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大迷惑発生。 慌てる白

ちょっと文字数増やしました。あと、これから二日に一回の投稿頻度にしようと思ってます。


新キャラやべーやつです。

あと、ラブラブが少なくてすいません次の話から増やすので


「……ふぁ。爆睡してたな」

 目を覚ますとすでに朝日は昇り、翌日を迎えていた。

 俺は眠い目をこすりスマホを見ると通知が来ていた。

「そうだ、見ないで寝たんだっけな。どれどれ…………!?」

 チャット欄を開くと、死んじゃえだのバカだの暴言の嵐だった。

 メッセージは総じて20は来ている。

 慌てて目をこすり、送り主を見ると……

「あぁ、こいつか。めんどくさいなぁもう!!」

 送り主は、一年の学級委員長で俺につきまとっている(かん)(だに)(ゆず)()だった。

 おそらくどこからか、俺と白の噂を聞きつけたのだろう。

 朝からとんでもない憂鬱具合だ。

「いい加減やめて欲しいよ……人なつっこいだけなら可愛いもんなんだけどな」

 そう、柚木は可愛い。

 学校でもトップを争うかわいさだ。

 白が転校してきてから一位はずぅっと白だけど。

 そして、自分が可愛いことを知っているために嫉妬と、つきまとってる相手である俺をとられることが心底気に入らないんだろう。

 おそらく、今日は教室に突撃してくるだろう。

 その前に対処法を練らなきゃな。

「あ、そうだ。俺が白といちゃついてるところ見せたら諦めてくれるんじゃねぇかな」

 ただ単に白といちゃつきたいわけではない。

 断じてな……くはないけど。

「お兄ちゃん! 御飯出来たから降りてきて!」

「わかったから待ってろ!」

 俺は寝間着代わりにしてるジャージから制服に着替えてリビングに降りる。

「お兄ちゃんおはよ! って、なんか顔やつれてない?」

「ちょっと面倒ごとが起きたから憂鬱なんだよ」

 俺は自分の席に座り、カツカツと朝食を胃に収めていく。

 味噌汁に鯖の塩焼き、お米に卵焼きのザ・和食だった。

 味付けもちょうど良いし、やっぱり家族の料理が一番だよな。

「ごちそうさま。 うまかったぁ」

「お粗末様。早く学校行きなさいよー! いつもギリギリでしょう」

「わかってるよ、それじゃあ行ってくる」

 俺はそのまま部屋に鞄を取りに行き家を出た。

 出たと同時に周囲に意識を向け続ける。

「あいつはなにしでかすかわからねらいからなぁ、前もひどい目に遭ったし」

 そう前にもあったんだ。

 前の時は、俺が羽衣と買い物に行ってるところを見かけたらしく、次の日玄関から足を踏み出すと――ナイフが飛んできた。

 その後も水が降ってきたり、槍が飛んできたり、オネエバーのママさんらしき人に追いかけ回されたり。

 思い出すでぞっとする。

 あの日は本人に説明したらおとなしくなったんだっけ……

 今回どうすんだよ、弁解もなにも許嫁になったのはほんとだし、さっき言ったやつをほんとに実行したら発狂して銃発砲してきそうだな……

 銃刀法? あいつにそんな法律働かないんだよな。

 なんせ父親があれだもんな、多分俺が死んでも隠蔽されると思う。

 とりあえず今のところはなにも来ないので、自転車にまたがりダッシュで学校まで駆け抜ける。

 風が気持ちいい、だが心はひえっひえで気分は悪い。

 

 学校に着いたら素早く駐輪して教室まで駆け抜ける。

 俺は素早く自分の教室に逃げ込む。

 すると、目の前にはとんでもない光景が広がっていた。

「ゆ、祐介さん。どどど、どうしましょう!! えっとあの、あわわわわ」

「白、落ち着いて、俺が対処するから」

 そう言って俺は、白の頭に手をぽんっと置いて、目の前で俺の机に登って首つろうとしてるバカを下から引きずり下ろす。

「やめてください祐介先輩っ!! わたくし、ここを死地にするんですぅ!!!」

「やめろバカ! 迷惑にも程があるわ!」

 そのまま服を掴んでる手を思いっきり引く。

 そのとき柚木はバランスを崩し、俺に向かって落下してきた。

「ぐはぁ!!!」

 俺……ではなく柚木は背中から思いっきり落ちてうずくまっている。

 自業自得だ。

 白を除くクラスメイトの面々は、「またやってるのかこいつ」といったあきれ混じりの目で眺めていた。

 

 白だけがぽかんとしていたので、色々省きまくって一番伝わりやすく説明した。

「白、あいつは俺のストーカーだ。」

「ストーカー……ですか? さっき首つろうとしながら愛すべき先輩とか言っていたのでてっきり恋人か何かかと……」

「ないない、そもそも俺は人と交際した経験無いから」

「では、私が一番最初なのですね! うふふっ」

 あぁ、このやりとりだけで気力がわいて、心は満たされる。

「ストーカーじゃないし、イチャイチャしないでください! あと、わたくしは認めませんっ! きゅ、急に許嫁だとか、ひどい! 泥棒!!!!」

「俺はお前が一番ひどいと思うぞ。それと、どっちかと言ったらお前が泥棒だろこの状況……」

「もう知らないもん! 祐介先輩なんて死んじゃえば良いんだーーーーーっ!!」 

 柚木はそのまま叫びながら二年の教室棟を駆け抜けていった。

 あいつ最後までくっそ迷惑だな!

 それより、混乱させてしまって白には申し訳が付かないな。

「ごめん白、迷惑かけちゃって。お詫びに何かしたい」

 白は手をぶんぶんと振ってそんなそんなと慌てている。

 そんな仕草もとても可愛い。

「そんなっ! 祐介さんのせいではありませんし、勝手にテンパっていただけなので気にしないでください!」

「いやいや、あいつは俺のせいで迷惑かけてるようなもんだし、何かお礼させてください!」

「そ、そこまで言われるのでしたら。私とお出かけしていただけませんか……?」




初デートどうなるんですかねぇ

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