敵わないので、ティナお姉様は上手く躱しつつの剣捌きは凄いと思う。

 幾度となく剣を合わせていたけれど、二人共一度距離を取った。

 


「ティナだけじゃなくマティもかなり腕を上げていますね。一年でこれだけ腕を上げるなんて、何か心境の変化でもあったのかしら」

  


 そうセイデリア辺境伯婦人であるベアトリス様は仰った。

 やはりレイ様の妹君だけあって鋭い。



「ベアトリス様、マティは⋯⋯」

「分かっていますわ。あの経験で腕を上げた、と言いたいのでしょうけれど、彼の剣からはそれだけではない、別の者を感じます。(わたくし)の目は誤魔化しきれませんわよ」



 あの経験、とは去年の終わりから発生した魔物大襲来の事で、だけどベアトリス様はそれだけではないとお養父様を見ずにそう言った。

 そういえばこの中、親達の中で私の事を知らないのは夫人だけで⋯⋯もしかしたら、何か勘付いていらっしゃるかもしれない。

 私がそう思っていたら、ふと視線を感じた。

 それもベアトリス様が座っていらっしゃる方向から。

 これは、振り向いたらダメよね。

 振り向きたくなるけれど、振り向かずに何も気づかないふりをして視線はマティお兄様を見据える。



「成程ね。ユリウス、後程お話をしましょうか」

「は? 急に何の?」

「そうやって惚けても無駄ですわ。此処で話されたくはないでしょう?」

「⋯⋯分かった」



 これはもうバレて、しかも肯定したことに他ならない。

 セイデリア辺境伯は尻に敷かれているようね。

 後方の少しピリッとした空気が此方まで感じられる。

 だからと言ってここで私が何かを言う事は出来ない。

 この後の事を考えるとお養父様達に何だか申し訳ないわ。

 シャロン様とレグリスもこの雰囲気に気付いていて、だけど口出しが出来る雰囲気でもないので、二人共知らないふりをしている。

 何だか可怪しな事になったけれど、試合は進んでいてお姉様は息が上がってきていた。

 それでも二人共隙を見せずに攻防が続いている。

 今まで中々思い切った攻撃を見せなかったお兄様が急に動きが変わった。

 お兄様の動きが変わったことで瞬発的にティナお姉様に詰め寄り剣を弾き飛ばしお姉様の喉元に剣を突き付け一気に勝敗が決まった。

 勝敗が決まってからの歓声が耳に付く。

 本当に思ったよりも歓声が凄くて、そちらに圧倒されてしまいそう。



「ティナは嫌な負け方をしたわね」

「最初からマティアス君に乗せられていたからね。ティナの落ち度だよ。だけど去年の事を思ったらかなりの急成長しているのは誉めてあげないとね。それはマティアス君にも言える事だけど」

「だが、マティにしてみたら珍しいやり方だったな」

「確かにそうね」

「いや、今のティナにとってはそれでいいよ。今回の負け方はあの子にとってもより成長する糧になるだろうからね」


 

 今日見た感じでは、お兄様は最初からあまり攻撃を仕掛けていなかった。

 まずティナお姉様の攻撃を受けながら様子を見つつ、だけど合間に攻撃を仕掛けたりはしていたけれど、お姉様を負かすほどの攻撃ではなく、お姉様の弱点を探っていた、といった感じで最初からお兄様のペースにはまっていた様な気がする。

 お姉様もそれは分かっていて、途中から攻め方が変わっていたけれど、体力の差で一瞬の隙をお兄様に付かれたって感じだった。

 それも鋭い一閃で⋯⋯。

 お姉様にとってはその余裕を持った一閃での負けが差を突き付けられたといった感じで悔しいはず。



「さて、次はうちの愚息だな」

「この準決勝をどれだけ早く終わらせられるかしらね」

「兄上の事だから小細工なしで勝敗決めそうだけど。目的はマティアス様との一戦だから」



 なるほど。

 マルクス様はマティお兄様との対戦が楽しみなのですね。

 準決勝の第二戦はレグリスの言った通り、何の小細工もなしで相手を圧倒して勝利した。

 ちょっと相手の方が可哀相だと思ってしまうほどに。

 だけど、これが実力差だから仕方ないのかもしれない。

 相手が全く強くない、ということは無く実力はあるけれど、相手が悪いといった感じだ。



「さて、次の三位決定戦まで二十分後か」



 次の試合まで時間はあるので、私は少し席を立つ。

 勿論一人で行かせてくれないのは分かっていたので、シャロン様に声をかけたのだけれど、シャロン様は大丈夫と、それを聞いたお養母様が逆に私を誘ってくれたので、お養母様と一緒に行くことにした。



「シアとこうして二人で歩くのは久しぶりね」

「そうですわね。お養母はお元気でいらっしゃいましたか?」

「えぇ元気よ。暫く会わない間に貴女は随分と成長したわね。見違えたわ」



 お養母様はそう言って私の頭を撫でた。

 久し振りのそうした触れ合いが嬉しくて自然と頬が緩む。



「アレクは元気ですか?」

「とてもね。勉強と訓練をとても頑張っていてマティ達が戻ってきたらどれだけ頑張ったか見て貰うのだと意気込んでいたわ。それに、貴女に会うのも楽しみにしているわよ」

「私もアレクに会うのが楽しみです。きっと背も伸びたでしょうね」

「そうねぇ。(わたくし)は毎日一緒だからわからないけれど、シアから見ればとても伸びたと思うわ」



 アレクと最後に会ったのは休暇でシベリウスに帰った一日だけで、私は離宮で過ごしていたから全然会っていないので、きっと背も伸びてるでしょうね。

 そういえばフレッドにも全然会えていないわ⋯⋯。

 弟達のことを考えながら歩いていると前方がとても騒がしかった。



「何事かしらね」

「何か言い争っているように聞こえます」

「こんなところで迷惑ね」



 更に近付いて行くと言い争いの内容が聞こえてきた。

 よく聞くと、観戦中に立って応援するのは後ろにいる方々へ迷惑だと注意している方と、注意されている相手は⋯⋯まさかのノルドヴァル嬢だった。



 ――何故此処に?



「あれは、ノルドヴァル公爵家の⋯⋯確かリースベット嬢ね?」

「そうですわ。まさかここで観戦しているとは思いませんでした。彼女は殿下を狙っていますから」

「なるほど。そして貴女にも絡んでいるのね」

「よくお分かりになりましたね」

「一瞬だけど、貴女がとても嫌そうな顔をしたのですもの。すぐに分かったわ」



 顔に出てましたか。

 それは直ぐにバレますね。

 それにしてもあれだけ公爵家と生まれの良さをひけらかしているのにも関わらず、観戦の態度が悪いなんて、まぁ普段の振る舞い方も疑問だらけなので、上の学年の方から指摘され、叱られても仕方ない事。

 だけど、素直に聞く耳を持たないから今のように迷惑なことになっている。

 他の方々は本当に迷惑そうにしながらも相手が相手なので関わらないでおこうといった感じだ。

 だけど、令嬢は相変わらず自分本位で相手が年上だとしても引かなかった。

 このままは良くないし、無駄に時間が過ぎていくだけで、折角の交流会の雰囲気も悪くなる。

 と、そんな雰囲気の中、令嬢達の方へと歩みを進める人がいた。



「そこで立ち止まって言い争いをしていては皆様の迷惑になります。話をするなら会場の外でお願いします」



 そう言いながら令嬢達に近づいたのはルイスお姉様だった。

 生徒会で、だけどルイスお姉様は平民なので、あの令嬢が素直に従うかどうか⋯⋯。

 


「シア、彼女は確か生徒会の子よね? だけど貴族ではなかったわね」

「はい。今七学年の生徒会の方で、お養母様の仰る通りです」

「あれは引かないわよ」

(わたくし)もそう思いますわ。ですので少し行ってまいりますわね」

「貴女をあれに接触させたくはないのだけれど⋯⋯」



 お養母様はそう仰ったけど、学生の問題なのでお養母様にお願いするわけにはいかない。

 そしてやはりルイスお姉様の言葉を全く聞く気配が無い。

 注意した令嬢はルイスお姉様がいらっしゃったので素直に頷いていらっしゃるけど。



「生徒会の方と言えど関係ない方は入ってこないでくださいませ」

「私に注意されたく無いのでしたら、周囲に気を使って頂きたいです。現状、どれだけの方達が迷惑をしているか、周りが見えていて?」

「周囲がどうとか関係ありませんわ。(わたくし)はそこの無礼な方と話をしているのです。態度が悪いと、何故下の者に言われないといけないのでしょう?」

「彼女は貴女より上級生です。話を聞けば貴女は観戦中に度々立ち上がっていらっしゃったのでしょう? 貴女が立ち上がる事によって後ろの方が観戦しにくい状況になる事は理解していますか? 立ち上がって観戦しないようにと、きちんと観戦中の注意事項にも記載しております。それを守らずにいたから上級生から注意を受けている、という事は理解しているかしら?」

「確かに記載していましたわね。ですが、嬉しくて立ち上がることくらいあるでしょう? それをこのように目くじらを立てていう事かしら? 大体、貴女はただの平民でしょう? 生徒会だろうが偉そうにお説教される謂れはありませんわ」



 やっぱり、ルイスお姉様の注意も聞く耳持たず、ね。

 溜息をつきたくなるのを我慢しつつ声を掛ける。

 


「ノルドヴァル嬢、以前にも言いましたが、学園では階級など関係ありません。会長に注意されていたはずですが、もうお忘れになりましたの? つい最近の事ですのに」

「なっ! 急に出てきてなんですの⁉」

「あまりこのような大勢が集まっているところでお話しするのは感心致しませんわ。それにしても、会長から注意をされたのにもうお忘れになったのでしたら、公爵家の、と言いながら物覚えが悪いと皆様に知られておしまいになりますよ。(わたくし)達生徒会は情報共有をしておりますので、直ぐに皆様に知られることとなります。それでもよろしくて?」

「なっ! 引けばよいのでしょう! 覚えていらっしゃい!」



 そう捨て台詞を吐くと取り巻きを連れて颯爽とこの場を後にした。

 全く、全然成長しませんね。

 迷惑な令嬢が居なくなり、人々はほっとしたように動き始める。

 最初に注意していた上級生の方も私達に一言礼を言って去って行った。



「シア、ありがとう。まさかここであのような物言いをするなんて驚きだわ」

「あの令嬢の事だからルイスお姉様の言葉を聞かないと思ったのです。(わたくし)達も場所を変えましょう」



 ルイスお姉様を伴ってお養母様の所へ戻ると、にこやかな顔をして私達を迎えてくれた。



「お疲れ様。上手く退けたわね」

「今回はヴィンセント殿下にこの件が伝わる事を良しとしなかったので早々に引いただけですわね」

「それでもよ。それより、そろそろ紹介してくれないかしら?」

「申し訳ありません、お養母様。こちらは七学年の生徒会の方で、普段から仲良くさせて頂いているルイス嬢ですわ。ルイスお姉様、こちらは(わたくし)の養母のオリーヴィアです」

「お初にお目にかかります。ルイスと申します。お目にかかれて光栄です」

「そんなに畏まらなくても大丈夫よ。初めまして、アリシアの養母です。養女と仲良くしていただいてありがとう」



 紹介が終わったところで、そろそろ観戦席に戻らないと三位決定戦に間に合わないわ。

 ルイスお姉様に話を聞くと、手が空いたので、ティナお姉様の試合を観に来たところにあの場を目撃してしまったらしく、お一人で来られたとの事なので私は一緒に観戦しようとお誘いをしたら、お養母様がいるのでご家族のお邪魔になるのではと遠慮気味になさっていたけれど、そのお養母様から是非にとの事で、お姉様も一緒に観戦することになった。

 観戦席に戻ると、まだ少し時間があり、間に合ったことに安心する。



「お帰り。遅かったね」

「ちょっと色々あったのよ。後で話すわ」

「そちらの令嬢は?」



 お養父様がルイスお姉様に目を止めたので、私は此処にいる皆様にルイスお姉様を紹介し、また私達の両親達の紹介を行うと、最初は緊張されていたけれど、挨拶を終えると少しほっとして私達と同じ前の席に着いた。



「まさかルイスさんを連れて戻ってくるとは思わなかった」

(わたくし)もお会いするとは思ってなかったの」

「ルイスさんでも緊張する事あるんですね」

「それは、流石に緊張するわ」

「あっと、そろそろ始まるみたいですよ」



 次は三位決定戦で、ティナお姉様と先程の試合でマルクス様に敗れたオロフさんという方だ。

 三位決定戦は勿論ティナお姉様を応援する。

 二人が会場に姿を表すと歓声が湧いた。



「ティナの勝利で決まりだな」

「そうだな。相手は力が入りすぎているし、まぁ元々の実力が違うからね」



 またもや大人達はそう評価を下し、次の決勝を楽しみにしているようだった。

 それを聞いていたルイスお姉様は驚いていたので、試合中はずっとこんな感じだと伝えておいた。

 だけど試合はお養父様達の会話通りだったので、ティナお姉様の三位で決定した。

 そして決勝戦へ。



「ようやく決勝戦だな。二人がどのような試合をするか楽しみだ」

「マルクス君がまだ実力を見せていないからどうなるか楽しみね」

「それでもマルクスは負けるでしょう」

「ベティ様、そんなあっさりと⋯⋯」

「理由は最初に話した通り。背負っている重みと覚悟がマティと比べて全く違うわ。勿論重みだけでどうにかなるものでもないけれど、実力が違うもの。それは観ていて分かる事よ」

「貴女が言うと否定できないわね」



 ベティ様は人を見る目が確かなのか、お養母様も納得している。

 勝敗云々は置いておいて、私としてはお兄様の試合を観て私も出来る事は取り入れたいし、勉強にもなるので、真剣に観戦をする。

 それはレグリスも同じのようで後ろで話している事は特に気にした様子もなく会場に姿を現したマティお兄様とマルクス様を真剣に見つめている。

 そして待ちに待った決勝戦が始まった!

 始めの合図で最初から激しい打ち合いが繰り広げられる。

 力はマルクス様が上の様に思うが、繊細な剣捌きはお兄様が上手だけど力では負けているが、それを技術で上回っていて見ている限りでは拮抗していると思う。

 どちらも相手を良くて見て冷静に動いているので一進一退の攻防が続いている。

 


「これは、どちらか崩れたら一気に決まるな。だが今のところはマルクス君が優勢かな」

「今のところはね。だけど、マティ君は全くブレていないわ。誘っているようにも見えるわね」

「誘っている感じはあるが、さて、マルクス君はそれにはまるかな」



 お養父様達の解説を聞きながらお二人の動くをよく見るけれど、私には誘っているとかはよく分からない。

 レグリスは何かわかるのか、ぼそっと呟いたりしている。

 長く感じる時間を二人の剣がぶつかり合う音が会場内に響く。

 中々進展しない攻防が続くが、ほんの少しお兄様の切っ先が乱れたような気がした。



「決まったわね」



 ベティ様はそうつぶやいた時、剣先が乱れたお兄様へマルクス様は今までで一番鋭い一閃をお兄様へ繰り出した。

 お兄様は避ける素振りを見せなくて、このままではお兄様が負けてしまう! それよりも危ない!!

 そう怖くて手に力が入った。

 だが、その予測に反して崩した体制からは避けきれないと思われた一閃をお兄様は剣の柄で弾き返し、剣を弾いた反動でマルクス様の喉元へ突き付けた!

 その攻防は一瞬の出来事で、一瞬何が起こったのかよく分からなかったが、マルクス様が負けを認めたので静まり返った中、審判の、マティお兄様の勝利を告げた瞬間、会場内は一気に大きな歓声に包まれた。

 


「最後は流石にひやっとしたわ」

「やはりベティの言った通りになったな」

「マルクスは肝心なところが甘いのよ。そして肝心なところで焦るのも良くないわね」

「その点、マティは最後まで冷静だったな」

「シア達は試合を観てどう感じたかしら?」



 まさかお養母様から感想を聞かれるとは思わなかったけれど、素直に答える。

 最後のお兄様の駆け引きや、途中誘っているところは分からず、最後まで冷や冷やした事。

 だけど、剣の使い方や相手の動き等、とても勉強になったし、自分にも生かせる点は沢山ある事を答えた。

 そう言った事を私は答え、レグリスは、私よりも全然試合の運びが分かっていて、観る観点が違っていた。

 シャロン様は冷静に分析が出来ていたけれど、自分はそもそも剣が苦手だと零していた。



「皆それぞれ良いところ見ていたね」

「沢山意見があっていいと思うわよ」

「少し人が少なくなるまでもうちょっとここで待とうか。今出るとかなり混雑しているからね」



 確かに、試合が終わると一斉に人が動き始めたので、周囲は立って前が動くのを待っている状況なので、少し後に出るのがよさそう。

 此処でベティ様のちょっとした講義が始まり、先程の二人の動きや、駆け引きなど、詳細を教えて頂きより先程の内容が良く分かった。

 ベティ様の教え方はとても分かりやすくて納得しやすく、ただ頭では分かっても身体がそう動けるかはまた話が違うので、今後の訓練でもそれをものに出来る様に頑張りたいと思う。

 レグリスに関してはまた厳しく訓練を課すと仰っていて、若干青褪めてはいるものの、目はやる気に満ちている。

 話をしているうちにだんだんと人が少なくなっていったので、丁度いい区切りの所で会場外へと移動した。



ご覧頂きありがとうございます。

ブクマ、評価、いいねをありがとうございます。

とても嬉しく、励みになります。

次回は二十九日に更新致しますので、よろしくお願い致します。

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