小さな会社員の京都出張生活~看病~
体験入社の延長をお願いしてから、私はずっとプログラムの作成をしている。
あれから数日経ち、今日は火曜日。大体は出来たのだが、
「小鳥遊先輩。ちょっといいですか?」
「何?」
「ここって、どういうことなのでしょう?」
「どこ?あ、ここね。確か…。」
「おい。例のプログラムは出来たか?」
「あ!ちょうどいいところに来たわね!ここ、分かる?」
「あ?そこはな…小鳥遊、お前は分かるか?」
「分からないから聞いたのだけど。やっぱり…。」
「うむ。俺じゃあ分からん。やっぱり黒田本人に聞かないと。」
「ですよね。」
仕事に息詰まっていた。
理由は分かっている。黒田先輩にしか分からないところが出てきたためだ。それ以外の部分はなんとかプログラムに成功したのだが、これでは取引相手の望むプログラムとはならないだろう。どうにかして黒田先輩から聞きださないと。ですが、黒田先輩は今、おたふく風邪により自宅で静養中だそうですし。
「ここ、どうしましょうか?」
「う~ん。」
「だな。」
作業が止まってしまった。
本当にどうすればいいのでしょうか?
「そうだわ!その手があったわ!」
「「んわ!!??」」
小鳥遊先輩が急に声をあげる、あまりにも急だったので、思わずこちらも声をあげて驚いてしまった。
「急にどうした?何かいい方法でも見つかったのか?」
「ええ。それも二つ。」
「二つ、ですか?」
さすがは大人、といったところでしょうか。
問題を解決に導くため、迅速に動き、頭を動かして解決への糸口を探す。今の私に不足している能力の一つかもしれません。
「一つは黒田君のデスクに置いてある資料を読み込み、どんなプログラムなのかを推理する事。」
「す、推理ですか…。」
「結構危ない橋、渡ろうとしているんじゃないか?」
確かに、男性の先輩の言う通りだと思います。
黒田先輩のデスクには、大量のファイルが置いてあり、書類も種類ごとにまとめてあるのでしょう。ですが、書類を読んで、プログラムの内容を推理する、というのはちょっと危険だと思います。もし間違っていたらと思うと…ゾッとします。ただでさえ、口頭で伝えても間違える時があるのですから、こういう時は確実にいきたいです。
「え~。だとしたら、もう一つの方法ね。」
「そのもう一つの方法と言うのは…?」
「それはもう、直接本人に聞くしかないでしょう?」
小鳥遊先輩のその発言に、
「「は??」」
私と男性の先輩は声を揃えて変な反応をしてしまった。
「えっと…、小鳥遊先輩?黒田先輩は今、おたふく風邪により家で静養中のはずですが…?」
「ええ。だから、みんなでこのこと、聞きに行きましょう!」
と、さも名案のように言い切る小鳥遊先輩。
ですけど、
「迷惑じゃありません?」
「だな。一人ならともかく、三人同時に来られるのは嫌だな。」
「え?これも駄目?」
「駄目、ではないと思いますけど…。」
黒田先輩がどういう人なのかが分からないので、なんとも言えないですね。
お見舞いに来てくれて嬉しい、と言う人もいれば、一人で大人しくしていたい、と言う人もいますから、答えづらいです…。
「ま、このうちの誰か一人を選んで、そいつに行かせればいいんじゃないか?」
「誰かって誰?」
「そりゃ…。」
と言いながら、男の先輩は私を見てくる。ここで私に視線を向けられても困るのですが…。
「確かに。早乙女君ならそんじょそこらの家政婦よりいい看病が出来るかも!料理も洗濯もアイロンがけも出来るし、バッチリね!」
「え?見た目幼稚園生なのに、もうそこまで出来るのか?」
「うっ!!」
私は不意打ちの精神攻撃に思わず足に力が入らなくなり、倒れそうになる。だが、なんとか踏みとどまり、
「よ、よく言われます…。」
と、まるで捨て台詞のように言う。
「…あ。なんか、わりぃ。」
とここで何か察したらしく、今更の様な謝罪がくる。
「い、いいんですよ。見た目に関してはほんと、本当によく言われるのでね。家事に関してはそこそこ出来ますよ。」
「そ、そうか。それじゃあ、お前に頼もうかな。」
「え?もしかして…?」
さすがの私もここまでくれば、何を頼むのかなんて察しがつく。けど、
「ほ、本当に私が行って大丈夫なのですか?後で文句言われたら…。」
「大丈夫!」
と、小鳥遊先輩が強く背中を押してきた。
「黒田君。おたふく風邪の方はだいぶよくなったけど、まだ体が思うように動かないって言っているの。だから大丈夫よ。」
…一体、何が大丈夫なのでしょうか?
「ちなみに、もう許可はとってあるから、明日行ってこい。後の仕事は俺達に任せて、お前はそのプログラムの事だけを考えてくれ。」
「え!?あ、明日ですか!?」
きゅ、急ですね。
「でも、明日だなんて大丈夫?無理じゃない?」
「い、いえ!私も社会人ですし、弱音は吐きません!」
「お♪さすがは男の子。元気があるな。」
「どういたしましてです。それでですけど、明日の仕事は全部お二方に任せても…?」
「ええ、大丈夫よ。」
「ああ。こっちこそ、後は任せたぞ、早乙女。」
その言葉をいただき、私は、
「は、はい!」
力強く返事をした。
こうして、私は明日に備え、帰り際にコンビニに寄った後、入念な準備をしてから、今日にさよならした。
翌日の水曜日。
私はいつも通り、みなさんの朝食、昼食のお弁当作りを手伝い、食器を洗い終えてから、黒田先輩の自宅に向かった。
黒田先輩の住まいは社員寮ではなく、会社近くのマンションの一室を借りて、そこで生活しているらしい。事前に場所を教えてもらったので、そこに荷物を持って向かった。
鍵は大家さんから借りた。何でも、小鳥遊先輩が話を通していたらしい。大家さんも、
「あらそうなの?こんな小さな子に任せるのは申し訳ないけど、よろしく頼むわね。」
と、言われてしまったので、頑張るしかないだろう。
「お、お邪魔しまーす。」
部屋に入ってみると、
(う!?何か変な臭いが…。)
数日間、空気中に晒したアルコールのような臭いが鼻の中に入る。家の中にはお酒が入っていたであろう空き缶、脱ぎ散らかしてある服があった。私はそれらに気を付け、奥に進むと、ベッドと、その上で横になっている人を見つけた。おそらく、数日間、何も食わず飲まずだったのか、今も何かにうなされている様子である。私は恐る恐る、
「あ、あの…。大丈夫ですか?」
と、声をかけると、
「!?み、ず…。」
一瞬驚いた後、確かに水と言ったので、買っておいた水をコップに注いで渡す。その人はゆっくりと飲み、
「後は、たのん…。」
何か伝えたかったのだと思うが、最後まで聞き取ることができなかった。だが、その男性はさっきより顔は強張っていないようで、ちょっと安心した。
だけど、
(何日も掃除できず、この部屋で生活しているとなると…。)
おたふく風邪にかかり、生活基盤を整えることが出来なかったのでしょう。
洗っていない食器の山。
洗濯出来ず、変な臭いを発している服の山。
その変な臭いが定着してしまっているこの部屋。
飲食後のゴミの山。
数日分のものが溜まっていたのでしょう。これらを片づける気力もなく、今もゴミが放つ悪臭に苦しんでいる黒田先輩を見て、
(…よし!まずはこの部屋を掃除しないと!)
私はそう決意し、物音を立てないよう、掃除を始めた。
数時間経過。
掃除の結果として、
「ふぅー。とりあえずはこんなもの、でしょうか?」
あまり人の家を掃除したり、家探ししたりするのはよくないけど、掃除用具や洗剤を探すくらいは許されるよね?後は…、
「…ん。あ、」
おっと。黒田先輩が起きたみたいだ。
「黒田先輩。大丈夫ですか?」
「ん?お、お前は?」
「あ。私は先週から体験入社している早乙女優です。この度は勝手に家に上がらせてもらいました。すいません。」
一応、私は家主である黒田先輩の許可もなく家にあがったので、そのことについて謝罪した。勝手に人の家にあがるのは良くないしね。
「いや。そのことはいいさ。俺の看病のため、なんだろ?だったら、お前じゃなく俺が感謝すべきだろう。」
と、ここで黒田先輩は自分の衣服の変化に気付き、
「…ところで、たった数時間で色々と変わっている気がするのだが?」
「え?」
もしかして、何かやらかしてしまったのでしょうか?
・・・は!?
「そんなことより、お腹空きませんか?それと、黒田先輩は病人なのですから寝ていないと!」
病人を起こしていることはよくない!私はなんでこんなことにも気が回らなかったのか!
私は急いで上半身を起こしている黒田先輩を横にし、ご飯は何がいいのか聞いた。
「そんなことよりって…。それじゃあお粥で。」
その黒田先輩の言葉に、
「分かりました。」
私は台所に向かい、お粥を用意する。お粥なら、小鳥遊先輩達のお土産が使えるな。ありがたく使わせてもらおう。
「…なぁ?」
「はい、何でしょう?」
「なんか部屋、綺麗になっていないか?」
「ええ。私が掃除しましたから。」
「それにしたってやっぱり綺麗だぞ。服は畳んであって、空き缶も転がっていないし。」
黒田先輩の話し合い絵をしながら、時間をあるていど潰した。
世間話をある程度したところで、
「はい。お粥が出来ましたよ。」
私は土鍋に入れたお粥を持ってくる。
「…家に土鍋なんてあったっけ?」
「え?ありましたよ。」
「そ、そうか。それにしても、」
黒田先輩はとあるものを指差し、
「あいつら、俺のためにわざわざ買って来てくれたのか。」
感慨に耽り始めた。
実は、私がお粥の上に乗せている鮭フレークは小鳥遊先輩のお土産である。最初、
(何故サケフレークをお土産に?)
と思ったのだが、黒田先輩の好物だと聞いた。しかも、二人が買ってきたのは、近所のお店で買えるような安いものではなく、厳選に厳選された鮭を使った美味しくて高級なサケフレークとのこと。買える店も限られていて、通販でしか買えないらしい。そんなものを二つもくれたのだから、小鳥遊先輩達に感謝しているのだろう。それにしても、お粥に乗っている鮭を見ただけで美味しい鮭フレークを使っていることを見抜くなんて…。
「はい、どうぞ。」
「お、おう。」
黒田先輩は照れながらも、お粥を平らげた。よかった。食欲はあるみたいですし、後は安静にしてもらうだけですね。
「それじゃあ、後はゆっくり休んで…。」
「ちょお!?ちょっと、ちょっとだけいいか!?」
「??なんでしょう?」
お粥がそんなに気に入らなかったのでしょうか?変な作り方は一切しておりませんし、乱暴に食器を扱っていないですし。
「まず台所なのだが、ここから見る限り、食器が全部片付いているように見えるのだが…。」
「ああ。全部洗いました。」
「そ、そうか。次に、床に置いてあった服はどうした?」
「それらも全部洗って干しました。」
「あれ、だよな?」
「はい。」
「空き缶はどうした?」
「洗ってごみ箱に捨てました。あ、ちゃんと生ごみとは別にしてありますので、そこは大丈夫です!」
「そ、そうか。なんか、色々とありがとな…。」
「いえ、これぐらいは当然です!」
これぐらいしないと、看病しに来たとは言えないだろう。
「それより、そろそろ安静にしないと…。」
「あ、ああ。そうだったな。」
と、黒田先輩は瞼を閉じ、寝息を立て始める。良かった寝苦しい様子はないようですし、掃除したかいがありました。
あ。そういえば、仕事の話をしていませんでした。ま、次に起きた時に聞くとしましょう。病人に無理させるのは良くないですし、頭も働かないでしょうし。私は会社から持ってきた資料をまとめたり、勉強したりして、時間を潰した。
時間は過ぎ、日付も変わり、日が沈んではまた昇り始めた頃。
「さ~て。とりあえずはこんなもの、でしょうか?」
朝食兼作り置きの料理を作っていた。作り置きの料理は、肉じゃが、コロッケ等、それらを冷凍保存し、作り置き料理を増やしていった。
「ふぅ。ちょっと疲れましたし、休憩です。」
優は手を拭き、黒田の近くに座る。まず優は携帯でとあるメールを送った。次に黒田の容態を確認し、おでこに乗っているタオルが少しぬるくなっていることに気付き、冷たいものに変える。
すると、
「…ん。」
一晩中動きのなかったベッドに動きがみられた。
「…んあ?あれ、早乙女、か?」
「はい。おはようございます、黒田先輩。朝食出来ていますけど、食べられます?」
「…少しだけなら。」
「分かりました。」
そう言って私は、お茶碗にご飯を少なめに盛り、味噌汁、スクランブルエッグ、トマトサラダを持って黒田先輩の近くに置く。
「どうぞ。」
「お、おお…!」
「?どうかされましたか?」
もしかして、何か嫌いな食べ物が?ですが、小鳥遊先輩に聞いても嫌いな食べ物はないと言っていましたし、なんでしょう?
「いや、久々にしっかりした朝食が食えるなと思ってな。つい…。」
「?そうですか。それじゃあ一緒に食べましょうか?」
「ああ!」
こうして、二人で楽しく談笑しながら朝食を食べた。
朝食を食べ終え、
「それじゃあ、この食器は後で…。」
「待て。」
「はい?」
急に黒田先輩から命令される。
「とりあえず、そこに座ってくれ。」
「は、はぁ…。」
訳が分からないまま、私が腰を下ろすと、
「この書類、来週の月曜の朝一で会議に必要なものだよな?」
「はい。そのことに関して黒田先輩に相談しようと…。」
ここまで言って気付いてしまった。
今、私は余計なことを言ってしまったのだと。このことを言っても、黒田先輩の気を悪くするだけだと。
「す、すいません!余計なことを…!」
「…ん?今何か言っていたのか?」
「え?」
…もしかして、今の私の発言、聞いていなかったのでしょうか?
「…いえ。何でもありません。」
「そうか。俺はまだ体調が優れなくて会社に行けないが、話ぐらいなら聞くぞ?」
「え?ほんとですか!?」
これは渡りに船です!
「ああ。看病で散々お世話になったし、俺の力でよければある程度は貸すぞ。」
「あ、ありがとうございます!実は聞きたいこところがありまして…。」
こうして、仕事の話が盛り上がり、優の仕事は着実に進んでいった。
「…というわけでここがこうなるんだ。分かったか?」
「…はい。今日は本当にありがとうございました!」
「いやいやこちらこそ…、って時間、やばくないか?」
「いえ。事前に連絡は入れましたし、黒田先輩もよくなったことですし、問題ありませんよ!」
やはり、元気が一番です。
「ま、連絡いれているなら、いいか。」
「はい。それより今は自分の身を案じて下さい。少し元気になったとはいえ、まだ完全ではないのですから。」
「はいはい。お前は俺のお袋か。」
こうして黒田先輩は数分経たずに寝息を立て始めた。
「…さて。私も準備しますか。」
私は静かに出社の準備をし、
「行ってきます。」
静かに黒田先輩の部屋を出た。
そして、
「おはようございます!お疲れ様です!」
優は元気に出社し、あっという間に未完成だった部分を完成させ、残りの仕事を終わらせる。そして、
「凄いじゃない!?さすが、早乙女君ね!」
「今回の仕事は早乙女のお手柄だな。」
周りのみなさんが私を褒めてくれたのだが、
(急いで黒田先輩の看病をしないと!)
私はそう思い、急いで黒田先輩の元へ飛んでいった。
そして私はまた一晩かけて、つきっきりで看病した。
結果、翌日には完治しており、金曜日は黒田先輩と一緒に出勤できるまでになった。
こうして、私の緊急の仕事も、黒田先輩の看病も終え、一安心した。
金曜の仕事も終わり、
「さ、今から男性社員だけで送別会でもやるか!」
「「「おお!!!」」」
と、男性社員がノリノリになっていた。女性社員は既に全員退社しており、男性社員も退社の準備をほとんど終えていた。
送別会?一体誰の送別会なのだろうか?
「あの。」
「ん?どうした、早乙女?」
「一体何のために送別会をやるのでしょう?」
「「「…は???」」」
あれ?
もしかして私、おかしなことを聞いたのでしょうか?ですが、今日の予定について手帳を見ても、何も書いてありませんし…。
「いやいやいや!今日はお前の送別会だから!先週の金曜日に言っただろ!」
先週の、金曜日?
確かに急な仕事の件が舞い込んできた日、でしたね。でも、
「仕事の話以外、聞いていませんが?」
「え?俺はちゃんと言った…。」
「先週、急な仕事の件は聞きましたが、それ以外は何も聞いていませんよ?」
もし手帳が無い時に聞いていたとしても、そこらの紙にメモし、手帳に挟んでいるはずです。それがなかったということは、先週の金曜日は仕事以外の事は何も聞いていないということになります。
もしかして、私がメモをし忘れていた…?
確かに、先週から急な仕事が舞い込んだわけですし、今週も仕事で忙しくしていましたし。もしかしたら…?
「いや、確か…。」
私は自分のミスに気づき、
「すいません!すっかり忘れてしまいました!申し訳ありません!」
私は頭を下げて謝罪する。
本来、言い訳もせずに謝罪するのが常識かもしれないけど、私は最初に言い訳を言ってしまった。これは社会人としては恥の上塗りだろう。なんとも見苦しい真似を…!
「いや。俺も言い忘れていたかもしれないから別にいいけどさ。それより顔を上げてくれ、な?」
「ですが…。」
「そうだよ。それに、今回の急な仕事にも快く引き受けて、何とかひと段落つきそうなんだ。その前祝いも兼ねて盛大にやるつもりなんだから!」
と、黒田先輩は私の頭に手を置く。
「だな。ちなみに今日、予定とかあったり、来られない理由があったりするか?」
「いえ。」
「ならよかった。それじゃ、みんなで送別会しに行くぞ!」
「「「おお!!!」」」
こうして、男性だけの送別会が行われた。
そういえば、何故、男性だけで送別会を行うことになったのでしょうか?
送別会の間、ず~っと、
「こいつ、本当に小さいよな。小学生と言われても信じちまうよな。」
「だから!こいつは小学生なんだよ!」
「だよな!」
「それなのに、あんなに仕事ができるなんて反則だよな!」
「それな!」
私の評価を上げたり下げたりしていた。
みなさんがお酒を飲んでいるなか、私だけソフトドリンクを飲んでいる事だけが残念でした。私も早くお酒が飲めるようになりたいです。他にもつまみは美味しく、お酒に合いそうだなーとか、楽しそうだなーとか思いながら、談笑している先輩方を見ていた。
帰りは、
「おい岸田、お前が送ってやれ。」
「了解。ほら行くぞ。」
男性の先輩社員、岸田先輩に女性専用の社員寮まで送ってもらった。ちなみに徒歩である。岸田先輩、お酒飲んでいたし。
私も将来、こんな風に同僚の方々と肩を並べて、お酒を飲める日は来るのでしょうか?そう静かに悲観する金曜の夜だった。
次回予告
『小さな会社員の京都出張生活~女性会社員だけの送別会~』
なんとか仕事を終わらせた早乙女優に待ち受けていたのは、男性会社員だけの送別会だった。優を称賛し続け、優自身も納得いく仕事だった。そんな金曜を過ごし、翌日は女性会社員だけの送別会が行われることに。空いた時間に優は、ある場所へと足を運んでいった。
こんな感じの次回予告となりましたが、どうでしょうか?
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