134 お兄様とお茶会
今日はお兄様と約束したお茶会の日。
マティお兄様達と共に離宮に転移し、お兄様達は訓練へ、私はお茶会の準備を行う。
先週は私の我儘で延期し今日迄待っていただいたので、まずはお兄様にお礼とお詫びをしなければ。
離宮の日当たりのいいサロンをお借りしたので、私は準備を整えてお兄様がいらっしゃるのを待つ。
暫く庭園を見ながら待っているとお兄様がとてもいい笑顔でいらっしゃった。
「ごめん、待たせたかな?」
「いえ、私も来たばかりですわ」
「この二週間は長かったよ」
「お兄様、一週間先延ばしにしてしまい、申し訳ありませんでした」
「謝る必要はないよ。父上と話すことはステラにとっては重要な事だからね。⋯⋯それで、ステラの気持ちとしては少しは憂いが取れた?」
「はい。お父様と話した内容は、お兄様はお聞きになりましたの?」
「父上から聞いたよ。ステラの思いも一緒にね」
お兄様はそういうとふわりとほほ笑んで私の頭を撫でた後、私達は席に着いた。
直ぐにモニカがお茶を淹れ、後ろへ下がる。
私はお茶を一口飲み楽しんでいると、お兄様はじっと私を見つめていて、不思議に思い首を傾げると何故か笑われた。
「何故笑うのです?」
「いや、父上に話を聞いていたが、今のお茶を楽しむステラは今まで通りで安心、というより、そこは変わらずで嬉しいというか」
「お兄様、私はそんなに変わっておりませんわ」
「父上曰く、ステラが頼もしくなったと、やっと元のステラに戻ったと嬉しそうにしていたよ」
「そんなに違いますでしょうか?」
「そうだね⋯⋯。雰囲気は変わったね。纏う空気に遠慮がなくなり、五歳の頃に戻ったように思うよ。戻ったと言ってもいい意味でだよ。今迄は一歩引いているというか、私達に対しても迷惑を掛けないようにという思いが伝わってきていたからね。それは、少し寂しかったよ」
「ごめんなさい。ですが、それは私はまだまだ子供みたいと言うことでしょうか?」
「そういう意味じゃないよ。やっとステラが自分を偽らずに私達に素直になってくれて、それがあれ以来だからね。本当に嬉しいんだよ」
それはもうお兄様は嬉しそうに話した。
そこまで変化したかどうかは自身では分からないけれど、今迄とは違う想いがあるから、それが変化したというのならそうかもしれない。
「それで、ステラはこれからどうするつもり?」
「そうですね、私からは何かをするつもりはありませんが、先週寮へ戻った時の事ですが、ノルドヴァル公爵の孫であるご令嬢をお見かけしましたわ」
「ステラ、まさか接触していないだろうね?」
「しておりませんわ。ただ⋯⋯」
私はその時の状況を詳しくお兄様にお話をした。
あの令嬢の被害を受けたのは同じ二学年で同クラスのアスタさんという方。
二学年の内情は私には分からないけれど、同じ生徒会で二学年のリアムさん達にお話を聞くと教室内ではそう大きく問題は起こしていないけど、アスタさんへの当たりが強くなっているという事が気がかりだ。
どこの世界でも苛めはあるもので無くならない⋯⋯。
そんな事をして一体何が楽しいのか、全く理解できない。
お兄様にお話しを終えると、難しい顔をしていた。
「二学年はあの双子がいる為、少し雰囲気が良くないんだ。リアムやケヴィンを始め先生方もかなり苦慮されている」
「学園内の事ですし、外からの干渉は出来ませんものね。私はまだ直接お目にかかったことが無いので何とも言えませんが」
「会わなくていい。ステラが目を付けられると私が黙っていないよ」
「いえ、仮に私が目をつけられたとしても、ヴィンスお兄様は黙っていて欲しいです」
「⋯⋯全く! 今の状況がもどかしいよ!」
お兄様もですけれど、私もです。
だけどお兄様はちゃんと分かっていらっしゃるので、もし私が目をつけられたとしても押さえてくれるでしょう。
まぁその後が大変になりそうですけれどね。
「お兄様、例の双子は似ているのですか?」
「似ているのは外見だけだね。性格は違う。令嬢はあからさまな権力主義で自己中心的な性格で公爵にそっくりだ。弟は飄々としているな。ただ人で遊ぶような、そういう最低なやつでもある」
「なるほど。どちらにしても二人共にあまり褒められた性格ではないという事ですわね」
「そうだな。人としてあり得ない」
「結局双子は二人共に父親ではなく公爵に似ている、という事かしら」
「そういう事だね。育てたのが公爵だからそれも仕方ないことだろうね」
「二人の父親は引き籠っているとお聞きしたのですが?」
「それが、私も会ったことが無いんだよ。公爵は何度か顔を合わせているけど⋯⋯」
流石にお兄様が会ったことないって⋯⋯まぁ引き籠りだけというのが理由ではなく、別の理由で外に出せないのかな。
兎に角、あの双子は相当な要注意って事ね。
「ステラ、本当にあの二人には気を付けてね」
「私から近づくことは致しません。ですが、先程話したような事が起きて周囲に助けになるような方々がいらっしゃらなかったら動くかもしれませんわ」
「そういう状況に遭遇はしてほしくないが、見過ごせとも言えない⋯⋯」
お兄様はそう言うと、葛藤するような表情をした。
二学年の教室が近いので、無いとも限らない。
「はぁ。まぁ取り合えずは厄介ごとには首を突っ込まないように。後何かあったら必ず私に話すんだよ」
「分かりましたわ」
「さて、面倒者の話はここまでだよ。折角ステラとこうして周囲を気にせず会っているのだから楽しい話をしよう」
「はい!」
それからはお兄様と楽しいお話に話を咲かせた。
主に王宮にいるお父様達の話や、中々会えないお母様やフレッドの話。
フレッドは最近魔法の訓練が楽しいのか剣術よりもそちらの訓練に力を入れていると。
勿論勉学も頑張っているとお兄様が褒めていた。
そして交流会の話へ。
ヴィンスお兄様は剣技にお出になるが、その練習中の出来事を色々と教えていただいた。
練習中からマティお兄様への声援が凄いらしい。
そはれヴィンスお兄様もではと聞くとやはりそうみたいでぐったりとしていらっしゃった。
私も一度見に行ってみようかなとお伝えしたら、ステラが見に来てくれるのは嬉しいが、他の令嬢達が煩いから止めた方が良いと言われてしまい、当日のお楽しみにすることにした。
逆に私はどういう事をするのかと聞かれたけれど、こちらも当日の楽しみにして頂くように伝えた。
日程が決まり、一、二年は剣技、魔法技共に初日なのでお兄様達の勇姿を観戦できる事が分かった時は嬉しかったけれど、レグリス達の試合を見に行くことが出来ず、少し残念に思う。
逆にお兄様達も私を見に来てくださるという事なのでお兄様達の妹として恥じない魔法操作を見せなければと思う。
それはお兄様達も一緒のようで、私が見に来るからと練習に力が入っている様だった。
お互いの試合を当日楽しみに、練習に励もうと約束をした。
「この間話していた件だけど、伯父上に話を通し、了承を貰ったからシベリウス領でデート出来るよ! 私は勿論ステラみたいに外見を変えるけどね」
「冬の休暇が楽しみです。お兄様はどのようなお姿になさるのですか?」
「それは当日のお楽しみだよ」
先の楽しみが増えて嬉しいし。
お兄様と街歩きが出来る事も、お兄様がどのような姿に変えるのか、そちらも楽しみ。
「ステラが嬉しそうで良かった」
「お兄様は楽しみではありませんの?」
「勿論楽しみだよ。その日は私とステラの二人だけだからね。後シベリウス領に数日泊まるからね」
「本当ですか!?」
「本当だよ。私はレオンの友達として泊まることになっているから。そうだ! 名前も考えないといけないな。⋯⋯ステラが考えてくれるかい?」
「私がですか?」
「お願いできる?」
「考えてみますわ」
お兄様の偽名⋯⋯。
どのような名前がいいかしら。
「エリアス、というのはどいかがでしょうか?」
「いいね! では私が変装しているときはエリアスって呼んでね」
「分かりましたわ」
変装したお兄様はどんな姿なのかな。
当日を楽しみにって言われたけれど、冬の休暇で一緒できるのはきっと年明けになると思うので、まだまだ先なので待ち遠しい。
「さて、良い時間だね。マティ達の訓練でも見に行くかい?」
「どんな訓練をされているのでしょうね」
「この時間だと、既にきつい訓練を受けて倒れているんじゃないかな」
「お従兄様達は伯父様の訓練に耐えていらっしゃるので大丈夫だと思いますわ」
「あぁ、伯父上の訓練もやばいからね⋯⋯」
さぁ行こうと促され、お兄様と共に訓練場に赴くと、そこは怖いくらい緊張に包まれていた。
それもそのはず、マティお従兄様、レオンお従兄様対離宮の名立たる騎士団十名と言う相手に未成年がいるにもかかわらず、この鬼のような訓練が繰り広げられようとしていた。
「見に来たのか?」
「お祖父様、マティお従兄様達は大丈夫でしょうか?」
「これぐらい耐えられねばお前達を任せられん」
「二人はどうですか?」
「マティは剣も魔法も筋がいい。アルノルドそっくりだな。レオンは魔法に特化している、剣も悪くはないが⋯⋯マティには及ばないな」
確かに、マティお従兄様はアル伯父様と同じく両刀って感じで、レオンお従兄様は魔法の扱いがとても滑らかで空気みたいに自然な感じがする。
今騎士の方々との訓練試合を見てもマティお兄様とレオンお兄様で連携が取れていてレオンお従兄様がよく周囲を見てマティお従兄様を助けている。
逆にマティお従兄様もレオンお従兄様の死角を狙われたところを防いだりしている。
相手が熟練された騎士達なのでそう簡単にはいかないが、お従兄様達は着実に相手を倒していく。
それでもやはり相手は今まで積み上げてきた経験の違いから残り三人というところで地面に伏せた。
「ふむ、思ったよりもよくやったな」
「いえ、お祖父様⋯⋯私の目から見たら二人共年齢に合わず、強いでしょう」
「さっきも言ったがそうでなければ、お前達、引いてはシベリウス領は任せられん。出来て当たり前だぞ」
「それはそうかもしれませんが⋯⋯」
「お従兄様達大丈夫でしょうか」
マティお従兄様は遠目で見ていても騎士達に介抱されているが中々起き上がることができないみたい。
脳震盪を起こしているのかしら⋯⋯。
「あぁ、気が付いたようだな」
お祖父様がそう呟くと、マティお従兄様が起き上がってきた。
レオンお従兄様はすでに座っていて悔しがっていた。
二人共少し休み動けるようになってからこちらへと歩いて来るけれど、私達二人がいることに少し驚いていた。
「お二人も見ていらしたのですか?」
「見ていたよ。かなりきつい訓練を受けているみたいだな」
「きつくてもこれ位熟せなくてはお護りする事は出来ません」
「いい心掛けだ」
きっぱりと話すお兄様にお祖父様は満足そうだ。
「マティお従兄様、倒れていらっしゃいましたが、大丈夫ですか?」
「大したことはありませんよ。ご心配ありがとうございます」
マティお従兄様は痛そうな素振りを見せずにそう答えた。
レオンお従兄様もあちこちに擦り傷や傷が見て取れるが、悔しさを隠しもせずにお祖父様の言葉を待っていた。
お祖父様はお二人に先ずは自らの視点で良い点と悪い点を質問をし、それを聞いた上で実際にお兄様達の相手をした騎士達が順番にマティお従兄様とレオンお従兄様其々の良い点悪い点、改善点を挙げていく。
それを真剣な面持ちでお従兄様達は聞いている。
私とヴィンスお従兄様も一緒に話を聞く。
やはりお祖父様達を護ってきた騎士達の生の指導は自分達にも勉強になり糧となる。
そして最後にお祖父様からの一言。
「この一週間に出した課題は出来ていたが、まだまだ改善点があるな。来週は今改善点を告げられたところを直せているか、一週間でどれだけ意識して技術が上がっているかを見るから精進しろ」
「「はい!」」
「来週はステラも参加しなさい」
「よろしくお願いいたします」
「お祖父様、私は除け者ですか?」
「お前はやる事があるだろう? そっちを片付けろ」
「仕方ありませんね」
お兄様は何か抱えていらっしゃるのかしら。
気になりお兄様をじっと見詰めると、何でもないというように手を振った。
もう、また隠す⋯⋯。
私が若干拗ねていると、お兄様は笑って私のほっぺをつついてきた。
もう! そうやって子供扱いして遊ぶの止めて欲しいです。
私はお返しと言わんばかりにお兄様のほっぺをつつき返そうとするが、身長差もあって防がれる、けどめげない私。
そうやって暫く戯れているとお祖父様から突っ込みが入った。
「お前達は何をしているんだ⋯⋯」
「「あっ⋯⋯」」
私達のそんなやり取りをお祖父様を始めここにいる皆に微笑ましそうに見られていたのに気付かず、ちょっと恥ずかしいです⋯⋯。
「さて、今日の訓練は終わりだ。ご苦労だったな。ヴィンス達は少し付き合え。マティとレオンはまず汗を流してこい」
そうお祖父様の指示で、私とお兄様はお祖父様に続き場所を移し、私達にお茶を淹れた侍女達は早々に部屋を後にした。
お茶を淹れた後に退出するよう予め言われていたのかもしれない。
「ステラ、学園で変わったことは無いか?」
「特にありません。何かあったのでしょうか?」
「いや。あの話をした後だからな、ステラもあやつの孫を意識しているんじゃないかと思ってな」
確かに意識はしているけど、ただどのような人物なのか自分の目で見たいというだけなのだけど。
まぁ意識すると何故かその人物と遭遇はするみたいなので、あの後寮に戻ると会ったしね。
会ったというのは語弊があるけれど。
一応先週、寮で見たことをお祖父達にお話をした。
「遭遇しただけで接触はなかったんだな?」
「はい。偶然にただそういった場面に遭遇しただけでしたので。私としては実際にどのような方なのか気になっていましたのでいい機会でしたわ。令嬢は私と同じく魔法技に出場するとお聞きしましたが、練習場には足を踏み入れていないみたいです」
「あれが練習するような奴に思うか?」
「そうは見えませんでしたわ」
練習をするような殊勝な感じには見えなかった。
だけど人は見かけによらず、という事もありますしね。
まだ一度しかお目にかかっていないので、そう直ぐの判断は出来ないのだけれど。
そう考えていると、マティお従兄様達がいらっしゃったようで外から声がかかったのでお祖父様の許可を得て入室してきた。
「失礼いたします。お待たせしてしまい、申し訳ございません」
「それほどでもない。二人共掛けなさい」
「はい。失礼いたします」
マティお従兄様とレオンお従兄様はそう答えてソファに掛けた。
お祖父様はノルドヴァル公爵家の事をお従兄様達にもお話をすると、どのような人物かご存じなのかを知り顔を顰めていた。
学園での評判やそれ以外の所での所業も聞き知っているようで、今後私に関わってくるようならそれとなく排除しろと、物騒な事を告げていた。
「ステラ、学園では普段誰と共にいてるのだ?」
「大体はセイデリア卿、ミルヴェーデン卿、クロムヘイム卿、ベリセリウス嬢、そしてエリーカさんとご一緒しておりますわ」
「ふむ、エリーカというのは平民か? どのような娘だ?」
「はい。エリーカさんは宝飾を扱う商家のお嬢さんですけれど、ご両親は養父母だと話しておりましたわ。小さい頃に賊に襲われたところを助けられたのだとか。ただ、その時に本当のご両親が亡くなったそうです」
「なるほどな。ベリセリウス家の令嬢とも仲がいいのか?」
「先に知り合いとなったのは上のクリスティナ嬢で良くしていただいておりますわ。同クラスのシャーロット嬢とは中期に入ってから話すようになりました」
お祖父様は何をお考えなのでしょうか⋯⋯。
不思議に思っていると、お兄様がお祖父様に質問をした。
「ステラの同クラス内にステラ事をお話しするおつもりですか?」
「別に同クラスでなくてもよいが、女子寮にステラの事を知るものが侍女以外にいた方が良いと思ってな。ステラの事を知るのはマティとレオンの二人で二人共男だ。女子寮内の事は流石に男の二人は把握できんからな」
「確かに」
「流石に女子寮内の事に関しては我々ではどうしようもありませんし、モニカでは学内の事に口出しは出来ませんからね」
お祖父様は今後、ノルドヴァル家の者が私に敵意を向けてくるのではと危惧しているという。
何故かというと、あの令嬢はヴィンスお兄様を狙っていて、一番邪魔なのが血の繋がらないシベリウス家の養女で従妹たる私だ。
血の繋がりが無く、シベリウス家の養女ならば王姉の後ろ盾があれば結婚も可能だからだ。
実際の所は実の妹だからそうはならないのだけれど。
だが、他所から見たらそうではない為、邪魔者という事になる。
そして同じ生徒会に所属していて、マティお従兄様達を始め、養女であるにも関わらずヴィンスお兄様も従妹である私を大切にしてくれているというのは知られている事。
普段生徒会以外で会うことを避けているけれど、全く会っていないという事も無い。
会うときはいつも他にも沢山人がいる時なので、従妹として可愛がっている、という認識が殆どだけれど、あの捻じ曲がった令嬢にはそうは見られていないと思うので、お祖父様のご心配も分かるけれど、それだと別に私の事を態々言わなくてもいいと思うけど、確かに女子寮に私の事を知る人は、私の傍にいるモニカだけだ。
「一番はベリセリウス家の者がいいが、ステラは上と下、どちらの令嬢と仲がいいのだ?」
「仲良くさせていただいているのは上のクリスティナ嬢ですわ。それに朝の訓練の時もご一緒させていただいております」
「分かった」
「お祖父様、もしかして⋯⋯」
「そうなるかはエリオット次第だな」
これは、クリスティナ嬢を巻き込んでしまったかしら。
侯爵次第というけれど、お父様がそれを良しとするならば決まってしまうのでは?
それ以上は何も言わず、そろそろお兄様も王宮へ戻らないといけない時間となり、私達も邸へと戻る事にした。
転移陣の部屋までお兄様と少しお兄様の意見を聞いたけれど、お祖父様はお祖父様でノルドヴァル公の事を気にされているので、あれの思惑に私達が巻き込まれるのが嫌なのだと。
表には出さないだけで、お兄様の事もそれとなく支援しているという。
私として生活をしている私は寮生活なので、そこが一番心配なのだと思うと。
お祖父様の思いは嬉しいけれど、そこに誰かを巻き込むのはやはり気が引ける。
だけど、これにも慣れなければいけないわね。
お兄様がちょっと心配そうに見ているけれど、大丈夫と安心していただけるよう笑みを向けた。
また学園でと挨拶をしてお兄様は王宮へ戻り、私達も邸に戻ってきた。
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次回は3月1日に更新致しますので、よろしくお願い致します。