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セミファイナル

作者: 朝馬手紙。

月曜日から日曜日にかけて

マイクも持たず、ギターもない

やっと大人になれた途端

解散 LAST LIVE

炎天下のロックフェス開催だ



どうせ求愛の騒音だろう、と

汗かいて飽きれる霊長類よ

同じ音に聞こえるかい

同じような歌に聞こえるかい

暗い土の中で考えてきた歌詞とメロディー

それでも嗤われても

この声が枯れて朽ちるまで…




月曜日から命日にかけて

恋人を作らず、観客もいない

やっと群青を感じた途端

ひっそり LAST LIVE

炎天下のロックフェス最高だ



どうせクサいラブソングだろう、と

三ツ矢サイダーを傾ける霊長類よ

同じ音に聞こえるかい

同じような歌に聞こえるかい

淡い期待を胸に書き綴った歌詞とメロディー

みんなに指刺されても

この声が枯れるまで、その日まで…



ボクはボクのことを歌いたい

感じたことを全て歌いたい 

降り注ぐ太陽の光

虫かごを揺らす少年

麦わら帽子白いワンピース

クワガタのアイドルグループ

ガリガリ君の外れくじ

キスをする線香花火の二人

あぁ

生まれて初めて世界に恋をしたんだ



























………


日曜日、アリの行進曲が近付いてくる

きっとボクがいなくなったって

ボクが作詞作曲した

“歌”は、もう二度と

誰にも歌ってもらえない

でも、それでもいいんだ

この瞬間まで歌い続けてきたこと

それだけがボクにとって最高の誇りだ


アリがとう


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